スピンオフ小説「スター・ウォーズ 暗黒の艦隊」が、講談社より8月9日(金)に発売されます。今年2019年4月に「スター・ウォーズ 帝国の後継者」が刊行され驚きをもたらしましたが、その続刊も復刊!
さらに、「暗黒の艦隊」の続刊「スター・ウォーズ 最後の指令」も9月13日(金)に刊行予定。
つまり「帝国の後継者」、「暗黒の艦隊」、「最後の指令」の「スローン三部作」が、令和元年である2019年に装いも新たによみがえることになります…
「暗黒の艦隊」の原書は、1992年6月に発売された「Dark Force Rising」で、邦訳版は1993年2月に竹書房から発売。「最後の指令」は、1993年5月に発売された「The Last Command」が原書で、邦訳は1994年2月に刊行。
最初の邦訳版から、それぞれ26年、25年もの時を経ての復刊です!もう四半世紀前の作品とは…
これがいかにすごいことなのかは、「帝国の後継者」の刊行時に以下のエントリーでも書きました。
かつての重要作の復刊、そして電子書籍化の意義
『スター・ウォーズ』の中心は映画なので、書籍もその時期の最新作の関連作を発売した方が相乗効果があるはずですが、「スローン三部作」は2014年以前に発表されたエクスパンデッド・ユニバース(拡張世界)であるため、映画最新作との関連どころか今や正史(カノン)ではない、レジェンズ作品です。
スローン大提督が正史(カノン)に返り咲いた「スター・ウォーズ 反乱者たち」も完結してしまい、「スローン三部作」を今リバイバルすることの相乗効果はないと思うのですが、こうしてかつての重要作を復刊させることは、ファンが本書を読むためのハードルが下がり、より多くの方々が触れることが出来るので、大きな意義があります。
なにより、今回の復刊で重要なのは電子書籍の存在です。Amazon.co.jpでは、Kindle版が刊行されます。
今回の講談社からの復刊版も、いずれ時を経れば竹書房版と同様に書店から姿を見せなくなるでしょう。しかし、書店の負担にならず、WEBで常に購入出来る電子書籍が発売され続けていれば、今後も読み続けられるはずです。
復刊をきっかけに、往年の作品がデジタル化される流れはぜひこれからも続けて欲しいと思います。電子書籍で読みたいファンはもちろん、これから生まれていく新たなファンも、興味を持てばすぐに手に入る環境が整えられるのは良いことでしょう。
スローン三部作で生まれたキャラクターや設定
「帝国の後継者」、「暗黒の艦隊」、「最後の指令」の「スローン三部作」では、多くの設定やキャラクターが生まれ、これらはレジェンズのスピンオフの原点のようであり、1990年代以降に展開された『スター・ウォーズ』に影響を与え続けました。
マラ・ジェイド
スローンについてはすでに言及した通りですが、「スローン三部作」の時点ではルークを狙う「皇帝の手」マラ・ジェイドも、スローンに並ぶ人気キャラクターで、いろいろあって後々にルークと結婚することでも有名です。
スローンと同様に、マラ・ジェイドも役割を変えて『スター・ウォーズ』正史(カノン)に登場しないとは言い切れないでしょう。
クローン技術
劇中では『エピソード4/新たなる希望』でクローン戦争という言葉により、その存在がほのめかされていたクローン技術は、「スローン三部作」のスパーティ・シリンダーにてストーリーに本格的に絡んできます。
ジェダイのクローンであるジョルース・シボースなどのほか、『帝国の逆襲』でダース・ベイダーに斬り落とされたルークの右手を元にしたクローンのルウクが登場。
『フォースの覚醒』で、この時にルークが落としたスカイウォーカーのライトセーバーが実は回収されていたことが明らかになりましたが、このルウクの設定も改めて興味深いものがあります…
クローン技術は、2002年の『エピソード2/クローンの攻撃』で映画作品にも登場し、ストーリーの大きなカギとなりました。
ジェイセンとジェイナ
また、レイアはハンとの間に双子のジェイセンとジェイナを産み、この2人と後に産まれる第三子のアナキンは、スピンオフの展開とともに成長し、彼らの物語が展開されていきます。
ベン(カイロ・レン)の存在が定着した今、レジェンズでのハンとレイアの子どもたちを振り返ると、別次元の『スター・ウォーズ』ギャラクシーに思いを馳せられます…
外宇宙航行計画
さらに、「帝国の後継者」で言及された「アウトバウンド・フライト・プロジェクト(外宇宙航行計画)」は、「生存者の探索」、「外宇宙航行計画」にてその詳細が明かされており、さらなるスピンオフストーリーを展開しました。
新たな邦訳版「スローン三部作」を読んだら、これらの作品を読むのも良いでしょう。
コメント
スローン大提督に乾杯!
>スラスさん
スローン三部作完全復活ですね!