スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイ修正・変更点まとめ

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スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイBOX (初回生産限定) [Blu-ray]

 theforce.netstarwars.comforcecast.netより。

 これまで『スター・ウォーズ』は、旧作の新たな発表の場がある度に本編の改編と修正を行ってきた。それは特に1997年の『特別編』以降、制作当時のテクノロジーでは出来なかった映像表現を現在の技術で実現させるという主旨で、その都度数々の手が加えられた。
 
 大ざっぱに分けると、旧三部作は劇場公開版、1997年『特別編』、2004年DVD版の3バージョンがあり、新三部作もDVD版はそれぞれ劇場公開版に手が加えられている。

 そこで、気になるのが今度発売される「スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイBOX」では新たな改編・修正があるのか?ということ。

 これはブルーレイ化が発表されると『スター・ウォーズ』ファンの間では話題になっていたが、発売直前になってルーカスフィルムからの確定情報としてブルーレイ版の改編・修正点が明かされた。

 そのブルーレイ版の修正・変更点をまとめてみた。

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ブルーレイ版修正・変更点まとめ

『ファントム・メナス』

・DVD版よりも画面の横幅を拡大
・フォードとビードの手を修正
・ジャバのCGをリニューアル
・ヨーダがパペットからCGに差し替え

『新たなる希望』

・タスケン・レイダーから隠れるR2-D2の前に岩を追加
・オビ=ワンがまねたクレイト・ドラゴンの鳴き声を修正
・DVD版で緑だったルークのライトセーバーを青に修正
・タイ・ファイターとの戦闘で、画面右端が狭まっているミスを修正

『帝国の逆襲』

・ワンパの腕から操演者の腕が見えているミスを修正

『ジェダイの帰還』

・ルークとベイダーのライトセーバーの色を修正
・ジャパの宮殿内にダグのキャラクターを追加
・ジャバの宮殿の扉が、より巨大に見える演出に
・イウォークのウィケットの目がまばたきをする
・ダース・ベイダーが皇帝を持ち上げる前に、「NO!」と言う

 では、各修正点の詳細をご紹介。

『ファントム・メナス』

DVD版よりも画面の横幅を拡大

 2001年のDVD化の際には、画面の両端がフレーム外に切れてしまい約8%の画面情報が失われていたが、ブルーレイ版で復元。フレーム外となっていたキャラクターや情景が楽しめるように。

スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス ブルーレイ
スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス ブルーレイ

フォードとビードの手を修正

 ポッドレースの実況を行うエイリアン、フォードとビードの手が服にめり込んでいた。これを修正し、手が重ならないようになった。

スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス ブルーレイ
スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス ブルーレイ

ジャバのCGをリニューアル

 ポッドレースのアリーナに登場するジャバのCGがリニューアル。より『ジェダイの帰還』の際のモデルに近付けたとのこと。ジャバは2004年DVD版の際に『新たなる希望』の登場シーンが大幅に修正されたが、ブルーレイ版ではDVDのままなのかリニューアルされているのかは不明。

jabba_evolution

ヨーダがパペットからCGに差し替え

 『ファントム・メナス』の時点では大部分が旧三部作と同様のパペットだったヨーダ。次回作『クローンの攻撃』からはフルCGとなり、シリーズを通して見ると同じ時代設定なので違和感があるパペットのヨーダをフルCGに差し替え、シリーズの統一感を出した。

 実は、既に『シスの復讐』DVDの特典映像の中で『ファントム・メナス』のヨーダがCGになっているフッテージがあった。

 これは書籍「メイキング・オブスター・ウォーズ エピソード3シスの復讐」によると、2003年10月に『ファントム・メナス』のヨーダのパペットをデジタルに置換する作業を『シスの復讐』のウォーミングアップとしてロブ・コールマンが行ったという記述があるので、かなり前から準備されていたのだ。

 そのため、『ファントム・メナス』のヨーダのCG化は、将来発表されるバージョンでいずれ差し替わると認識していた『スター・ウォーズ』ファンも多かったと思われる。

『新たなる希望』

タスケン・レイダーから隠れるR2-D2の前に岩を追加

 タスケン・レイダー達を見つめるR2-D2が、より岩に隠れるように修正。しかし、後述するクレイト・ドラゴンの鳴き声が響く修正シーンを見ると、このR2の岩陰はオリジナルのままなので、画像があるものの実際に修正されているのかは未確認の情報となる。

スター・ウォーズ 新たなる希望 ブルーレイ

オビ=ワンがまねたクレイト・ドラゴンの鳴き声を修正

 タスケン・レイダーがルークのランドスピーダーをあさっている最中に響く、クレイトドラゴンの鳴き声。オビ=ワンがタスケン・レイダーを追い払うために鳴きまねをするこの鳴き声は、2004年DVD版で差し替えとなっていたがブルーレイ化にあたって再びの変更となった。

DVD版で緑だったルークのライトセーバーを青に修正

 2004年のDVD版で色調補正され、結果的に改悪となってしまったミレニアム・ファルコン内にて訓練をするルークのライトセーバーが緑色となっていたシーンが、設定通り青色に戻された。やはり、かなり気になるシーンだったので戻すのが当然だと思う。

スター・ウォーズ 新たなる希望 ブルーレイスター・ウォーズ 新たなる希望 ブルーレイ

タイ・ファイターとの戦闘で、 画面右端が狭まっているミスを修正

 タイ・ファイターとミレニアム・ファルコンの戦闘シーンで、タイ・ファイターに向けて赤いレーザーが放たれるこのカットは、画面右端に黒いスペースが出来ており、レーザーは画面の途中から現れている。これを、画面端まで宇宙空間とレーザーを広げてミスを修正している。

スター・ウォーズ 新たなる希望 ブルーレイスター・ウォーズ 新たなる希望 ブルーレイ

『帝国の逆襲』

ワンパの腕から操演者の腕が見えているミスを修正

 ワンパがトーントーンに掴みかかるカットで、ワンパの腕の根元に操演者の腕が見えているので、これを隠す修正をしている。

スター・ウォーズ 帝国の逆襲 ブルーレイスター・ウォーズ 帝国の逆襲 ブルーレイ

『ジェダイの帰還』

ジャパの宮殿内にダグのキャラクターを追加

 ジャバの前にルークがやってくる直前、宮殿内にセブルバと同じ種族のダグのキャラクターが登場。サーガを通して見た時に、新三部作で初登場した種族が旧三部作に出てこないという点を解消し世界観の統一を図る修正となる。

ジャバの宮殿の扉が、より巨大に見える演出に

 R2-D2とC-3POがジャバの宮殿の扉の前に到着するカットは、これまでカメラが固定されたフィックスのカットだったが、カットの頭が引きの画から始まり、2体のドロイドへとズームする修正が施され扉の巨大感が強調される演出となっている。

イウォークのウィケットの目がまばたきをする

 レイアと遭遇したイウォークのウィケット。着ぐるみなので黒い瞳はこれまで常に開いていたが、デジタル修正によりまばたきをするように。

 同様の修正は2004年DVD版の時にも、『新たなる希望』でダイアノーガの目がまばたきするようになるというものがあった。

 ちなみに、ADYWANというファンが作った『スター・ウォーズ 新たなる希望』の修正版「STARWARS REVISITED」では、グリードの目がまばたきするようになっており、さすがに本家がこれを取り入れるのははばかれるので、まだ「REVISITED」版が発表されていない『ジェダイの帰還』でまばたきを修正したのか・・・とうがった見方をすることも出来る・・・

ルークとベイダーのライトセーバーの色を修正

 ルークとダース・ベイダーの決闘では、ライトセーバーが淡い色になっておりシリーズの他のシーンとは異なる印象の色調となっていたので、これを修正し違和感をなくした。

スター・ウォーズ ジェダイの帰還 ブルーレイスター・ウォーズ ジェダイの帰還 ブルーレイ

ダース・ベイダーが皇帝を投げ飛ばす前に、「NO!」と言う

 今回のブルーレイ版での修正で最大の話題になりそう。皇帝により苦しめられている息子ルークの姿を見たダース・ベイダーが、皇帝を後ろから持ち上げるクライマックスシーン。これまで、ただルークと皇帝を見つめるだけだけで何も言葉を発しなかったが「No!・・・Noooo!」というセリフが追加。

 『シスの復讐』で、パルパティーンを殺そうとするするメイスに斬りかかる前の「No!」や、ラストでベイダーとなりパドメを殺してしまったと聞かされた時の「Noooo!」との対比で、これまでの後悔とともに今度は息子のために立ち上がるアナキンの心を描いたものだが、無言で投げ飛ばすアナキンには厳格さや決然とした雰囲気があったので、人によって好き嫌いが分かれそうな修正である。

『スター・ウォーズ』全編の統一感がアップ

 今回のブルーレイ化における修正は、『シスの復讐』が公開され『スター・ウォーズ』サーガが完結してから初めてのソフト化で、なおかつ初の6部作ボックスセットということもあり、全編通して見た時の統一感を重視したシーンが多いと感じる。

 上記は、まだ発売前の段階でのリーク情報なので実際はさらなる修正があったり、または上記の修正がなかったりする可能性はある。

 ソフト化の度に新しい顔を見せてくれる『スター・ウォーズ』。はたして、ブルーレイ版はどのような印象を与えてくれるのだろうか・・・

コメント

  1. summer2005 summer2005 より:

    投稿者:summer20052011/12/23 15:12
    >ナルマーリナさん
    はじめまして!
    実はこの記事に紹介した他にも、ブルーレイは
    かなり細かいところまで修正が入っています。
    全てまとめられましたら、また決定版として記事を上げてみたいと思います!
    (いつになるかはわかりませんが…)

    『ジェダイの帰還』でのアナキンの扱い方は、
    昔から賛否両論ですよね。やはり、それぞれのファンの中で
    ダース・ベイダーやアナキンについての想像が
    膨らんでいたことが、実際に映画で見た時に
    ギャップが生じたのではないかと思います。

    新三部作が始まる前も、若い頃のオビ=ワン、アナキン像がありましたからね…

    http://star.ap.teacup.com/summer2005/

    投稿者:ナルマーリナ 2011/12/22 12:14
    30年来の中年ファンです。興味深く読ませてもらいました。ブルーレイは見てないので、こんなに修正があるとは驚きでした。
    個人的には、エピソード6でルークがベイダーのマスクを取ったときの老いたアナキンがあまりにも普通のおっさん顔だったのが初公開時にショックでした。さすがにここはヘイデン・クリスティンセンの老けメイク顔に直らんかな・・・。

    投稿者:summer2005 2011/9/14 1:37
    >takoさん
    確かに、吹き替え版での対応は気になりますね・・・
    なんとなく、修正なしになっているような気もしますが。
    今のところ、日本語吹き替えを新録するという情報も出ていないですし・・・

    いずれにしても、今回の修正は大きな話題を呼びましたね。

    投稿者:tako 2011/9/6 19:40
    自分でもちょくちょく調べてはいたのですが、このようなまとめ記事があると助かります。ありがとうございました。

    >ダース・ベイダーが皇帝を投げ飛ばす前に、「NO!」と言う

    個人的にはありです。わが子を救おうとする強い意志がストレートに伝わってきそうでよさげだな、と思いました。

    ただ、日本語版はどうなるんでしょうか?「やめろ~」辺りを新録するのか、それとも修正なしでいくのか・・・・不思議と日本語版はそのままにしてほしい気がします(笑)

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