『新たなる希望』、『帝国の逆襲』オリジナル版DVDレビュー

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 ついに発売された『新たなる希望』と『帝国の逆襲』のオリジナル版DVD。これまで海賊版でしか見ることが出来なかった公開当時の本編に加え、当時の字幕・吹替を収録という日本ならではの特典はやはりうれしい。

 20世紀FOXロゴもルーカスフィルムロゴも、今とは違うのが新鮮。
 第1作となる『新たなる希望』には、続くオープニングクロールにもエピソードタイトル・番号がついていない!見慣れた目には何か足りない感じがする・・・

 映像素材は1993年に発売されたレーザーディスク「スター・ウォーズ トリロジー スペシャルコレクション」のものを使用。また、他の『スター・ウォーズ』DVDのようにアナモルフィック(いわゆるスクイーズ)ではなく、レターボックス仕様であるが、見ていてさほど違和感はない。ただ、画面のブレや細かい汚れが少し気になり、全体的な画質はまずまずといったところ。

 CGでにぎやかになる前のモス・アイズリーの町並みも、なんだかしなびた田舎町の風情が出ていて、これはこれで合っているように思う。

 劇場公開時の字幕は、「理力(フォースとルビが入る)」や「共和騎士」、「死の星」、「機動歩兵」など、時代を感じさせる表記。また、ところどころセリフが訳されていない部分があるのもアバウト。

 『帝国の逆襲』でも、スノースピーダーをただ「飛行機」と表記したり、まだまだSW世界の固有名詞が浸透していなかったことがよくわかる。

 劇場公開当時の吹替は、奥田瑛二/ルーク、森本レオ/ハンという今から考えるとすごいキャスティング。森本レオは軽いセリフ回しで演じており、思ったよりもいい感じ。「きかんしゃトーマス」とは言わない。

 『新たなる希望』でのエイリアンのグリードがしゃべるシーンでは、ハット語を方言風にアレンジ。「オレは~」とか「ブコロス!」など、妙なところでアクセントが付く感じで、かなり笑える!
 また、「アンクルオーウェン」、「アントベルー」、「ヒアゼイカム!」など、原語版の雰囲気を残す直訳セリフも多い。
 ハンがファルコンを紹介する時の「外見はブスだが感度は最高だ!」はいい訳だ!

 『帝国』の吹替版ではハンが「不良中年」と連呼される!これはチョイ悪オヤジどころの騒ぎではない!「ランド・カルリジャーン」と妙な言い回しもおかしい・・・

 『帝国』を繰り返し見た身としては、修正の加わっていないオリジナル版の雰囲気をまた何度でも楽しめることができるようになったのはうれしい限り。

 CG導入前の特撮技術をじっくりと研究するのも、一緒に入っている現行版と見比べて変更点を探すのも面白い、見る人それぞれに様々な楽しみ方が出来るDVDだ。

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