「スター・ウォーズ・セレブレーション・ジャパン」の「セレブレーション・デジタル・ステージ」で行われた『クローン・ウォーズ』関連のプログラムをリポート。
「セレブレーション・ジャパン」では、『クローン・ウォーズ』の最新映像が一足早く見られる機会もあり、多くのファンの関心を集めました。
『クローン・ウォーズ』の特別映像公開は、連日11:30~12:00、12:30~13:00の2回行われていました。また、7月21日(月)には『クローン・ウォーズ』の日本人スタッフ「竹内敦志氏によるプレゼン」が行われ、私は10:30~11:30までの回に参加。
『クローン・ウォーズ』日本人スタッフ 竹内敦志が語る、世界での仕事の仕方
このイベントではTVシリーズ『クローン・ウォーズ』の1エピソード「The Lair Of General Grievous(「グリーヴァスのアジト」)」を監督した竹内敦志氏、同じく『クローン・ウォーズ』監督のデイブ・フィローニ、グリーヴァス将軍役のマシュー・ウッドが、『クローン・ウォーズ』制作の舞台裏を語ります。
まずは、ルーカスフィルムにて竹内敦志氏が今回のプロジェクトの制作を行っている模様の映像を上映。
竹内敦志氏は、『スカイ・クロラ』や『攻殻機動隊』などの作品でメカニカルデザインを担当している方。そんな彼のデザインの発想は、路上にあるバイクの部品などの日常生活の中にあるディテールを探し、コツコツと集めているそうです。
また、日本のアニメーションスタジオとアメリカのスタジオとの違いは、予算の違いが大きいとのこと。
日本では、予算がない中でいかに工夫して作り出していくかに苦心する環境ですが、かたやルーカスフィルムは、狭いオフィスにたくさんの人が詰められている日本のアニメスタジオと比べると格段に広く、大規模。消防署やワイナリーが会社の中にあるのは日本では考えられません…
予算がない中で工夫したから、結果的に日本はアニメ大国になったのかも知れませんね。
世界を相手に仕事をする上でどうしても避けれられないものといえば、言葉の壁。やはりこれは、一番つらかったそうで、コミュニケーションを取りたいのにそれが難しいという場面もしばしばあった模様。そんな時は共通言語である、絵を書いて伝えていたそうです。
「何がチャンスになるかわからない。コツコツと毎回手を抜かずにがんばっていることが大きな成果になる」という竹内敦志氏の言葉は非常に印象的でした。
デイブ・フィローニが好きな日本映画は
そんな竹内氏のコメントを受けて、デイブ・フィローニはクオリティが高い作品を生み出している日本アニメーションスタジオと仕事が出来て光栄とのこと。シーンを構成する要素についての記憶力には驚嘆したようです。
そんなデイブ・フィローニが好きな日本映画は、『もののけ姫』、『ゴジラ』、『七人の侍』。彼は子どもの頃から、海外の映画を父から見せてもらっていたようで日本映画も結構見ているようです。
デイブ・フィローニの最も古い記憶は、子供の頃に映画館から帰る途中の車から、他の車を「バンバン!」と撃つマネをしていたことだそうで、「こういうのよくやったなぁ…」と妙に親近感がわくコメントでした…
マシュー・ウッドがグリーヴァス将軍の生声を披露!
マシュー・ウッドも、日本の文化にはかなりの関心を持っているようで、「セレブレーション・ジャパン」の後は坐禅の勉強のため高野山へ行くと言っていました!
さらにマシュー・ウッドは、なんとグリーヴァス将軍の生声を披露!音声加工されてなくてもあの声だ!これには場内大盛り上がり!
『クローン・ウォーズ』で初登場するアソーカ・タノのキャラクターについては、映画ではダークサイドへ誘われていく過程を描かなければならなかったアナキンの人間性を、 より深く描くために作り出したとのこと。ちょうど旧三部作のルークとハンの特性を合わせ持っているレイアのように、アナキンとオビワンの両方の特性を持つ人物としたそうです。
『クローン・ウォーズ』フッテージを先行上映!
そして竹内敦志氏が監督した「The Lair Of General Grievous」の一部を上映。キット・フィストーとモン・カラマリのジェダイがグリーヴァス将軍の隠れ家へ潜入。ワナだらけのそこで見たものは、大量のグリーヴァス将軍のスペアパーツだった…
全編通して、おどろおどろしく不穏な雰囲気が漂う本作。早く全編見たいぞ!
このイベントの直後に見た『クローン・ウォーズ』特別映像公開は、映画版のテスの崖での戦いのシーンを上映。劇中でもかなり迫力のアクションシーンでしたが、「デジタル・シアター」では大爆音での上映で音響がものすごかった!出来るならもう1度見たいくらいです。
日本人として、世界中で多くの人々に見てもらえる作品を制作している竹内氏と、彼と一緒に作品作りを行っているスタッフたち。
今後の『クローン・ウォーズ』の作品自体も楽しみですが、その裏側にある彼らの仕事ぶりを興味深く想像させて頂きます。応援しています!
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