アメリカの一般市民からのデス・スター建造の嘆願書のやり取りが面白いので、一連の流れをまとめてみました。
2012年11月14日、アメリカ政府のオンライン嘆願プログラムWe the Peopleにて、2016年にデス・スターを建造して欲しいという請願が掲載。
このプログラムは、2万5000人以上の署名を集めた嘆願書にホワイトハウスが正式に返答するというものですが、なんと3万人以上の署名が集まる事態に!
デス・スター建造署名にホワイトハウスがマジメに回答
デス・スター建造の嘆願へのホワイトハウスの回答は・・・
●デス・スターの建造には85京ドル以上の費用がかかると推定される。
我々は財政赤字を減らそうと苦闘しており、増やすことは出来ない。
●政府は惑星破壊を支持しない。
●1人乗りの宇宙船で爆発させることが出来る基本的な欠陥がある
デス・スターに、血税を費やすことは出来ない。
という、まっとう過ぎる理由によりデス・スター建造の嘆願を却下!
ただ、デス・スターはなくてもフットボール場サイズの国際宇宙ステーションが既にあり、ケッセル・ランを12パーセク以下で飛べる宇宙船はなくても太陽系外や太陽の外部コロナへ飛ぶ探査機もあり、大統領はライトセーバーを使えるし、ルークのような義手や4本足のウォーカーだってあるじゃないか!と、現在のアメリカの宇宙開発や科学技術をアピール!
驚いたのは、宇宙へ貨物を運ぶ民間企業とNASAの取り組みである、民間搭乗員・貨物プログラム局(Commercial Crew and Cargo Program Office)の略称がC3POであること!
レーガン政権時代には、衛星によるミサイル防衛を行う戦略防衛構想がスター・ウォーズ計画と言われたこともありましたが、アメリカでは『スター・ウォーズ』が文化として根付いていることがよくわかりますね・・・
starwars.comが銀河帝国広報の声明を発表!
これだけでも充分に面白いのですが、このアメリカ政府の回答に1月15日、starwars.comが反応した!しかも、銀河帝国広報からの声明として!
銀河帝国は、アメリカがデス・スター建造を見送ったことにより、銀河帝国の圧倒的な軍事的優位があらためて確認されたと主張。
「このような破壊的な力はパルパティーン皇帝のような見識ある指導者が、保護や防衛のためにのみ使うことができる」と、アウターリムのターキン提督からのコメントを紹介!
また、アメリカ政府が見積もったデス・スター建造費用について、「バカらしく過大に見積もられているが、この小さな惑星に我々のような大規模な生産力は持っていないことを留意しなければならない」とモッティ提督がコメント!
さらにモッティは、「1人乗りの宇宙船で爆発させることが出来る基本的な欠陥」については、このようなステーションにはいかなる攻撃も無駄であるとしています。まさに劇中通りの切り返しで面白い!
遊び心があるアメリカは良い!
政府に対して多数の署名を集め嘆願することが出来る市民、そしてこれに『スター・ウォーズ』ネタを含ませながら回答出来る政府、さらにこれに乗じて遊ぶ版権元企業と、いずれも遊び心があり、アメリカのこういう所って良いなぁ~と思います。
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