数日前、Variety.comのインタビューを流し読みしていたものの、時間もなかったので記事にするのは後にしよう、と思っていたのですが・・・
この記事の内容は、多くの小規模映画とウェブ配信が映画界の未来であり、ルーカスフィルムは映画ビジネスから脱却するというもの。
「映画を作りたいとは思わない。 我々はテレビ業界に参入しようとしている。ルーカスフィルムが関するものは、コストがかかり過ぎるしリスクも高いので、映画から離れるよ」
制作費の1億ドルと、P&A(フィルムのプリント代と宣伝費のこと)にもう1億ドルを費やす超大作映画の手法が意味をなさないと主張。
「その2億ドルで、私は50~60本の2時間映画を作れる。それは2時間と対照的に120時間だ。 将来の市場では、すべてペイパーヴュー方式とダウンロード配信になるので、そうした方向へ向かう」
ルーカスは、ピクサーのスティーブ・ジョブスとジョン・ラセターとこの問題について議論したそうです。
とはいえ、ルーカスフィルムがオンライン分野へ参入するということではなく、またこの方向性はすぐさまというわけでも、絶対でもなく、『インディ・ジョーンズ4』もまだ製作中で、『インディ4』と共に15年間をかけているという『レッドテイルズ』も進行中。
またルーカスは、膨大な予算をかけた戦略が、これまで順調だったのを認めましたが「我々は2億ドルの投資をするつもりはない。」と発言。
というのがVariety.comの記事だったわけですが(他にも映画産業における人材育成の重要性などを語っている)、IESB.netによるジョージ・ルーカス本人の動画インタビューによれば、映画ビジネスをやめるということはないと言っています。やっと本題に入れた・・・
どうやらVariety.comはルーカスの言葉を曲解していたようで、大筋をだいぶゆがめていた模様。たとえ『インディ・ジョーンズ4』であっても、大予算をかけることはせず、低予算を維持するというのが本心のようです。
百聞は一見にしかず、10月6日にハリソン・フォードと共に出席した「ジュール・ベルヌ・アドベンチャー映画祭」の時に撮られた、IESB.netインタビュー映像を見ればおわかり頂けます。
実写TVシリーズに関しては、全て新キャラクターで『エピソード3』と『4』の間という今まで通りの発言。
また「Tales of Jedi」、「Golden Age of the Sith 」など、映画の数千年前の話を取り上げるという一部の噂に関しては「それはないな」と否定。さらに、「帝国の影」も「ハハッ!」と笑顔で否定。
というわけで、ルーカスはまだまだ映画業界やめへんでぇ!ということでした。
eiga.comも訂正記事を出して欲しい。影響力が強いんだから、あっという間にあちこちのブログエントリーに広まる責任を感じて頂きたい。
この前のDVDの件でも、当ブログの記事がきっかけでeiga.comの誤報に気が付いた方(超音速備忘録さん)もいらっしゃるようですし。
実際に本人の口から言ったことでないと、やっぱり信用ならないというお話。特にショービズ界はこういうことが多そうですね・・・
コメント
投稿者:summer2005 2006/10/9 17:14
>TAKAさん
要するに、ルーカスはハリウッド的なバジェットをかけまくった超大作を作る気はもうない、ということなんでしょうね。
訂正文とかはおそらく出さないでしょうねぇ・・・
誤報が広まってしまうと困るのですが・・・
http://star.ap.teacup.com/summer2005/
投稿者:TAKA 2006/10/9 10:04
summer2005さん、おはようございまーす。
今回のニュースに関しての真の姿を教えて下さり、ありがとうございます!
いやいや安心しましたよ。ホントeiga.comは訂正文も出して欲しいですね。
http://swzs.blog12.fc2.com/