「キャシアン・アンドー」第4話「アルダーニ」レビュー/トリビアチェックポイント【ネタバレ注意】

キャシアン・アンドー レビュー/トリビア
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 Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「キャシアン・アンドー」第4話「アルダーニ」レビュー/トリビアチェックポイントです。

 この記事では、「キャシアン・アンドー」第4話「アルダーニ」のレビュー(感想・考察)やトリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストを綴っています。

 この記事はネタバレがございますので、「キャシアン・アンドー」第4話「アルダーニ」の本編鑑賞後にご覧ください。

 「キャシアン・アンドー」シーズン1の他のエピソードは、以下のカテゴリーからご参照ください。

キャシアン・アンドー レビュー/トリビア

ディズニープラス(Disney+)で独占配信の『スター・ウォーズ』実写テレビドラマシリーズ「キャシアン・アンドー」のストーリー、レビュー、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュなどのトリビアの解説といった、エピソードをより深く知るためのテキストをまとめたエピソードガイドです。

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  1. 「キャシアン・アンドー」第4話「アルダーニ」レビュー
    1. アルダーニでのキャシアン・アンドーの新たな仕事
    2. 新たにストーリーに加わるコルサントの動向
    3. 正義の代償を払ったシリル・カーンの今後は
    4. アクションがなくとも、スリリングな展開が楽しめる新たな『スター・ウォーズ』ジャンル
    5. ステージクラフトを使わず、独自のビジュアルで魅せる「キャシアン・アンドー」
  2. 「キャシアン・アンドー」第4話「アルダーニ」トリビアチェックポイント
    1. パルチザン
    2. ミンバン
      1. ミンバンでキャシアン・アンドーとハン・ソロが会った可能性は?
    3. ISB
    4. ライロス
    5. アーヴァラ6
    6. アブリオン宙域
    7. スカリフ
    8. ブルー・カイバー
    9. ラカタン
    10. ソウ・ゲレラ
    11. コルサントの宇宙港のロケ地
    12. テルゴード・トラベル
    13. ホズニアン・プライム
    14. プレクシス
    15. ユーフォニス・メジャー
    16. モン・モスマ
    17. シャンドリラ/ハンナ・シティ
    18. アース・ダンガー
    19. スライ・ムーア
    20. 「宰相」
    21. ゴーマン
    22. ルーセン・レイエルのアンティーク・ギャラリーショップ展示物
      1. ウータパウの僧の棍棒
      2. ウーキーのヘルメット/キャッシーク・クラリオン
      3. カリコリ
      4. マンダロリアン・アーマー
      5. グンガン・エネルギー・シールド
      6. カーボン凍結
      7. モーティスの壁画
      8. ジェダイ・ホロクロン/シス・ホロクロン
      9. ケル・ドアの呼吸マスク
      10. シス・ストーカーのアーマー

「キャシアン・アンドー」第4話「アルダーニ」レビュー

アルダーニでのキャシアン・アンドーの新たな仕事

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 キャシアン・アンドーがフェリックスを離れてからの第4話、「キャシアン・アンドー」シーズン1のストーリーは新たなフェイズへと進んでいく。

 キャシアン・アンドーからNS-9 スターパス・ユニットを買おうとしたルーセン・レイエルの真の目的は、惑星アルダーニでの帝国への抵抗活動にキャシアンを加えることだった。

 アルダーニでの目標は、アルダーニ要塞にある帝国1宙域での四半期分の給与資金を盗み出すこと。クレムの偽名を使うことになったキャシアン・アンドーは、ヴェルら6人の実行メンバーと合流する。
 
 一方で第4話「アルダーニ」には、第3話「報いの音」まであったキャシアン・アンドーの過去の回想シーンは登場しない。

 ケナーリを発って、マーヴァ・アンドーとクレム・アンドー、B2EMOと行動を共にするようになった頃のエピソードも知りたいところだが、これは今後のシリーズでのお楽しみとなるようだ。

 キャシアン・アンドーは本格的に帝国への抵抗活動に加わることになるが、本人は帝国打倒には関心がないことが改めてわかる。大義には興味がなく、したいことをして生きるという姿勢はやはりハン・ソロを彷彿とさせる。

 第4話「アルダーニ」では、新たにミンバンに行っていたという共通点も。お互いに戦地から逃げ出して来たようで、この頃のキャシアン・アンドーは「明るくないハン・ソロ」のような印象にもなってきた。

新たにストーリーに加わるコルサントの動向

 キャシアン・アンドーの過去の回想シーンに代わって、新たにストーリーラインに加わるのは、帝国の中心地であるコルサントの動向だ。

 ISB(帝国保安局)では、デドラ・ミーロ監督官にフォーカスを当てて、帝国の情報機関内部の様子を描いていく。

 デドラ・ミーロ監督官は、自身の管轄区で盗まれたNS-9 スターパス・ユニットがフェリックスの事件で残されていたことから、組織立った反乱活動の可能性に気付くが、縦割りで確証なく動けない組織と、帝国ならではの権力争いも絡んだ人間関係によって阻まれる。

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 対する帝国への抵抗活動を図る勢力では、ついにシャンドリラの元老院議員であるモン・モスマが登場。

 変装し、アンティーク・ギャラリーショップのオーナーというもうひとつの顔を見せるルーセン・レイエルとモン・モスマが、周囲に誰もいない場で密かに接触するシーンは、まさにスパイ・スリラーだ。

 今のところ、このコルサントのシーンはキャシアン・アンドーとは直接関係していないが、プリ=モー保安監察チームから逃げ切ったキャシアン・アンドーの後を、今回は組織の壁に阻まれたデドラ・ミーロ監督官が何らかの手を見つけて追っていくのだろうし、ルーセン・レイエルの指示の元で実行されるアルダーニでの目的は、反乱活動のための「資金源強奪」で、モン・モスマの行動ともつながっており、これらはシリーズの今後のエピソードへの導火線となるものだろう。

正義の代償を払ったシリル・カーンの今後は

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 もう一人、今後のキーパーソンとなりそうなのはプリオックス=モーラーナのシリル・カーンだ。

 上司のハインのような事なかれ主義ではなく、キャシアン・アンドーによる殺人を見過ごせず、正義感を発揮して行動した結果が大失敗し、フェリックスはプリオックス=モーラーナという保安企業が帝国に代わって法を施行するのではなく、帝国によって直接支配される地域となってしまった。

 惑星まるごと、自身の行動によって独立性を失うことになってしまうとは、シリル・カーン自身の経験不足もあっただろうが、殺人犯を追った結果としては理不尽過ぎるし、その重圧は計り知れない(シリル・カーンの立場で見れば、キャシアン・アンドーはどう考えても凶悪犯だ)。気の毒でしかない。

 平手を浴びせられながらも、抱きしめてくれた母との対面シーンも印象的なシリル・カーンの丁寧な描写は、「キャシアン・アンドー」においてシリル・カーンがここで終わるキャラクターではないことを示している。

 失意のシリル・カーンの正義感と憤りは、帝国に向けられることになるのだろうか?その時、自身を転落させた元凶であるキャシアン・アンドーと同じ方向を向くことが出来るのか?

 回を追うごとに、こうした後につながるエピソードが積み重ねられるのは、ゆったりとしたタイムラインで描けるドラマシリーズならではだ。

アクションがなくとも、スリリングな展開が楽しめる新たな『スター・ウォーズ』ジャンル

 また、第4話「アルダーニ」も第2話のようにアクションシーンがないエピソードだ。しかし、そこに退屈は感じられない。

 「キャシアン・アンドー」というシリーズは、アクションシーンがなくても、キャラクターが置かれた隠密に事を進めなければならないシチュエーションや、隠し事や駆け引きのある会話劇によって、そのスリリングなストーリーを楽しめるシリーズであることを改めて感じられる。

 キャラクターたちの目線に注目すると、注意を惹かないようにスキを見ている様子などもわかり、キャストの演技上の工夫も楽しめる。

 戦闘シーンやアクションシーンがなくても成立する『スター・ウォーズ』の映像作品は、「キャシアン・アンドー」が初めてではないだろうか。

 「キャシアン・アンドー」が、『スター・ウォーズ』の新たなジャンルを切り拓いていることを感じる。

 「キャシアン・アンドー」が、あたかもスピンオフ小説を実写化したかのような感覚があるのは、多くの小説もアクションシーンを盛り込んでいるも会話劇や、『スター・ウォーズ』ギャラクシーを構成する場所やそこに生きる人々、技術、道具などのディテール描写が印象に残る点が共通しているためだと思う。

 加えて、第4話「アルダーニ」では既存の『スター・ウォーズ』作品とのつながりも深めていく。地名や出来事、固有名詞、また背景に見える美術など、これまでのエピソードでは控えめに感じた既存作品の要素が、結構な数で登場する。

 特に、レジェンズの頃から存在しているISB(帝国保安局)が主要な舞台となり、ついに実写作品で大々的に登場したことには、スピンオフシリーズのファンは感激するだろう。

 これらの詳細は、以下のトリビアチェックポイントにて取り上げていく。

ステージクラフトを使わず、独自のビジュアルで魅せる「キャシアン・アンドー」

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 これまでのフェリックスや、アルダーニといったスケールを感じさせるロケーションも異世界感があり、箱庭感がなく映像にリッチさをもたらしているのも良い。

 「キャシアン・アンドー」製作総指揮のサナ・ウォーヘンベルグが、「スター・ウォーズ セレブレーション2022」でIGNのインタビューに語ったところによると、「キャシアン・アンドー」は巨大なLEDウォールを用いて撮影するステージクラフトを使用していない、最初のディズニープラス『スター・ウォーズ』シリーズとなるという。

Andor Is the First Star Wars Show for Disney That 'Doesn't Lean' on StageCraft - IGN
Andor executive producer Sanne Wohlenberg confirmed that the series is the first Disney Star Wars show to not lean into ...

 ISBの施設やモン・モスマ邸など、コルサントの洗練された美術も見どころがあり、全体的に冷たい色調もクール。

 早くもシーズン1のうち、3分の1が過ぎた「キャシアン・アンドー」。独自のスタイルと語り口も定着し、従来のディズニープラス『スター・ウォーズ』シリーズとは異なる魅力を放つシリーズとなりそうだ。

「キャシアン・アンドー」第4話「アルダーニ」トリビアチェックポイント

パルチザン

 キャシアン・アンドーがルーセン・レイエルの正体を推測して言うパルチザンは、ソウ・ゲレラが率いる帝国と戦う反乱軍の過激派組織のことで『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場。

 その起源は、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第1話「余波」で見ることが出来る。「クローン・ウォーズ」シーズン5 第2話「オンダロン支援作戦」から始まるストーリーで、分離主義者についてしまったオンダロンの王政に対抗したソウ・ゲレラ。しかし、クローン戦争直後に共和国は帝国へと変貌し、オンダロンの反乱軍からパルチザンとなって今度は帝国を相手に戦うことになったのだ。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第1話「余波」エピソードガイド【ネタバレ注意】
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ミンバン

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 キャシアン・アンドーは16歳の時に2年間、ミンバンで戦っていたとルーセン・レイエルに言う(後にルーセン・レイエルによって、実際にはコックとして働いていて半年間で逃げてきたと訂正される)。

 このミンバンは、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で帝国軍に所属していたハン・ソロが派遣され、チューバッカやトバイアス・ベケットと出会った惑星だ。

 ミンバンは、『スター・ウォーズ』最初のスピンオフ小説である「侵略の惑星」に初めて登場した沼の惑星。この作品中のミンバンには、カイバー・クリスタルがあるという設定だった。

 「侵略の惑星」はレジェンズとなったものの、正史(カノン)である「クローン・ウォーズ」シーズン1 第5話「ルーキーたち」でも言及されている。

ミンバンでキャシアン・アンドーとハン・ソロが会った可能性は?

 さて、上記のようにハン・ソロともゆかりのあるミンバン。キャシアン・アンドーとハン・ソロが出会う可能性はあったのか?

 StarWars.comのデータバンクでは、キャシアン・アンドーがケナーリを発ったのは9歳とされている。

https://www.starwars.com/databank/cassian-andor

 また、第3話「報いの音」のエピソードガイドでは、キャサがマーヴァ・アンドーとクレム・アンドーと出会ったこの回想シーンは、クローン戦争が始まる前のことだと記載されている。

https://www.starwars.com/series/andor/andor-season-1-episode-3-episode-guide

 クローン戦争が開戦したのは、『エピソード2/クローンの攻撃』でのことなので22BBY。キャサはクローン戦争以前に9歳であったということになるから、少なくとも31BBY以前の生まれということになる。

 キャシアン・アンドーの年齢は、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の時点で31歳以上であるということだ。

 これは、従来の書籍「Star Wars Encyclopedia The Heroes of Rogue One」で設定されていたキャシアン・アンドーの年齢である『ローグ・ワン』時点での26歳とは異なっている。

 出身地がこれまでフェストと設定されていたところ、実際にはケナーリだったことと同様に、キャシアン・アンドーの従来のプロフィール設定は虚偽の登録情報だったということになるのだろうか。

 続いてハン・ソロの生年は、32BBY。10BBYが主な舞台となる(冒頭は13BBY)『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の時点では22歳だ。

 キャシアン・アンドーは16歳の時にミンバンへ行っていたと発言しているので、上記から考えるとこれは15BBY以前の出来事と考えられる。

 この15BBY以前に半年間、キャシアン・アンドーはミンバンを訪れているということだが、ハン・ソロは13BBYの時点でまだコレリアにいる。つまり、キャシアン・アンドーとハン・ソロはミンバンではすれ違ってもいないことがわかる。

 ここで気になるのは、「私は6歳でこの戦いに加わった」という『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でのキャシアン・アンドーのセリフ。6歳のキャサはケナーリにいるはずで、クローン戦争が始まる前となると帝国は存在していない。

 これは帝国以外の勢力への反乱活動をケナーリでしていたということなのか、またはこれもキャシアン・アンドーの虚飾の言葉だったのか…

ISB

 コルサントでデドラ・ミーロ監督官の目線からその内部が描かれていく帝国の組織は、ISB(帝国保安局、Imperial Security Bureau)だ。

 ISBは、帝国の法施行、諜報、秘密警察で、帝国に対する反乱や裏切りを監視する機関で、レジェンズの頃から設定が存在する組織。

 これまでの映像作品には、元共和国提督のウルフ・ユラーレン大佐(『エピソード4/新たなる希望』、「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」、「スター・ウォーズ 反乱者たち」)、エージェント・カラス(「スター・ウォーズ 反乱者たち」)などがISB所属として登場している。

ライロス

 ISBのグランディ監督官は、ライロスでの拘置件数は次の四半期で増加見込みであるとパータガス少佐に報告している。

 トワイレックの母星であるライロスは、「クローン・ウォーズ」シーズン1 第19話「ライロスの嵐」から始まるストーリーでチャム・シンドゥーラ率いる現地のレジスタンス組織であるトワイレックの自由の戦士たちと手を組んだ共和国軍と、分離主義者の戦いが描かれた。

 続いて「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第11話「悪魔の契約」と第12話「ライロスからのSOS」では、クローン戦争終結後に帝国が徐々にライロスを蝕んでいく中で、バッド・バッチことクローン・フォース99とチャムの娘であるヘラ・シンドゥーラが活躍。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第11話「悪魔の契約」エピソードガイド【ネタバレ注意】
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 グランディ監督官の報告では、ライロスで帝国軍に反対する者は弾圧されており、ライロス当局も弱体化して状況が悪化している様子が伺える。

アーヴァラ6

 ISBのパータガス少佐に、ラグレット監督官から採掘作業を再開出来るほどに紛争が縮小されたと報告があったのは、アーヴァラ6だ。

 「マンダロリアン」では、ディン・ジャリンがグローグーを奪還した惑星としてアーヴァラ7が登場している。アーヴァラ6はアーヴァラ7の近隣の惑星であるのだろう。

「マンダロリアン」シーズン1「チャプター1:マンダロリアン」エピソードガイド【ネタバレ注意】
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アブリオン宙域

 ISBのヤング監督官は、スカリフへの建材輸送が増えているため、アブリオン宙域への航路に警備増強を要請している。

 アブリオン宙域は、アウターリムにある宙域で複数のハイパースペース・ルートの合流点に位置しており、カミーノ星系やリシ星系を含んでいる。さらに、上記のようにスカリフも擁する宙域だ。

スカリフ

 ISBのヤング監督官の報告にあるスカリフは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でデス・スター設計図が保管されていた帝国軍のシタデル・タワーがある、熱帯の惑星。

 「キャシアン・アンドー」から5年後、スカリフはデス・スター設計図の奪取を図るキャシアン・アンドーら「ローグ・ワン」と反乱軍、これを迎え撃つ帝国軍の激しい戦いが繰り広げられることになる。

 ヤング監督官は、スカリフへの建材輸送が増えていると報告している。ということは…

 9BBYにデス・スターはジオノーシスからスカリフに移送され、その建造が続けられた。デス・スターの建造のため、スカリフへの建材の輸送が増えていたのである。

ブルー・カイバー

 ルーセン・レイエルがキャシアン・アンドーに、仕事の頭金として渡すクアッティ・シグネットは、古代の空の石、ブルー・カイバーだという。

 カイバー・クリスタルは、エネルギーを収束し、フォースと共振する性質を持っており、ライトセーバーやデス・スターのスーパーレーザーに用いられていた。

 カイバー・クリスタルのペンダントは、ジン・アーソも母のライラ・アーソから受け継いで所持していた。

ラカタン

 クアッティ・シグネットをキャシアン・アンドーに渡す際に、ルーセン・レイエルはラカタンの侵略者への蜂起を祝うものだと説明する。

 このラカタンとは、レジェンズのゲーム「Star Wars: Knights of the Old Republic」にて登場した古代種族ラカタのことで、ハイパースペース航行を最初に開発してラカタン無限帝国を築いた。

 正史(カノン)の劇中での言及は、「キャシアン・アンドー」が初となる。

ソウ・ゲレラ

 岩に寄りかかって寝てしまっていたアルダーニの反乱潜入チームのひとりであるカリス・ネミックに、アーヴェル・スキーンはブラスターを突き付けて警告し、モッシーやガーヴィッシュ、ソウ・ゲレラと一緒なら斬首されていただろうと言う。

 ソウ・ゲレラは、「クローン・ウォーズ」シーズン5「オンダロン支援作戦」にて初登場。分離主義者についてしまったオンダロンの王政に対抗したオンダロンの反乱軍で、アナキン・スカイウォーカー、アソーカ・タノ、キャプテン・レックスの戦闘訓練を受けた。

 前述のように、クローン戦争が終結した後は帝国との戦いに乗り出して反乱軍の過激派組織、パルチザンを率いたソウ・ゲレラは、「スター・ウォーズ 反乱者たち」にも登場。

 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』では、フォレスト・ウィテカーが演じる形で実写化。

 帝国軍のパイロットであるボーディ・ルックがもたらしたゲイレン・アーソからのメッセージがソウ・ゲレラの元にやって来たことで、結果的にデス・スター設計図の存在をジン・アーソとキャシアン・アンドーらに伝えることになり、ローグ・ワンの行動やひいてはデス・スターの破壊に貢献することになる。

 ちなみにモッシーは、今のところ謎の人物だ。

コルサントの宇宙港のロケ地

 コルサントの宇宙港は、イギリスのウォーキングにあるマクラーレン・テクノロジー・センターで撮影されている。

 表示板などは追加されているが、基本的にはマクラーレン・テクノロジー・センターのスタイリッシュなインテリアをそのまま使用している。

テルゴード・トラベル

 シリル・カーンが歩いていくコルサントの宇宙港のシーンで流れているアナウンスでは、テルゴード・トラベルの搭乗案内がされている。

 このテルゴード・トラベルは、ウェスト・エンド・ゲームスからリリースされた「スター・ウォーズ ロールプレイングゲーム」に登場した旅客運送会社。

ホズニアン・プライム

 テルゴード・トラベルの行き先としてアナウンスされているホズニアン・プライムは、『フォースの覚醒』では輪番制となっている新共和国の首都となっており、ファースト・オーダーのスターキラー基地からの超兵器による攻撃で破壊された惑星。

 『フォースの覚醒』での登場以降、様々な作品でありし日のホズニアン・プライムが言及されている。

プレクシス

 同じくテルゴード・トラベルの行き先としてアナウンスされているプレクシスは、コアワールドにある惑星。

 初出はウェスト・エンド・ゲームスからリリースされた「スター・ウォーズ ロールプレイングゲーム」で、正史(カノン)では2015年〜2016年に展開されていたスマホゲーム「Star Wars: Uprising」にて言及された。

ユーフォニス・メジャー

 ホズニアン・プライム、プレクシスとともにテルゴード・トラベルの行き先としてアナウンスされているユーフォニス・メジャーは、「反乱者たち」のジュニア小説「Servants of the Empire: Rebel in the Ranks」にて言及されたコア・ワールドの都市惑星。

 似た名称のユーフォニス・マイナーという惑星もあり、こちらは対照的にアウターリムに位置する。

モン・モスマ

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 夫へのプレゼントという名目で、ルーセン・レイエルのアンティーク・ギャラリーショップにやって来たのは、シャンドリラの元老院議員であるモン・モスマだ。

 モン・モスマは『エピソード6/ジェダイの帰還』にて反乱軍の指導者として登場。その後、『エピソード3/シスの復讐』でモン・モスマの登場シーンが撮影されるも、完成版の本編からはカットされ、削除されたシーンとしてDVDに収録されることに。

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
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 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』では、その『エピソード3/シスの復讐』の削除されたシーンでモン・モスマを演じた、ジュネヴィーヴ・オライリーが再演。「キャシアン・アンドー」でも、ジュネヴィーヴ・オライリーが再び『ローグ・ワン』よりも5年前のモン・モスマを演じている。

 また、この「キャシアン・アンドー」でペリン・ファーサというモン・モスマの夫の存在が明らかになった。演じたのはアラステア・マッケンジー。

シャンドリラ/ハンナ・シティ

 モン・モスマが代表する惑星シャンドリラは、エンドアの戦いの後に新共和国の最初の首都惑星となっている。ハン・ソロとレイア・オーガナの息子であるベン・ソロは、シャンドリラで生まれた。

 ハンナ・シティは、シャンドリラの首都だ。

アース・ダンガー

 モン・モスマの夫、ペリン・ファーサが同じ連隊にいた旧友であるハンナ・シティの総督を招いた会食の座席表には、モン・モスマの政敵、つまり帝国の中枢を構成する人物が大勢いた。

 アース・ダンガーは、レジェンズではウェスト・エンド・ゲームスの「スター・ウォーズ ロールプレイングゲーム」に登場した帝国統治評議会の顧問。

 正史(カノン)では、小説「ターキン」、「カタリスト」にて、同じく帝国統治評議会の皇帝の顧問として登場した。


スライ・ムーア

 ペリン・ファーサの会食の座席表には、スライ・ムーアの名も。

 スライ・ムーアは、『エピソード2/クローンの攻撃』、『エピソード3/シスの復讐』に登場し、銀河共和国元老院最高議長のパルパティーンの側にいたアンバランだ。

 共和国から帝国となっても、スライ・ムーアはパルパティーンの補佐官を務めており、コミック「ダース・ベイダー」や「War of the Bounty Hunters」などで暗躍を続けている。

「宰相」

 ペリン・ファーサの会食のゲストは、宰相の私室からやって来るとモン・モスマは発言している。

 帝国の大宰相はマス・アミダだ。マス・アミダは映画では『エピソード1/ファントム・メナス』、『エピソード2/クローンの攻撃』、『エピソード3/シスの復讐』に登場し、元老院副議長を務めていた。

 もともとパルパティーンの正体を知る数少ない人物だったマス・アミダは、当初からパルパティーンが有利になるように動いており、共和国から帝国になった際にも大宰相の地位を得て帝国統治評議会を率いていたのだ。

 マス・アミダ、スライ・ムーア、アース・ダンガーのいずれも帝国の中枢にいる人物なので、彼らと会食するとはモン・モスマも気が気ではないだろう。今後のエピソードで、この会食の模様が描かれて彼らが登場するのだろうか…

ゴーマン

 ペリン・ファーサが、スライ・ムーア、アース・ダンガーらと自分の席分けは「愉快組」だから、「退屈組」のモン・モスマとは席が離れていると説明すると、モン・モスマは彼らが「愉快組」なら、会食にゴーマンのゲストを呼んで楽しんでいるか見ないとね、と批判する。

 このゴーマンは惑星の名前で、この地で行われていた平和的な帝国への抵抗運動に対して帝国が行った、ゴーマンの虐殺という事件で知られている。

 正史(カノン)では、「スター・ウォーズ 反乱者たち」シーズン3 第18話「極秘輸送」にてモン・モスマが非難したほか、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』にてマグヴァ・ヤーロというソウ・ゲレラのパルチザンのメンバーに、ゴーマンの虐殺を経験してパルチザンに入ったという設定があるなど、このゴーマンの虐殺は断片的にしか言及されていない。

 レジェンズでは、ゴーマンの虐殺は着陸パッドにて平和的な抗議活動をしていた人々の上にターキンが宇宙船をそのまま着陸させたという、帝国の圧政を象徴する事件となっていた。

ルーセン・レイエルのアンティーク・ギャラリーショップ展示物

 ルーセン・レイエルのアンティーク・ギャラリーショップには、銀河中の数々の遺物が陳列されている。

 このわずかなシーンの中に、これまでの『スター・ウォーズ』シリーズに登場したアイテムが大量に登場しているのだ!

ウータパウの僧の棍棒

 ルーセン・レイエルがモン・モスマの夫、ペリン・ファーサへの贈り物の品として選んだのは、ウータパウの僧の棍棒。

 ウータパウは、『エピソード3/シスの復讐』にてオビ=ワン・ケノービがグリーヴァス将軍を追ってたどり着いた惑星。

 このウータパウでオビ=ワン・ケノービは戦いの末、グリーヴァス将軍を倒すも、直後にオーダー66が発動されてクローン・トルーパーからの攻撃を受けてしまった。

ウーキーのヘルメット/キャッシーク・クラリオン

 『エピソード3/シスの復讐』で登場した、キャッシークのウーキーの戦士たちが使用していた品々も。

 ルーセン・レイエルがウータパウの僧の棍棒を手に取るシーンの前後にて、ウーキーの戦士が被っていたヘルメットや、バンサの角で出来た角笛であるキャッシーク・クラリオンが見える。

 いずれも『エピソード3/シスの復讐』でのキャッシークのウーキーたちのものと思われるが、キャッシーク・クラリオンは『エピソード3/シスの復讐』本編では確認出来ないもので、書籍「スター・ウォーズ エピソード3 キャラクター&クリーチャー」で初めて明かされた小道具だ。

 つまり、キャッシーク・クラリオンの映像本編での登場は「キャシアン・アンドー」が初となる。

カリコリ

 ルーセン・レイエルのアンティーク・ギャラリーショップの壁沿いには、カリコリも見える。

 カリコリは、トワイレックの家族代々に伝わっていく工芸品で「反乱者たち」に登場。親から子へと受け継がれ、一代ごとに手を加えていくことで代々の遺産として残っていくものだ。

 ヘラ・シンドゥーラは、シンドゥーラ家のカリコリをスローン大提督に奪われるが、後に取り戻すことに成功。

 ディズニーランドのテーマランド「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」のショップ「ドク=オンダーのデン・オブ・アンティーク」にはカリコリもあるが、実写作品に登場したのは「キャシアン・アンドー」が初めて。

マンダロリアン・アーマー

 キャッシーク・クラリオンの左側には、ボバ・フェットやディン・ジャリンなどが着用していることでおなじみのマンダロリアン・アーマーも!

 印象的なヘルメットはないが、チェストプレートやショルダープレートが確認出来る。

 まだ「マンダロリアン」で語られた大粛清は起きていない時期だが、その頃でもマンダロリアン・アーマーが流通している場所があったようだ。

グンガン・エネルギー・シールド

 ルーセン・レイエルのアンティーク・ギャラリーショップのカウンターの左側には、グンガンの兵士が盾のように持つ個人用のエネルギー・シールドが!

 『エピソード1/ファントム・メナス』のナブーの戦いにてグンガンの兵士が使用しており、バトル・ドロイドのブラスターを跳ね返していた。

カーボン凍結

 モン・モスマが店の奥から、コンシェルジュのクレヤ・マーキとモン・モスマの運転手であるクロリスの様子を見るシーンで、彼ら2人にフォーカスが合うと右側にカーボン凍結されたブロックが見える。

 『エピソード5/帝国の逆襲』でダース・ベイダーがルーク・スカイウォーカーを捕えようとする際、安全に連行するためカーボン凍結をハン・ソロでテストをしたり、「クローン・ウォーズ」シーズン3 第18話「鉄壁の要塞」でスキャンをかいくぐって潜入するためにアナキン・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービ、クローン・トルーパーらがカーボン凍結をしたり、「マンダロリアン」第1話「チャプター1:マンダロリアン」でも護送にカーボン凍結が使用されているなど、生物に使用されているケースが多いが、これらは危険なので本来の使用用途ではなく、こうした保存・保管、また保存された状態での移送に使用されることが基本なのだろう。

 また、このカーボン凍結されたブロックの表面は巻いた状態のムチのように見える。まるで『インディ・ジョーンズ』に登場するような…

 来年2023年に『インディ・ジョーンズ』最新作も公開されることもあり、『スター・ウォーズ』で頻出の『インディ・ジョーンズ』ネタかも知れない!

モーティスの壁画

 コンシェルジュのクレヤ・マーキが、モン・モスマの運転手のクロリスを案内している際に見られる石板には円形の模様の中に3つの手が彫られており、「反乱者たち」に登場したロザルのジェダイ・テンプルの石板のようだ。

 このキーストーンは、エズラ・ブリッジャーがロザルのジェダイ・テンプルのモーティスのファーザー、サン、ドーターが描かれた壁画にあった「世界の狭間の世界」に入る手がかりとなった。

ジェダイ・ホロクロン/シス・ホロクロン

 ルーセン・レイエルとモン・モスマが秘密の会話をし始めた時に、ルーセン・レイエルの背後の棚の上段に、三角錐と立方体の物体が見える。

 三角錐と立方体の遺物といえば、ジェダイ・ホロクロンとシス・ホロクロンだろう!ホロクロンはフォース感知者のみが開いて使用することが出来る、情報媒体だ。

 ジェダイやシスの知識が詰まったホロクロンともなれば、帝国が回収してそうなものだが、だからこそルーセン・レイエルの店の奥に保管されていたのだろう…

ケル・ドアの呼吸マスク

 グンガン・エネルギー・シールドの手前には、プロ・クーンの種族であるケル・ドアが着用している呼吸マスクがある。

 ケル・ドアは酸素が多い環境では、この抗酸素マスクを着用しており、少しの間であればこの呼吸マスクで宇宙空間にも耐えることが出来た。

シス・ストーカーのアーマー

 ルーセン・レイエルのアンティーク・ギャラリーショップのカウンターの右側にあるアーマーのヘルメットは、レジェンズのゲーム「スター・ウォーズ フォース アンリーシュド」にて、非正史のエンディングであるダークサイドエンディングで、ダークサイドに堕ちたスターキラー(ギャレン・マレック)が着用するシス・ストーカーのアーマーに似ている。

 特にヘルメットはシス・ストーカーのものによく似ており、マンダロリアン・アーマーのようなバイザーと、賞金稼ぎブーシの種族、ユビーズのヘルメットのような口元が特徴的だ。

 現在はレジェンズの作品である上に、非正史の別エンディングでの話のため、スターキラー(ギャレン・マレック)が正史(カノン)となるわけではなく、こうしたファンが楽しめる小ネタとして入れたというものだろう。

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summer2005

2005年より「スター・ウォーズ ウェブログ」を運営。「『スター・ウォーズ』究極のカルトクイズ Wikia Qwizards<ウィキア・クイザード>」世界大会優勝者。ディズニープラス公式アプリ「Disney DX」のオリジナル動画や記事など、様々な出演/執筆も行っています。2010年、『ファンボーイズ』日本公開を目指す会を主宰しました。

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