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Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」シーズン2 第5話「埋もれた秘宝」レビュー／トリビアチェックポイントです。
この記事では、「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」シーズン2 第5話「埋もれた秘宝」のレビュー（感想・考察）やトリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストを綴っています。
この記事はネタバレがございますので、「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」シーズン2 第5話「埋もれた秘宝」の本編鑑賞後にご覧ください。
「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」シーズン2の他のチャプターのエピソード、またシーズン1のエピソードは、以下のカテゴリーからご参照ください。
Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」シーズン2のレビュー（感想・考察）、隠れ要素（イースターエッグ）やオマージュなどのトリビアの解説といった、エピソードをより深く知るためのテキストをまとめたエピソードガイドです。
Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」sシーズン1のストーリー、レビュー（感想・考察）、隠れ要素（イースターエッグ）やオマージュなどのトリビアの解説といった、エピソードをより深く知るためのテキストをまとめたエピソードガイドです。
「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」シーズン2 第5話「埋もれた秘宝」レビュー
『インディ・ジョーンズ』のようなアドベンチャー
「バッド・バッチ」シーズン2 第1話「戦利品」で少しだけ紹介された新キャラクター、フィー・ゲノアが本格的に登場するエピソードだ。
レッカーとともにオメガがジャンクヤードで回収した廃品の中からフィー・ゲノアが見つけ出したのは、カルダー三重星系の座標マーキングが付いた古いコンパス。
ここには財宝があるというフィー・ゲノアの話にハンターは怪しがり、渋るものの、バッド・バッチとオメガはフィー・ゲノアとともにマローダーでカルダー三重星系へ向かう。
起動したコンパスが導くままに遺構の中へと入っていくと、フィー・ゲノアはここは海賊なら誰もが知る伝説のスカラ・ナルへの入口であり、「山のハート」という水晶状の希少な石で、古代の力の鍵とも言われている財宝があると語る。
一行はスカラ・ナルの遺構の様々な仕掛けを解き、クリーチャーの襲撃を搔い潜りながら、ついに「山のハート」を見つけ出すが…
第5話「埋もれた秘宝」の劇中で言及されているように、シーズン2 第1話「戦利品」、第2話「戦争の爪痕」と同様にバッド・バッチが宝を求めて繰り広げる冒険活劇となっている。
第1話、第2話では帝国軍からの強奪ということで、軍とのバトルシーンも多かったが第5話「埋もれた秘宝」ではトレジャーハンターのようなフィー・ゲノアが同行していることもあり、未踏の遺跡を探索して財宝を探し出すという、より純粋なトレジャーハント・アドベンチャーとなっている。
遺跡内の謎を解いていき、最後にはその遺跡が想像を超えるスペクタクルを巻き起こして正体が判明するという構成は、『インディ・ジョーンズ』シリーズのようだ。
オメガの心躍るもの
シーズン2 第2話から2話挟んだだけで、また宝探しの話かと思われるかも知れないが、シーズン2 第2話「戦争の爪痕」で、オメガは心躍るものは宝石より尊いとロマー・アデルから教えられたことを思い出して頂きたい。
シーズン序盤のエピソードということもあり、これがシリーズを通してオメガが実感し、これからの生き方を決めていくクレド（信条）となるかも知れないのだ。
自分がジャンクヤードで見つけたコンパスが、実は財宝のありかを示したものだとフィー・ゲノアから聞けば、万年雨が降り続けるカミーノのティポカ・シティから外を知らないオメガにとって、心躍らずにはいられないだろう（結果的に、物質的な価値である財宝を探し求めることになってしまっているのだが）。
この第5話「埋もれた秘宝」冒頭のジャンクヤードのシーンで、オメガが第2話「戦争の爪痕」にてロマー・アデルに見せてもらった万華鏡を見るように、透過した素材の破片をかざして覗き見ていることからも、彼女が心踊るものを探していることがわかる。
家であったティポカ・シティがなくなり、バッド・バッチ以外に寄る辺ないオメガは、これからどのように生きていくのか。それを決める上で、このようにロマー・アデルの言葉を裏付けるようなエピソードがシリーズを通じて続いていき、シーズン2からの新キャラクターであるフィー・ゲノアの存在が影響を与えていくのかも知れない。
そのフィー・ゲノアは、ハン・ソロと『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウ、そして実在の海賊であるアン・ボニーを掛け合わせたキャラクターだとStarWars.comで明かされていたが、このエピソードで本格的にそのキャラクター性が披露されることに。
どこまでがウソかホントかわからない様々な伝説を吹聴するあたりは確かにハン・ソロやジャック・スパロウのエッセンスが感じられる（頭に巻いたバンダナも）が、トレジャーハンターの印象も強く出ていて、また異なる魅力を持ったキャラクターだと感じる。
終盤は怪獣映画のようなスペクタクル！
数々の罠を潜り抜け、クリーチャーをかわしてついに「山のハート」へとたどり着き、これを引き抜いたものの待っていたのは財宝ではなく、古代の超兵器の目覚めだった…
『スター・ウォーズ』でこうした事態を引き起こしそうなキャラクターとして、コミックを中心に活躍する盗賊考古学者、ドクター・アフラが思い起こされる。
古代の超兵器である伝説のスカラ・ナルが、その巨体からビームを発射して周囲を焼き尽くす様子はまるで『風の谷のナウシカ』の巨神兵のよう！そのシルエットは、ゲーム「Horizon Zero Dawn」の機械獣に近いものがある。
エピソード全体を見渡せば『インディ・ジョーンズ』＋怪獣映画のような構成で、そんなスペクタクルが約30分で見られるのは、CGアニメシリーズならでは！
未来へ進めないサーガは、古代を発掘する
ここで大仕掛けとして用いられた古代の超兵器だが、「キャシアン・アンドー」の細部でも古代の種族であるラカタへの言及があるなど、『スター・ウォーズ』シリーズの近作ではスカイウォーカー・サーガからさらにはるか昔の時代に触れられることも多くなった。
書籍では、スカイウォーカー・サーガの200年前の時代を舞台にした「スター・ウォーズ ハイ・リパブリック」も展開されており、『スカイウォーカーの夜明け』よりも未来のストーリーを展開しにくい中では、古代史であればいくらでも広げようがあるということなのだろう。
これからもしばらく『スター・ウォーズ』シリーズは、古代の秘話を発掘することになりそうだ。
「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」シーズン2 第5話「埋もれた秘宝」トリビアチェックポイント
コンプレッサー
レッカーとオメガがジャンクヤードにやって来た目的は、予備のコンプレッサーを探すこと。
『フォースの覚醒』では、アンカー・プラットの管理下にてミレニアム・ファルコンのコンプレッサーがイグニッション・ラインにつながれており、ハイパードライブに高負荷がかかるようになっていた。
後にレイは、ミレニアム・ファルコンがハイパースペースを航行している間にコンプレッサーをバイパスにした。
コンパス
オメガがジャンクヤードで回収した、カルダー三重星系の座標マーキングが付いた古いコンパスは、『最後のジェダイ』でオクトーのルーク・スカイウォーカーの小屋にあったジェダイ・スター・コンパスと似たデザインだ。
ジェダイ・スター・コンパスは、デイヴ・フィローニがデザインしている。
山のハート
「山のハート（The Heart of the Mountain）」は、引き抜くことでスカラ・ナルを起動させるものだった。
「The Heart of the Mountain」というと、J・R・R・トールキンの「ホビットの冒険」でのアーケン石が思い起こされる。
アーケン石は、「山の精髄（The Heart of the Mountain）」と呼ばれるエレボールにある輝く大きな宝石で、エレボールを占領したドラゴンのスマウグが奪い、ホビットのビルボ・バギンズが奪還。スマウグは、その怒りを近くの町へと向けるのだった。
その場から持ち去ったことで、大きな破壊力を持つ巨大な脅威が放たれるという点は、スカラ・ナルもスマウグも共通している。
『レイダース／失われたアーク《聖櫃》』へのオマージュ
『インディ・ジョーンズ』シリーズからの影響を受けている「バッド・バッチ」シーズン2 第5話「埋もれた秘宝」の中でも、フィー・ゲノアが山のハートを取るシーンは『レイダース／失われたアーク《聖櫃》』のオープニングでチャチャポヤンの神殿の黄金の像をインディアナ・ジョーンズが取るシーンを再現している。
フィー・ゲノアがインディアナ・ジョーンズと、オメガがガイドのサティポの位置にあるなど、その構図もオマージュされている。
エンシェント
フィー・ゲノアがスカラ・ナルについて語る時に言及するエンシェント（Ancients）は、何を指すかはこのエピソードだけでは明確ではない。
しかし、エコーはこの話題の時にジェダイへ言及しており、ジェダイにつながるものとなると『エピソード3／シスの復讐』の脚本段階にあった「Ancient Order of the Whills（ウィルズの古代のオーダー）」も連想させる。
「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」はDisney+ (ディズニープラス)で配信中。
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