ついに発売された『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』MovieNEX。早速、家庭で楽しまれた方も多いかと思いますが、実はMovieNEXの仕様が本作から変更されていることがわかったので注意喚起です。
ブルーレイ+DVD+デジタルコピーと、ひとつの映画をワンストップで様々な環境にて再生出来ることが特徴であるウォルト・ディズニー・ジャパン独自のパッケージ商品のMovieNEX。
しかし、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のMovieNEXのデジタルコピーは、吹替版のみが再生出来る仕様となっており、字幕版は再生出来ないことがわかりました。
吹替版のみ視聴出来るGoogle Play単独のサービスに
これは、2018年7月以降のMovieNEXの新発売商品より、niconicoデジタルコピーのサービスが停止されたことによるもの。
MovieNEXのデジタルコピーは、これまでGoogle Play、niconicoデジタルコピーの2つが用意されていたのですが、これにより2018年7月以降に発売された商品からはGoogle Playのみで視聴出来るサービスとなりました。
そして、Google Playではなぜか吹替版本編のみが視聴出来るようになっており、字幕版本編を視聴することは出来ないようになっています。
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』MovieNEXのデジタルコピーの視聴方法はGoogle Playしかないので、必然的に字幕版を視聴する方法は存在しないというわけなのです。
告知は充分だったか、 商品価値の低下は価格に反映しないのか
Google Playが吹替版のみ視聴可能であることは、MovieNEXのサービス開始当初からの仕様でした。しかし、私はniconicoデジタルコピーが2018年7月以降発売のMovieNEX商品では停止されていることを、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』MovieNEXを購入した後、デジタルコピーの設定を行う中で初めて知りました。
改めて、Disney.jpの『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ページの商品情報を見ると、仕様のページにその他視聴方法として「デジタルコピー」とだけ記載されています。
これがテキストリンクになっていて、遷移してみると【重要】「niconicoデジタルコピー」2018年7月以降の新発売商品におけるサービスの停止に関するお知らせのリンクがさらにあるほか、サービス期限のリストにniconicoの期限日が書かれていないという点から、購入前のユーザーがniconicoデジタルコピーに対応していないことを辛うじて推測出来る、という状態です。わかりにくい…
これでは、「『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』MovieNEXのデジタルコピーは吹替版のみ視聴可能」という事実がわかりやすく発信されているとは言えないでしょう。
Amazon.co.jpなどのショップサイトでも、「デジタルコピー(クラウド対応)」という一文しかなく、購入前の方にデジタルコピーは吹替版だけしか見られないということは伝わらないはず。
ちなみに、2018年7月以前に発売されている『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、『ローグ・ワン』、『最後のジェダイ』の3作品のMovieNEXは、これまで通りniconicoデジタルコピーが使用出来るので、引き続き字幕版と吹替版の両方を見ることが出来ます。
デジタルコピーで字幕版が見られなくなったことは、これらの既存品と比べてスペックダウンしていると言えますが、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』MovieNEXの定価は変わっていません。
これらのことから問題点は(視聴方法がGoogle Playのみに変更となったことは置いておいたとしても)、デジタルコピーは吹替版のみということの購入者への事前の通知が十分とは言えないのではないかということと、従来品と比べて字幕版の視聴が出来ないという商品価値の低下があるにも関わらず価格に反映されていない、という2点が挙げられると思います。
デジタルコピーはおまけみたいなもの、と言われたらそれまでなんですが、モバイルで見られるという便利さをセールスポイントにしているのであれば、視聴バージョンもしっかりフォローするべきだと思うんですよ。
Google Playが吹替版のみ視聴出来るという仕様の理由についてはわからないのですが、もしひとつだけ言語バージョンを選ばなければならないのだとしたら、万人が理解出来る吹替版をチョイスすることは理解出来ます。
ただ、パッケージを購入するユーザーは作品のコアファンなんだから、オリジナル版で見たいと考える人たちが多い場において吹替版のみが視聴可能というのは、不満点になりやすいのではと思います。
私も『スター・ウォーズ』に関する文章を書く時などに、MovieNEXのデジタルコピーを利用するとすぐに原典である本編を確認出来るのは便利だと思っていたのですが、今後原語のセリフを確認したい時に面倒になると感じます…
ちなみに、Google PlayというとiOSは対象外のような感じもしてしまいますが、iOS用のアプリもあるのでちゃんと視聴出来ます。
MovieNEXデジタルコピーには期限がある
この件を調べる中で、MovieNEXのデジタルコピーには期限があることも認識しました。これ、ずっと見られるものじゃなかったんだ…
『スター・ウォーズ』シリーズのMovieNEXデジタルコピーの有効期限は、以下の通り。
- 『フォースの覚醒』MovieNEX Google Play:2019/05/03 niconico:2019/05/03
- 『ローグ・ワン』MovieNEX Google Play:2019/04/27 niconico:2019/04/27
- 『最後のジェダイ』MovieNEX Google Play:2020/04/24 niconico:2019/09/30
- 『ハン・ソロ』MovieNEX Google Play:2020/10/16
実は、『フォースの覚醒』のデジタルコピーの有効期限があと半年ほどとなっています。後から発売された『ローグ・ワン』の有効期限が、『フォースの覚醒』よりも若干早いのも不可解。期限延長などの調整があったのでしょうか。基本的には2年間の期限のようですが…
また、サービス終了に関連しているからなのかも知れませんが、『最後のジェダイ』はniconicoのみ有効期限が短くなっています。
「特典映像や作品についての情報を随時更新」出来るというMovieNEXの特性を考えたら、有効期限はあるべきではないのではと思いますが…やっぱりデジタルコピーはおまけでしかないという認識なのか。
Google Playでは端末へのダウンロードも可能ですが、こちらも期限が切れたら見られなくなるのでしょうかねぇ…?MovieNEXは『スター・ウォーズ』シリーズしか購入していないので、過去に発売されたディズニー作品の事例をご存じの方がいらっしゃいましたらコメント欄やSNSにてお知らせ頂ければ幸いです。
MovieNEXは、1本購入すれば様々な環境・場所で視聴が出来ること、デジタルアイテムやキャンペーンなどの特典をリアルタイムに随時付与出来ること、店舗などの流通側にとっても商品バージョンが1種類だけなので仕入れや在庫管理が容易になるというメリットがあります。
一方で、そもそもブルーレイ再生環境を持っていれば下位の再生機器であるDVDで視聴する必要はないですし、逆にDVDのみを見られる環境であればブルーレイディスクは無駄になるという中で強制的にセット売りするのは、ほとんどのユーザーが歓迎しない点であることを常々指摘されていますが、アピールポイントであるはずのデジタルコピーについても言語対応が1種類のみと従来よりも価値が減ずることになってしまいました。
Google Playで2言語対応は難しいようであれば、他のプラットフォームを加えてもらいたいものですが、それも出来ないならせめてきちんと周知して欲しかったところです。
MovieNEXがスタートして間もない頃のディズニーとドワンゴの4年前の記事、今見るとさびしさをひしひしと感じます…
MovieNEX特別映像 「ファルコン 世紀を超えて」はお見逃しなく
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』MovieNEXで良かった点もあって、MovieNEX CLUBのサイト上で見られる特別映像として、アメリカではターゲット限定版のデジタルコードで視聴出来た「The Millennium Falcon: From Page to Park」の日本語版「ファルコン 世紀を超えて」が見られるようになっています。
ミレニアム・ファルコンの歴史だけではなく、ディズニーランドの『スター・ウォーズ』テーマエリア「ギャラクシーズ・エッジ」のミレニアムファルコンのアトラクションについても新情報が飛び出しているので必見。
まぁ発売時からWEBで配信するのであれば、アメリカと違って購入したすべての人が視聴出来る特典なので、普通にパッケージに収録して欲しかったところですが…WEBサイトのブラウザ上では大きいモニターで視聴出来ないですし、私はChromeで再生出来ませんでした…
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