『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のトリビア、隠れ要素(イースターエッグ)、カメオ出演、他作品との関連といった、知っているとより本作が楽しめるチェックポイントをまとめました。
当然ながら、この記事は『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のネタバレを含んでいます。観賞後に、こちらの記事でチェック!次の観賞の際に、見逃したポイントを探してみましょう!
目次
- 1 『エピソード4/新たなる希望』からの引用/オマージュ
- 2 『エピソード5/帝国の逆襲』からの引用/オマージュ
- 3 『エピソード6/ジェダイの帰還』からの 引用/オマージュ
- 4 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』からの 登場キャラクター
- 5 アニメ「クローン・ウォーズ」 「反乱者たち」とのつながり
- 6 『スター・ウォーズ』以外の映画へのオマージュ
- 7 ハン・ソロ関連のトリビア
- 8 ミレニアム・ファルコンのトリビア
- 9 ドライデン・ヴォスの部屋にある品々
- 10 『インディ・ジョーンズ』シリーズのイースターエッグ
- 11 これまでのスピンオフに登場したロケーション
- 12 おなじみのセリフ
- 13 レジェンズから正史(カノン)設定になった要素
- 14 おなじみのキャラクターたちへの言及
- 15 その他のトリビア
- 16 カメオ出演
- 17 『ハン・ソロ』を次回見るときの参考に!
『エピソード4/新たなる希望』からの引用/オマージュ
時系列的に前の物語ということもあり、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』には『エピソード4/新たなる希望』からの引用やオマージュ、同じシチュエーションやセリフが多く登場する。
デジャリック・ホロチェスに、幻のモンスターが!
シリーズおなじみのミレニアム・ファルコン内でのデジャリック・ホロチェス。『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』では、ベケットとチューバッカが対戦している。
ベケットと対戦したチューバッカは、イラついてデジャリック・ホロチェスを叩いてしまう。すると、ホロチェスからは2体のデジャリックモンスターが消える。
この消えた2体のデジャリックモンスターは、ストップモーション・アニメーターのフィル・ティペットが『エピソード4/新たなる希望』の時に制作したものの、ホロチェスのスペースの問題によりボツとなってしまった。赤い甲殻類のようなモンスターがスクリンプ(Scrimp)、緑色で目がひとつの方がバルボウス(Bulbous)という名前だ。
つまり、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の時点ではスクリンプとバルボウスがホロチェスの盤面にはいたのだが、チューバッカによって消されてしまったので、『エピソード4/新たなる希望』には登場しなくなったということになるのだ!
幻のデジャリックモンスターが消えてしまった理由を劇中でも作りつつ、お蔵入りとなっていたモンスターを復活させるとは、なんとも奥深いイースターエッグだ…
move along, move along
コレリアのコロネット宇宙港で、ストームトルーパーが「move along, move along」と言っている。これは『エピソード4/新たなる希望』にてモス・アイズリー宇宙港のサンドトルーパーがオビ=ワンのマインドトリックにかかり、ルークのランドスピーダーを通した時のセリフと同じ。
Flyboy
ハン・ソロはベケットに「Flyboy」と呼ばれるが、『エピソード4/新たなる希望』でレイアはガベージシュートに飛び込むように言うシーンで「Flyboy」と言っている。
ウーキーは腕を引っこ抜くぞ
ケッセルの鉱山にて、チューバッカは敵の腕を引き抜いてしまう。これは『エピソード4/新たなる希望』で、チューバッカとR2-D2がデジャリック・ホロチェスで対戦している様子を見ていたC-3POに、ハン・ソロが言う「ウーキーは腕を引っこ抜くぞ」というセリフを裏付けた描写となる。
ドロイドはお断り
L3-37が言う「They don’t even serve our kind here」というセリフは、『エピソード4/新たなる希望』でカンティーナに入店したルーク、C-3POとR2-D2に対してバーテンのウーハーが言った「We don’t serve their kind here(そういうヤツらはお断りだ)」というセリフと符合する。
ハン・ソロとチューバッカの捕虜のふり作戦
ケッセルのスパイス鉱床に潜入する際に、ハン・ソロとチューバッカは手錠をして奴隷のふりをして潜入する。
これは『エピソード4/新たなる希望』でデス・スターに潜入する際にルークとハンがストームトルーパーに変装し、手錠をしたチューバッカを護送するふりをした作戦と同じだ。
ケッセル・ランを12パーセクで飛んだ
『エピソード4/新たなる希望』でルーク・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービに、ミレニアム・ファルコンはケッセル・ランを12パーセクで飛んだと豪語したハン・ソロ。
その『エピソード4/新たなる希望』から34年が経っても、辺境の惑星ジャクーに住むレイの耳にも入っているほど銀河に知れ渡っていたケッセル・ランを12パーセクで飛んだという伝説が、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ではじめて明かされた。
その真相は、12パーセクを多少上回っていたのだが、ハンは細かいところを切り捨てて「12パーセク」と若干盛っていたことが判明!
しかし、ほかの宇宙船は最低でも20パーセクとなってしまうところを、危険な星雲を横断してショートカットすることで大幅に短縮したので、やはりハン・ソロのケッセル・ランは偉業なのである。
ホーミングビーコン
エンフィス・ネスト率いるクラウド=ライダーズは、ケッセルに向け出発したミレニアム・ファルコンにホーミングビーコンを取り付けて、船の行き先を探知することで、ケッセル・ランの行き先であるサヴァリーンまで追ってくる。
『エピソード4/新たなる希望』では、帝国軍がミレニアム・ファルコンにホーミングビーコンを付け、反乱軍の基地のあるヤヴィン4まで後を追っていた。
ハンが先に撃った
『エピソード4/新たなる希望』において、度々の改変が物議を呼んでいるシーンといえばカンティーナでのハン・ソロとグリードの対決だ。
1977年のオリジナル版ではハン・ソロが先にグリードを撃ったように描写されているが、主人公ルークの仲間であるハン・ソロが冷酷な殺人者となってしまうことを懸念したジョージ・ルーカスが、1997年公開の『スター・ウォーズ 特別篇』にてグリードが先に撃っているように修正。
しかし、これでは至近距離から狙っているにも関わらず外したグリードが間抜けに見えることと、ハン・ソロは元々ならず者であるというキャラクター性の観点から、ファンからは不評を買うことに。
2004年に発売されたDVD版からは、2人が同時に発砲しているようになっている。
そして『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』では、ベケットと向かい合ったハン・ソロは相手の動きを察知し先制してブラスターを撃ち、自分がならず者の世界へ一歩を踏み出すことを導いたベケットへ引導を渡すことになる。
ファンにとっては、「ハンが先に撃った」問題を彷彿とさせるシーンだろう。
『エピソード5/帝国の逆襲』からの引用/オマージュ
ランド・カルリジアンの登場はもちろん、ミレニアム・ファルコンが主な舞台となるため、『エピソード5/帝国の逆襲』に由来するシーンも多く登場。
狭いスペースを通り抜けるハン
コレリアでのカーチェイスシーンで、ハンはランドスピーダーを傾けて狭い通路を通り抜けようとする。これは『エピソード5/帝国の逆襲』で小惑星にある狭い谷間をミレニアム・ファルコンを傾けて飛行することで、タイ・ファイターを撒いたのと同じ手法。
だが、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』では通路の間にランドスピーダーが挟まってしまう…
ケッセル・ラン中には、閉じゆく小惑星の間を無事に通り抜け、見事成功させた。
プローブ・ドロイド
ヴァンドアに現れた11-3Kヴァイパー・プローブ・ドロイドは、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で初登場の機種。
プローブ・ドロイドは、『帝国の逆襲』をはじめとしてシリーズおなじみのドロイドだ。
マイノックのロースト
リオ・デュラントがマイノックのローストについて言及している。マイノックは、『エピソード5/帝国の逆襲』でスペース・スラッグ(エクソゴース)内にいるミレニアム・ファルコンに張り付いていた羽を持つ生物。
マイノック、食えるのか…
宇宙空間の巨大生物から逃げるミレニアム・ファルコン
ケッセル・ランの最中に、ミレニアム・ファルコンが出会う触手を持つ巨大な生物はスマ=ヴァーミノス(Summa-verminoth)。
このシーンは、『エピソード5/帝国の逆襲』でスペース・スラッグ(エクソゴース)に追いかけられたミレニアム・ファルコンを彷彿とさせる演出となっている。
採鉱コロニー
ランド・カルリジアンはケッセルについて話をしているときに、採鉱コロニーは最低だと発言する。
これは『帝国の逆襲』でランド・カルリジアンがティバナ・ガスの採取コロニーであるクラウド・シティの統治者になることを知っていると、笑えるコメントになっている。
クラウド・シティの模型
ミレニアム・ファルコン内にあるランド・カルリジアンのコレクションの中には、後にランドが執政官を務めることになるクラウド・シティに似た形のクロームの模型が置かれている。
すでにこの頃から、クラウド・シティを治めることを狙っていたのだろうか?
『エピソード6/ジェダイの帰還』からの
引用/オマージュ
サーマル・デトネーター
コレリアでレディ・プロクシマを脅す際に、ハンは持っている石をサーマル・デトネーターだと見せかける。
これは、『ジェダイの帰還』でブーシに変装したレイアがジャバ・ザ・ハットを脅す際にサーマル・デトネーターを使用したシーンを彷彿とさせる。ハンは後にレイアへ、この時の出来事を話したのだろうか。
ランコアの巣穴のようなチューバッカ初登場シーン
ミンバンでベケットの報告により、「獣」のいる地下の監獄に落とされたハン・ソロ。ここで帝国軍から「獣」とされていたチューバッカと出会うが、この場所は『エピソード6/ジェダイの帰還』のランコアの巣穴のような構造となっている。
ベケットの衛兵の変装
トバイアス・ベケットの衛兵の変装は、『エピソード6/ジェダイの帰還』でランド・カルリジアンがジャバの宮殿に潜入していた時の衣装と同じもの。
この変装は、コミック「スカイウォーカーの衝撃」でもサイムーン1への潜入時に、使用されている。おそらく、ミレニアム・ファルコンに常備されているのだろう。
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』からの
登場キャラクター
同じ「スター・ウォーズ アンソロジーシリーズ」である『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』からは、同作で見かけたキャラクターが登場している。
タム・ポスラ
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場した、タム・ポスラが『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』にも登場している。
タム・ポスラは、ミルヴェイン当局の法執行官で『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のジェダのシーンに登場。ドクター・エヴァザンとポンダ・バーバを捕えるために、法執行官の立場を辞して賞金稼ぎになってまでジェダまで追っていたという、かつて語られていたボバ・フェットの設定を彷彿とさせるようなキャラクターだ。
タム・ポスラのヘルメットにはターゲットスコープが着いているなどデザインの雰囲気も似ており、コミック「ドクター・アフラ」では多くのストーリーが語られるなど、「『スター・ウォーズ』新シリーズ版ボバ・フェット」のような、渋いキャラクターとなっている。
タム・ポスラは、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でのハン・ソロとランド・カルリジアンのサバックのシーンで、ハン・ソロの肩越しにいることが確認出来る。
無頭人
ドライデン・ヴォスのヨットであるファーストライトに、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のジェダにいた、頭部の半分がない無頭人(Decraniated)の姿が見える。
この無頭人は、ドクター・エヴァザンが作り出したものであるという設定だ。
トグナスのベンシック
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場したベンシックが、エンフィス・ネストのクラウド=ライダースの一員として登場。
劇中の時系列としては、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の後に『ローグ・ワン』でのデス・スターによるジェダ攻撃を生き延び、その後コミックではルーク・スカイウォーカー、レイア・オーガナ、ハン・ソロといった反乱同盟軍のメンバーと会っている。
アニメ「クローン・ウォーズ」
「反乱者たち」とのつながり
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は、アニメシリーズ「クローン・ウォーズ」「反乱者たち」とのつながりも強い。
ダース・モールの登場
映画の終盤にホログラムで登場したダース・モールは、多くのファンを驚かせたことだろう!
ダース・モールは『エピソード1/ファントム・メナス』に印象的に登場し、華麗なライトセーバーの戦いを魅せるも、終盤にオビ=ワン・ケノービによって倒された。
映画シリーズだけを見ている方のために解説すると、この後ダース・モールはTVアニメシリーズ「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」に再登場し、ナブーの戦いの後で実は生きていたことが判明。
さらに実は弟がいたり、マンダロアを乗っ取ったり、かつての師であるダース・シディアスと対決するなど、紆余曲折があった後、同じくTVアニメシリーズである「スター・ウォーズ 反乱者たち」にも登場。
「反乱者たち」は、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』よりも後の物語であり、この間のモールにまつわる出来事も今後明かされていくことだろう。
ちなみに、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でモールが起動するライトセーバーは、「反乱者たち」で使用していたものと同じ。
このモールは、『エピソード1/ファントム・メナス』でダース・モールを演じたレイ・パークが再び演じている!そして声の出演は、「クローン・ウォーズ」、「反乱者たち」でモールの声を演じたサム・ウィットワーだ。
ダース・モールを演じたことでおなじみの2人の共演は、ファンにはうれしいところだ。
パイク・シンジケート
ケッセルの鉱床を管理しているのは、スパイスの流通を独占しているパイク・シンジケート。ベケットたちにコアキシウムを強奪された。
パイク・シンジケートは、「クローン・ウォーズ」に登場。『エピソード2/クローンの攻撃』で言及されたクローン・トルーパーを発注した張本人のサイフォ=ディアスを、ドゥークー伯爵の指示で殺害したのもパイク・シンジケートだ。
また、ダース・モールがクローン戦争中に設立した犯罪組織のシャドウ・コレクティヴにパイク・シンジケートも参加した。
VCX-100
ランドとの最初もサバックの賭けで、ハンが賭けると言った宇宙船VCX-100は、「スター・ウォーズ 反乱者たち」に登場するゴーストの同形機。
第224部隊
「クローン・ウォーズ」でミンバンに派遣されていた共和国軍は第224部隊であったが、ハン・ソロが配属されたのも帝国軍第224部隊だ。
つまり、第224部隊はクローン戦争が終わって共和国から帝国になっても、ミンバンで戦っているのだ。
コアキシウム
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で争奪戦が繰り広げられるのは、宇宙船の燃料でありコアキシウム。非常に価値が高くなっていることから、ストーリーを進める上でキャラクターの動機付けをする「マクガフィン」的なアイテムとなっている。
このコアキシウムは、「反乱者たち」に登場するハイパースペースを航行出来る生物のパーギルが持つクロウゾン36の知識から、ケッセルのような場所で自然に生成されることが発見されたもの。
『スター・ウォーズ』以外の映画へのオマージュ
ハンの友人のニードルスは
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ネタ
モー星団で帝国軍に追われたハン・ソロは、コレリアの友人のニードルスの技を使って追っ手を振り払う。
ハンによると、ニードルスはコレリアで最高のストリートレーサーだったが、その技を使って事故で死んでしまったという。ハン・ソロとチューバッカはそのニードルスの技を使用して成功させることが出来た。
このニードルスは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』と『PART3』に登場したダグラス・J・ニードルスからの引用。主人公マーティをドラッグレースに誘うキャラクターだ。
NEEDLES is 100% a reference to BACK TO THE FUTURE III. Don’t race Needles! It’ll ruin your life! https://t.co/OQjPgTEGvc
— Jon Kasdan (@JonKasdan) 2018年5月26日
コレリアン・ハウンド
コレリアにて、逃走するハンの追跡にコレリアン・ハウンドというクリーチャーが用いられる。
脚本のジョン・カスダンによると、このコレリアン・ハウンドはロン・ハワード監督の『ウィロー』に登場するデス・ドッグをオマージュしたもの。
ハン・ソロ関連のトリビア
いかにして、おなじみの「ハン・ソロ」の姿になったのかというオリジンを描く『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』では、後のハンにつながる多くの要素が登場する。
DL-44
ヴァンドアでの列車強盗の前夜、たき火を囲みながらベケットはライフルから長い銃身やショルダーストックを取り外し、ブラスターを渡す。
これがハン・ソロが後年まで愛用することになる、DL-44重ブラスターピストルなのだ。
ハンのサイコロ
『エピソード4/新たなる希望』、『フォースの覚醒』でミレニアム・ファルコンのコックピットにぶら下げてあり、『最後のジェダイ』では大きくフィーチャーされることになったハンのサイコロ。その起源が、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で明かされる。
ハンのサイコロは、もともとコレリアでレディ・プロクシマが率いる犯罪組織のホワイトワームのもとで暮らしてきた子どもたちであるハン・ソロとキーラの思い出の品であった。
コレリアに残すことになってしまったキーラに、ハンは幸運を祈ってサイコロを渡す。3年後、ハンと再会したキーラはハンにこのサイコロを返し、ハンはランド・カルリジアンとのサバックの一種であるコレリアン・スパイクの賭けに勝ち、ミレニアム・ファルコンを手にするのだった。
『最後のジェダイ』で幻とはいえ、ハンのサイコロをレイアに渡したルーク。感動的なシーンであったが、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の登場により、なんだかハンの元カノとの思い出の品というイメージが付いてしまった…
サバック
『スター・ウォーズ』ギャラクシーで遊ばれているカードゲームのサバックは、1983年に発表されたスピンオフ小説「ランド・カルリジアンとシャルーのマインドハープ」にて初登場。ハン・ソロがミレニアム・ファルコンを手に入れたのは、ランド・カルリジアンとのサバックの賭けに勝利したためと長年伝えられてきた。
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ではついに、このサバックの賭けが描かれた。本作において、ファンが見たかったもののひとつであることは間違いない。
ハンの父親との関係は、ブルース・スプリングスティーンから
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』にて、ハンの父親はコレリアン・エンジニアリング・コーポレーションにて ミレニアム・ファルコンと同形機のYT-1300の製造に従事していたことが明かされる。
ハンの父はパイロットになりたいと思っており、ハンにも宇宙船を作ることよりもパイロットになることを勧めた。
ハンは、父の思いを父が作っていたYT-1300により叶えることになる。
ハンと父との関係は、ミュージシャンのブルース・スプリングスティーンの自伝「ボーン・トゥ・ラン」で描かれていた父親との関係からインスパイアされたと、脚本のローレンスとジョンのカスダン親子により明かされている。
ミレニアム・ファルコンのトリビア
ハン・ソロ、チューバッカとともに『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の主役のひとつがミレニアム・ファルコン。オリジナル・トリロジーにつながるネタが満載だ。
ミレニアム・ファルコンのブルーのカラーリング
ミレニアム・ファルコンにブルーのカラーリングが施されているのは、『エピソード3/シスの復讐』にて元老院オフィス・ビルのプラットフォーム付近でカメオ登場した際のミレニアム・ファルコンに青い塗装がされていたことの名残。
『エピソード3/シスの復讐』から『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』までの間に、パネルや脱出ポッド、上向きのアンテナなどが取り付けられたのであろう。
ミレニアム・ファルコン内のコーヒーメーカーは
『エイリアン』オマージュ
ミレニアム・ファルコン内に置かれているコーヒーメーカーのようなものは、リドリー・スコットの『エイリアン』に登場する宇宙船ノストロモ号にブラウン アロマスター KF20 コーヒーメーカーが置かれていたことへのオマージュだ。宇宙船内をより未来的に見せる演出のため、ブラウン アロマスター KF20 コーヒーメーカーが設置されたという。
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のミレニアム・ファルコン内には、このKF20の後継機であるブラウン アロマスター KF47が置かれている。
ミレニアム・ファルコン先端の脱出ポッド
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のミレニアム・ファルコンの先端が埋まっており、後のファルコンではこの部分がない理由は、この箇所がランドの手により取り付けられた脱出ポッドであり、ケッセル・ランの最中に射出したことであると明かされる。
このミレニアム・ファルコンの先端の口ばし部分に別の機体を埋め込むアイデアは、ケナーがミレニアム・ファルコンの玩具に取り付ける別機体を「The Epic Continues」シリーズにて企画したことに遡る。結局、この商品は発売されずプロトタイプが作られたのみとなった。
後年の2011年に発表された「スター・ウォーズ:ミレニアム・ファルコン メカニック・マニュアル」にて、この別機体のアイデアはF-LER (freight-loading external rover)としてYT-1300の設定に取り入れられた。
また、ミレニアム・ファルコンがピンチの際に脱出ポッドを射出するのは、『エピソード4/新たなる希望』でデス・スターのトラクタービームに捕捉された際に使用していたことを彷彿とさせる。
ミレニアム・ファルコンに残るL3-37のメモリー
L3-37が持つ銀河最高のナビが可能なメモリーは、ミレニアム・ファルコンにアップロードされた。
ラジオドラマ版の『帝国の逆襲』では、ミレニアム・ファルコンのコンピューターについてC-3POが失礼であると話しており、映画の『帝国の逆襲』では「奇妙な訛りが強過ぎる」と語られていた。
ドロイドの自由を求めていたL3-37は、ミレニアム・ファルコンと一体となることにより、気まぐれに、そして自由に宇宙を駆け抜けることが出来たのかも知れない。
L3-37の存在は、ミレニアム・ファルコンがなぜ銀河最速の宇宙船になり得たかがわかる仕組みと言える。
ミレニアム・ファルコンの隠し倉庫
ミレニアム・ファルコンにコアキシウムを積む際に、床下の隠し場所が使用される。
このミレニアム・ファルコンの隠し倉庫は、『新たなる希望』でルーク、ハン、チューバッカ、オビ=ワンらがストームトルーパーたちをやり過ごす場所として使われていた。
ミレニアム・ファルコンのクローゼット
ミレニアム・ファルコンのクローゼットには、持ち主であるランド・カルリジアンのあらゆるケープが詰まっており、ファッションへの強いこだわりを感じさせる。
この場所でハン・ソロとキーラはキスをするが、ベケットが呼びかけたことで中断されることに。このシーンは、『エピソード5/帝国の逆襲』でレイアとハンのキスがC-3POが割り込んできたことで中断されたのと同様の展開だ。
ハンは昔から、ここでこんなことしていたのか…
終盤でおなじみの姿に近づくミレニアム・ファルコン
ミレニアム・ファルコンは、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』での出来事で装甲、シングルキャノン、アンテナなどの各パーツが大破したことにより、後の姿につながるようになった。
ドライデン・ヴォスの部屋にある品々
ドライデン・ヴォスのヨットであるファーストライトには彼の個人博物館があり、銀河中の様々な品々が展示されている。この部屋は、イースターエッグ(隠し要素)の宝庫だ。
踊る女神像
マーベルの『スター・ウォーズ』コミックに登場した、踊る女神像が置かれている。
暴君ジムのクリスタルスカル
水晶の髑髏は、スピンオフ小説「ハン・ソロと失われた遺産(Han Solo and the Lost Legacy)」に登場した、暴君ジムのクリスタルスカル。この書籍の表紙にも描かれているアイテムだ。
シスのホロクロン
なんと、シスのホロクロンらしきピラミッド型の物体も置かれている。「反乱者たち」に登場したシスのホロクロンよりもかなり大型だ。ドライデン・ヴォスとシス(ダース・モール)とのつながりを示していると思われる。
マンダロリアンアーマー
ドライデン・ヴォスは、彼のヨットの船内の部屋にマンダロリアンの装甲服を飾っている。一般的なマンダロリアンアーマーと比べて、日本の鎧を連想させるようなデザインだ。
『インディ・ジョーンズ』シリーズのイースターエッグ
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の水上機の番号がOB-CPOだったり、壁画にR2-D2とC-3POが描かれていたり、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』でクラブ・オビワンが登場するなど、ジョージ・ルーカスが製作総指揮ということで『スター・ウォーズ』関連のトリビアも多い『インディ・ジョーンズ』シリーズ。
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』では、インディアナ・ジョーンズと並ぶハリソン・フォードの当たり役であるハン・ソロのオリジンを描く作品ということもあってか、『インディ・ジョーンズ』シリーズに登場する遺物がドライデン・ヴォスのヨットであるファーストライト内の個人博物館に展示されているのだ!
まず、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のオープニングシーンに登場する黄金の像が部屋のテーブル上に置いてある。ロン・ハワードも、Twitter上でこのイースターエッグを認めている。
そして、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』のサンカラ・ストーンや、『最後の聖戦』の聖杯もある。水晶のドクロについては、上述の通り暴君ジムのものと思われるため、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』のもとは異なる。
ちなみに、「クローン・ウォーズ」にも『インディ・ジョーンズ』シリーズの遺物が登場している。
これまでのスピンオフに登場したロケーション
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』には、これまでのスピンオフ作品に登場した様々な惑星について多く言及される。
スカリフ
キーラがベケットたちの挽回策について話をしている時に、『ローグ・ワン・スター・ウォーズ・ストーリー』に登場するスカリフが言及される。
グリー・アンセルム
ベケットの故郷は、キット・フィストーの種族であるノートランの母星であるグリー・アンセルムだ。
ケッセル
精製前のコアキシウムを奪取するため、ハン・ソロらが向かうのはケッセル。
ケッセルは、『エピソード4/新たなる希望』でC-3POがケッセルのスパイス鉱山送りにされることを恐れているセリフがあり、シリーズ1作目の時点ですでに言及されていた場所だ。
アニメ「反乱者たち」ではケッセルが初めて映像作品に登場し、長年伝えられてきたケッセルのスパイス鉱山を目にすることが出来た。
オセオン星系、星洞
ランド・カルリジアンが言及するオセオン星系、星洞、そしてこれは場所ではないようだがシャルーは、1983年に発表されたスピンオフ小説「ランド・カルリジアンとシャルーのマインドハープ(Lando Calrissian and the Mindharp of Sharu)」、「ランド・カルリジアンとオセオンの炎風 (Lando Calrissian and the Flamewind of Oseon)」、「ランド・カルリジアンとソンボカの星洞(Lando Calrissian and the Starcave of ThonBoka)」のランド・カルリジアン三部作小説からの引用。
モー星団
ケッセルを囲んでいるモー星団は、大規模な重力井戸があり航行が難しいケッセル・ランの難所だ。
このモー星団は、1994年に発表されたスピンオフ小説「ジェダイアカデミー三部作(「ジェダイの末裔」、「暗黒卿の復活」、「フォースの覇者」)」に登場。帝国軍のモー秘密研究所が存在していた。
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でも、航行が難しいはずの宙域に突如スター・デストロイヤーが出現するのは、正史(カノン)でもモー秘密研究所のような施設があることをほのめかしているようである。
シクラッタ星団
ケッセルまでのルートには、シクラッタ星団が含まれる。シクラッタ星団は、1995年に発表されたウエストエンドゲームズのRPGにて設定されたもの。
コレリア
ハン・ソロの故郷として長年知られてきた惑星コレリアが、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でついに実写映画に登場した。
コレリアは造船のほか、ハン・ソロをはじめとした有名なパイロットを多く輩出していることで知られており、ウェッジ・アンティリーズ、賞金稼ぎのデンガー、反乱軍の将軍クリックス・メイディンもコレリア人だ。
また、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の舞台となったコレリアの都市、コロネットシティは1995年に刊行された小説「コレリアの反乱」に初登場し、2015年の「スター・ウォーズ アフターマス」で正史(カノン)となった。
カリダ
ハン・ソロはパイロットになってキーラの元へ戻るべく、カリダの帝国アカデミーに入隊したものの、命令に違反する傾向があるために追放されてしまい、帝国軍第224部隊に配属されてミンバンに赴くことになる。カリダは、「クローン・ウォーズ」に登場。
フェルーシア
ランド・カルリジアンは、ドライデン・ヴォスのためにフェルーシアで仕事をしたことがあるという。
フェルーシアは、『エピソード3/シスの復讐』でクローン戦争の戦場として登場。オーダー66が発令され、アイラ・セキュラがクローン・トルーパーの攻撃を受けた場所がフェルーシアだ。また、TVアニメシリーズ「クローン・ウォーズ」にも登場している。
サヴァリーン
ケッセル・ランを終えたミレニアム・ファルコンが到着する惑星は、サヴァリーン。
サヴァリーンは、1996年に発行されたウェストエンドゲームズのロールプレイングブックに登場していた。
ダソミア
終盤に、モールはキーラにダソミアに来るように言い、ドライデン・ヴォスのものだったヨットは出発していく。
ダソミアは、ダース・モールの故郷であり魔術を使うナイトシスターたちが住む惑星。主に「クローン・ウォーズ」で舞台となった。
ミンバン
帝国軍に所属していたハン・ソロが派遣され、チューバッカやベケットと出会うことになるミンバンは、『スター・ウォーズ』最初のスピンオフ小説である「侵略の惑星」に初めて登場した沼の惑星。この作品中のミンバンには、カイバー・クリスタルがあるという設定だった。
「侵略の惑星」はレジェンズとなったものの、正史(カノン)である「クローン・ウォーズ」シーズン1 第5話「ルーキーたち」でも言及されている。
おなじみのセリフ
いい予感がするぜ
『スター・ウォーズ』映画シリーズに毎作登場してきたおなじみのセリフ「イヤな予感がする」。『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ではハン・ソロが「イイ予感がする(I have a really good feeling about this)」と、真逆にアレンジされたセリフを発する。
後々には「イヤな予感がする」を連発しているが、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の後に、イヤな予感を感知しやすくなるほど、ピンチの連続などの文字通りイヤな思いをすることになるのだろうか…
Punch It
ミレニアム・ファルコンのハイパードライブを起動する際に、「Punch It」とハンはチューバッカに言うが、これはハン・ソロとランドのおなじみのセリフ。
I know
「お前なんて大嫌いだ(I hate you)」と言うランド・カルリジアンに対して、ハン・ソロは「知ってるぜ(I know)」と言う。
これはもちろん、『エピソード5/帝国の逆襲』でレイアが言う「愛しているわ(I love you)」に対してハン・ソロが「知ってるさ(I know)」と返した名シーンからの引用。
『エピソード5/帝国の逆襲』で再会したランド・カルリジアンとハン・ソロが、最初はギクシャクした感じだった理由がよくわかる…
モーフ=ミルカー
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で言及されるモーフ=ミルカーは、『フォースの覚醒』でハン・ソロがミレニアム・ファルコンのイグニション・ラインにコンプレッサーを入れた人物(つまり、アンカー・プラットのこと)のことを呼ぶ際に使われていた。
モーフとはミルクを出す家畜のことで、モーフ=ミルカーはそのミルクを採る者のこと。モーフ=ミルカーは蔑称として使わており、『帝国の逆襲』で言及されていたナーフ飼いのようなものである。
レジェンズから正史(カノン)設定になった要素
正史(カノン)ではないレジェンズとされていた作品からの設定が『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に多く登場している。スピンオフ作品を追ってきたファンはニヤりとするはずだ。
クラウド=ライダース
エンフィス・ネストのクラウド=ライダースの名称は、1977年に刊行されたマーベルの『スター・ウォーズ』コミックスに登場したスウープギャング。
レジェンズであるこのコミックスは、ある村を襲うクラウド=ライダースをハン・ソロとチューバッカが仲間を集めて総勢8人で撃退する『七人の侍』なストーリーに、怪獣まで登場するという大変景気の良い作品となっている!
映画でのクラウド=ライダースは、レジェンズとは真逆の虐げられた者たちが立ち上がった、義賊のような集団となっている。犯罪組織だけではなく、彼らと手を組む帝国への反乱にもつながっていくのかも知れない。
このクラウド=ライダースの名称が使われることになった経緯は、フィル・ロードとクリス・ミラーがスウープバイクを登場させようとした時に、脚本のジョン・カスダンがWookieepediaでクラウド=ライダースを見つけ、名称を使用することになった。
テラス・カシ
キーラが習得していると言う格闘技はテラス・カシ。キーラは、ドライデン・ヴォスより習ったテラス・カシで、パイク・シンジゲートのクウェイ・トルサイトを倒した。
また、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』に登場のエリート・プレトリアンガードたちもテラス・カシの訓練を受けているという設定がある。
テラス・カシは、1996年に発表されたスピンオフ小説「帝国の影」に、シゾールが習得している格闘技として登場した。
また、プレイステーション用の対戦格闘ゲーム「スター・ウォーズ マスターズ・オブ・テラスカシ」では、ゲームタイトルにもなっているので、90年代後半からのファンは聞き覚えがあるのではないだろうか。
「スター・ウォーズ マスターズ・オブ・テラスカシ」は、『スター・ウォーズ』キャラクターが武器や素手などで1対1の戦いを繰り広げる、大変愉快なゲーム。
タグとビンク
2001年から刊行されていた、インフィニティーズ設定(正史ではなく、パロディやもしもの世界を描いたストーリー)のコメディ調のコミックシリーズ「タグとビンク」に登場のタグとビンクは、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場することが公開前にロン・ハワードから示唆されていた。
#tagandbink ? pic.twitter.com/1EzUbS3MQs
— Ron Howard (@RealRonHoward) 2017年10月14日
キャストはそれぞれ、脚本のジョナサン・カスダンと、ファースト・アシスタントディレクターのトビー・へファーマンがカメオ出演することになっていた。しかし、本編ではカットされている。
AV-21 ランドスピーダー
ハンが10才の時に乗ったというAV-21 ランドスピーダーは、かつて展開されていたMMORPG「スター・ウォーズ ギャラクシーズ」に登場していた機体!
2011年にサービスを終了した「スター・ウォーズ ギャラクシーズ」のユーザーたちも、このゲームから引用してくれたことに感涙ではないだろうか…
おなじみのキャラクターたちへの言及
主にならず者が登場する作品なので、同じ銀河の闇社会に巣くうおなじみのキャラクターの名前が登場する。
ボスク
ヴァルはコンヴェイエクスからコアクシウムを強盗する前に、ザン姉妹とともに『エピソード5/帝国の逆襲』などに登場した賞金稼ぎのボスクについて言及する。
オーラ・シングを殺した男
ランド・カルリジアンとの会話の中で、トバイアス・ベケットはオーラ・シングを殺したことが明かされる。ベケットいわく、押したら落ちていったということで詳しい経緯、またその真偽も不明だ。
オーラ・シングは、『エピソード1/ファントム・メナス』のポッドレースのシーンにワンカットだけ姿を見せてデビュー。その後、「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」にも登場した。
ある程度の人気を持つキャラクターなので、その死の詳細も今後明かされるかも知れない。
タトゥイーンのギャングスタ
ベケットが言及する、タトゥイーンの大物ギャングスタの仕事とは、おそらくジャバ・ザ・ハットのことであると『スター・ウォーズ』ファンならばニヤりとさせられるはず。
また、キーラもハット・カルテルについて言及しており、ジャバ・ザ・ハットが登場することはなくても、その影響力が伺い知れるようになっている。
その他のトリビア
ジョージ・ルーカスが演出協力したシーン
ミレニアム・ファルコンのクローゼットでのハンとキーラのシーンの撮影時は、ロン・ハワードの旧友であるジョージ・ルーカスがスタジオに見学に来ていた。
物静かに数時間、撮影を見守っていたルーカスだったが、オールデン・エアエンライク演じるハンがエミリア・クラーク演じるキーラからケープを受け取る様子を見ると、「ハンはそういう風にはしないんじゃないか」と、ハンがケープを肩にかけることをルーカスが提案し、自らその演技を見せた。オールデン・エアエンライクがそのルーカスの演技を取り入れると、よりハン・ソロに見えたそうだ。
L3-37のネーミングの由来
L3-37という名前は、リートと呼ばれるアルファベットを形の似た数字や記号に変化させる英語圏のネット上での表記法が由来となっており、「Leet」のL以外をリート表記するとL3-37となる。
M-68ランドスピーダー
ハンがキーラとともにコレリアで乗るM-68ランドスピーダーは、60年代製フォード ファルコンとデザインが似ている。これはハン・ソロを演じたハリソン・フォードと、ミレニアム・ファルコンに重なる名称のためなのかも知れない。
チューバッカの年齢190歳からわかる時代設定
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で、チューバッカは自身が190歳であるとハン・ソロに言う。
『エピソード4/新たなる希望』ではチューバッカは200歳という設定だったため、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で主に描かれるのは『エピソード4/新たなる希望』の10年前の時代(10BBY)であることがわかる(コレリアのシーンは、3年前なので13BBY)。
ちなみにハン・ソロは、『エピソード4/新たなる希望』の時点で32歳と設定されているので(32BBY生まれ)、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の時点で22歳となる(コレリアのシーンは19歳)。
また時系列的には、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のオープニングで描かれたコレリアと、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のオープニングのラムーでの出来事は、それぞれ同じ『新たなる希望』の13年前(13BBY)を描いている。
フィル・ロード&クリス・ミラーは
エグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジット
当初『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の監督であったフィル・ロード&クリス・ミラーは、エグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジット表記されている。
『スター・ウォーズ』テーマランド
「ギャラクシーズ・エッジ」とのつながり
L3-37がランド・カルリジアンに言う「ブラック・スパイア・アウトポスト(Black Spire Outpost)」は、カリフォルニアのディズニーランドとフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにて2019年オープン予定の『スター・ウォーズ』のテーマランド「スター・ウォーズ ギャラクシーズ・エッジ」の舞台となる場所。
さらに、ドライデン・ヴォスのヨットであるファーストライトにて、キーラが言及するドク=オンダー(Dok-Ondar)は、「スター・ウォーズ ギャラクシーズ・エッジ」に登場することが発表されている。
まだオープンしていないテーマランドから引用するとは、心憎いつながりだ…
ヴァラコード
ベケットがハン・ソロに言っていた、故郷のグリー・アンセルムに帰って覚えたいというヴァラコードは鍵盤楽器のこと。スピンオフ小説「スター・ウォーズ アフターマス」では、『フォースの覚醒』に登場したテミン・ウェクスリーの家にヴァラコードがあった。
ポーション
レディ・プロクシマの犯罪組織、ホワイトワームにいるスクラムラット(食料とシェルターを提供する代わりに、犯罪行為に加担させている子どもたち)は、発見物とポーションを交換しているようで、子どもたちがポーションに言及している。
『フォースの覚醒』のジャクーで、レイがアンカー・プラットとジャンク品を持ってきた際にもらっていたものもこのポーションだ。
コロ・クロー・フィッシュ
ドライデン・ヴォスは、彼のヨット内でコロ・クロー・フィッシュの料理をすすめる。コロ・クロー・フィッシュは、『エピソード1/ファントム・メナス』でナブーの深海に棲んでいたクリーチャー。オビ=ワン、クワイ=ガン、ジャー・ジャーが乗るボンゴを襲ったが、サンド・アクア・モンスターに食われていた。
T-15
ミンバンの帝国兵がT-15について話しているのが聞こえるが、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でもスカリフのストームトルーパーが同じT-15に言及していた。
『フォースの覚醒』でも、レイがスターキラー基地内にて遭遇するストームトルーパーたちが「T-17」について話しているシーンがあったが、いずれも『エピソード4/新たなる希望』でストームトルーパーたちが「VT-16(BT-16)」について話していたことへのオマージュだと思われる。
ウーキーの字幕
ウーキーの言葉の意味が字幕で表示されるのは、本作がはじめて。
帝国のマーチ
コレリアの宇宙港にて、帝国軍の勧誘CMに帝国のマーチが使われている。帝国のマーチは、『スター・ウォーズ』ギャラクシー中で存在する楽曲だったのだ!
より高揚感のあるメジャーキーとなっており、同様のアレンジは「スター・ウォーズ 反乱者たち」の「帝国の日」のパレードのシーンでも使用されている。
エンフィス・ネストの籠手
エンフィス・ネストの籠手は、マンダロリアンの装甲服に使用されている合金、ベスカーで作られている。
カメオ出演
ロン・ハワードの弟、クリント・ハワード
ロン・ハワードの弟であるクリント・ハワードは、ヴァンドア1でドロイド闘技場にいるララキリ(Ralakili)役で出演している。ララキリは、クローン戦争中に彼の惑星がグリーヴァス将軍に襲われてからドロイドを嫌っている、という設定がある。
ワーウィック・デイビスは
『エピソード1』で演じたウィーゼルを再演!
ワーウィック・デイビスは、『エピソード1/ファントム・メナス』で演じたウィーゼルを『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で再び演じている。
ウィーゼルは『エピソード1/ファントム・メナス』にて、モス・エスパのブーンタ・イヴ・クラシックのポッドレースアリーナで、ワトーとともにセブルバを応援していたキャラクター。
この頃はハットのために動く盗賊だったが、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の時代には、エンフィス・ネストが率いるクラウド=ライダースに属し、銀河に横行する犯罪組織と戦い、反乱を狙う自由の戦士となっていた。
ちなみに監督のロン・ハワードは、ワーウィック・デイビスの主演作『ウィロー』も監督している。
ジョン・ファブロー
カメオと呼ぶには大きな役だが、リオ・デュラントの声を演じているのは『アイアンマン』『アイアンマン2』で監督を務めるとともに、ハッピー役でも出演したジョン・ファブロー。
ジョン・ファブローは、「クローン・ウォーズ」でもプレ・ヴィズラ役を演じているほか、ディズニー独自の動画ストリーミングサービスにて配信される『スター・ウォーズ』実写ドラマシリーズの製作総指揮と脚本も担当するなど、キャスト/スタッフ両面で『スター・ウォーズ』に携わっており、今後の動向も注目される。
アンソニー・ダニエルズ
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は、『スター・ウォーズ』映画としては初めてC-3POが登場していない作品だ。『スター・ウォーズ』映画に必ず登場してきたC-3POとR2-D2の皆勤賞は、『最後のジェダイ』でストップしてしまった。
しかし、C-3POを演じたアンソニー・ダニエルズは引き続き『スター・ウォーズ』映画の皆勤賞だ。アンソニー・ダニエルズは、タク(Tak)というケッセルのスパイス鉱山で働く奴隷のひとりにして詐欺師のキャラクターを演じている!
また、アンソニー・ダニエルズが『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で演じたこのタクというキャラクター名は、撮影監督のタク・フジモトへのオマージュから。ジョン・カスダンは、タク・フジモトの友人であるという。
また、タク・フジモトは『エピソード4/新たなる希望』に撮影助手として参加している。
『ハン・ソロ』を次回見るときの参考に!
以上のように『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のトリビア、隠れ要素(イースターエッグ)、過去作へのオマージュや引用、カメオ出演、その他小ネタのチェックポイントをまとめましたが、本作も膨大なボリュームとなっていました…
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』を次に見る時には、ぜひ上記をチェックしてみてください。
この他の『スター・ウォーズ』シリーズのトリビアは以下をご参照ください。
参考:Fandom、syfy.com、Screen Rant、Nerdist、/Film、DenOfGeek、UPROXX、EW.com、UltimateClassicRock、Radiotimes、Alien Anthology、JALOPNIK
2005年より「スター・ウォーズ ウェブログ」を運営。「『スター・ウォーズ』究極のカルトクイズ Wikia Qwizards<ウィキア・クイザード>」世界大会優勝者。ディズニープラス公式アプリ「Disney DX」のオリジナル動画や記事など、様々な出演/執筆も行っています。2010年、『ファンボーイズ』日本公開を目指す会を主宰しました。
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ローグワンでK-2SOのセリフ「Congratulations on being rescued」ケッセルでL3がドロイドの制御ボルトを外した際にこれに符号するセリフを言ってた気がする。