「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」レビュー/トリビアチェックポイント【ネタバレ注意】

スター・ウォーズ:バッド・バッチ シーズン2 レビュー/トリビア
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 Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」レビュー/トリビアチェックポイントです。

 この記事では、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」のストーリーやレビュー(感想・考察・批評)、トリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストを綴っています。

 この記事はネタバレがございますので、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」の本編鑑賞後にご覧ください。

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2の他のチャプターのエピソード、またシーズン1のエピソードは、以下のカテゴリーからご参照ください。

スター・ウォーズ:バッド・バッチ シーズン2 レビュー/トリビア

Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2のレビュー(感想・考察)、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュなどのトリビアの解説といった、エピソードをより深く知るためのテキストをまとめたエピソードガイドです。

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「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」レビュー

エコーもカムバックしての潜入作戦

 「バッド・バッチ」シーズン2のフィナーレを飾る地は、ターキン総督の本拠地であるエリアドゥ。

 袂を分かったクロスヘアーのためにターキンの元へと潜入作戦を展開していたところ、あのソウ・ゲレラの破壊工作に遭遇。「バッド・バッチ」シーズン1 第1話「余波」から登場のキャラクターたちが舞台に揃う展開となる。

 謎に包まれたクロスヘアーをはじめとしたクローン・トルーパーの収監先。そのカギを握るドクター・ヘムロックが、帝国高官クラスのサミットに参加するためエリアドゥのターキンの施設へ向かうことがエコーからの情報で明らかに。

 ここでドクター・ヘムロックが乗る宇宙船にホーミング・ビーコンを取り付けることが出来れば、彼を追跡してクロスヘアーらの居場所もわかるだろう。

 危険を懸念するハンターに対して、クロスヘアーとはいつも合意出来たわけではないが、それでも兄弟なのだというテクらしい言葉もあり、バッド・バッチはエコーとともにエリアドゥへ向かう。

 シーズン2 第8話「真実と結末」で別行動を取ることになって以来、久しぶりにエコーも揃っての敵地への潜入作戦が見られることに。

 潜入作戦ではオメガが頼りになる一人前のメンバーとなり、「バッド・バッチ」シーズン2も終盤となって、この間にも成長したことが改めて感じられる。

 舞台となるエリアドゥはターキンの出身惑星として知られており、映像作品では初めて描かれる。上空を通り抜ける懸垂式モノレールのようなレールカーは、潜入する際も、脱出する際もスリルを与えてくれる装着として機能。雲海の上の山々と、一際目立つレイヴンズ・ピークのターキンの施設という灰色を基調とした情景も隔絶された雰囲気がある。

『ローグ・ワン』プレストーリーともなるエピソード

 エピソードタイトルにもなっている帝国高官が集まるサミットでは、ターキン、ハースト・ロモディ、バートン・コバーン、そしてオーソン・クレニックといったクローン戦争時代から『エピソード4/新たなる希望』の頃までの共和国、帝国の軍人たちが登場。

 クローン戦争から帝国の時代までが地続きであることを改め感じさせ、各高官の過去・未来のキャリアを垣間見ることが出来る。

 また、ウィルハフ・ターキン、オーソン・クレニックに加えてソウ・ゲレラも登場し、スターダスト計画についても言及があることにより『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のプレストーリーの色合いも感じられる。

 偶然にもソウ・ゲレラもバッド・バッチと同じタイミングでターキンの施設を攻撃していたが、その目的は大きく異なり、施設の破壊によるサミットに集まった帝国高官の排除だった。

 帝国に立ち向かう者も一枚岩ではないことが、ソウ・ゲレラとテクの会話の中で見え隠れする。ただでさえ帝国は強大。反乱組織が力を合わせなければ勝ち目はないが、その実現にはまだまだ時間が必要だ。

 終盤にバッド・バッチは文字通りの崖っぷちの状態に追い込まれ、最終話であるシーズン2 第16話「プラン99」へとつなぐ。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」トリビアチェックポイント

ブラウン・アイズ

 パブーを出発するテクに、フィー・ゲノアは「バッド・バッチ」シーズン2 第1話「戦利品」で出会った時と同じようにブラウン・アイズ(お茶目)と言う。

 「マンダロリアン」シーズン2 第7話「チャプター15:信奉者」では、メイフェルドもディン・ジャリンをブラウン・アイズと呼ぶシーンがあった。

エリアドゥ

 帝国高官のサミットが行われるのは、惑星エリアドゥだ。

 エリアドゥは、グランドモフ・ウィルハフ・ターキンの出身星として知られているが、映像作品に登場するのは「バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」が初となる。

 もともとは、ウェスト・エンド・ゲームスから発売された「スター・ウォーズ ロールプレイングゲーム」の「Imperial Sourcebook」にて言及されたもの。つくづくウェスト・エンド・ゲームスは、『スター・ウォーズ』ギャラクシーに大きな足跡を残している…

 エリアドゥはアウター・リムにある、その昔は危険な生物が生息する未開の地だったが、ターキン一族が開拓し、警察のような役割を果たして繁栄を築き、アウター・リムの中でのコア・ワールドと言われるまでとなった。

エリアドゥでのサミット

 また、エリアドゥでのサミットと聞いて連想されるのは、『エピソード1/ファントム・メナス』で起きたナブーの戦いの前の出来事である、エリアドゥ貿易サミットだ。

 このサミットで、企業コングロマリットへの反対運動を行うグループ、ネヴュラ・フロントは共和国のヴァローラム最高議長の暗殺を画策。

 結果としてトレード・フェデレーションの上層部が暗殺され、ヴァローラムは通商ルートへの課税法案を可決、トレード・フェデレーションはダース・シディアスの息がかかったヌート・ガンレイがヴァイスロイに就任。

 『エピソード1/ファントム・メナス』のオープニングクロールで説明される情勢へとつながる出来事なのだ。

 このエリアドゥ貿易サミットは、レジェンズの小説「スター・ウォーズ 偽りの仮面」にて描かれたものだが、映画にストレートにつながるプロットのためか、正史(カノン)の小説「ターキン」、ファンタジー・フライト・ゲームズのロールプレイングゲームのソースブック「Rise of the Separatists」にて正史の出来事となっている。

ハースト・ロモディ

 エリアドゥでの帝国高官のサミットにて、ターキンとドクター・ヘムロックのほかの参加者のひとりはハースト・ロモディだ。

 ハースト・ロモディは、『エピソード4/新たなる希望』のデス・スターでの会議のシーンに登場。当初は、小説版で映画のモッティのセリフを話しているキャラクターとしてハースト・ロモディが登場しており、後に映画にも登場していると設定された。

 その後、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』にも登場。ジェダでのスーパーレーザー発射の際に立ち会っていたほか、スカリフでスーパーレーザーを発射する前に、デス・スター内でターキンと会話するシーンがある。

 ちなみに、このサミットのシーンは初期の脚本ではモッティやタッグ、トレック・モロックと『エピソード4/新たなる希望』のデス・スターでの会議シーンに登場したキャラクターの名前があったが、帝国の初期の頃にはそこまで高い地位にはいないだろうと判断されたという。

https://www.starwars.com/series/the-bad-batch/the-summit-episode-guide?image_id=5f7a9753f95f2ebd6b4f2a72

バートン・コバーン

 エリアドゥでの帝国高官のサミットには、「クローン・ウォーズ」に共和国の提督として登場したバートン・コバーンも参加している。

 バートン・コバーンは、「クローン・ウォーズ」シーズン3 第20話「勝利の代償」にて初登場。ローラ・サユーからターキン艦長らを救出した潜入チームを自身の艦隊で回収する指揮をとっていた。

オーソン・クレニック

 エリアドゥのサミットには、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場したオーソン・クレニックの姿も!登場シーンでは「ジェダへの到着」、「ジン・アーソと希望の組曲」での『ローグ・ワン』の楽曲を代表するメロディも聞こえる。

 オーソン・クレニックは、帝国軍先進兵器研究部門の長官としてデス・スターの開発を指揮。

 カイバー・クリスタルの研究が天体規模の破壊を招くスーパーレーザーの開発に利用されていると気付き、一時は脱走したかつての友人、ゲイレン・アーソに一家離散をさせてまでデス・スターの開発を強要。これに対するゲイレン・アーソの復讐が、デス・スターに致命的な弱点を作り出してしまう。

 「バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」でオーソン・クレニックの声の出演をしたのは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』と同じベン・メンデルソーン!わずかなセリフで本人が、収録に稼働してくれるとは…!

 日本語吹替版の声優も、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』と同じ三上哲だ。

スターダスト計画

 そのオーソン・クレニックがターキンに進捗を報告しようとしているスターダスト計画は、デス・スター計画のことだ。

 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』にて、スカリフのシタデル・タワー内でゲイレン・アーソの娘であるジン・アーソが見つけ出した「スターダスト」というコードネームこそが、デス・スター設計図だった。ゲイレンによるジンの愛称であるスターダストから、このコードネームを名付けたと思われる。

 エリアドゥのサミットで進捗報告しているスターダスト計画だが、完成にはまだ18年もの歳月を要することになる…

センサー38-11

 ターキンの施設であるレイヴンズ・ピークに潜入する際に、テクが一時的に妨害したセンサーは38-11だった。

 これはジョージ・ルーカスの商業映画デビュー作品である『THX-1138』にちなんだ『スター・ウォーズ』シリーズに頻出の数字ネタの変則パターンのように思える。

ソウ・ゲレラ

 エリアドゥのターキンの施設であるレイヴンズ・ピークでハンターらが出会ったのは、ソウ・ゲレラだった。

 施設内の警備に不備があったのはソウ・ゲレラらパルチザンが攻撃するために妨害していたためで、パルチザンは施設内にサーマル・デトネーターを仕掛けてサミットに集まった帝国の高官を狙っていたのだ。

 ソウ・ゲレラは、「バッド・バッチ」シーズン1 第1話「余波」に登場。バッド・バッチはターキンから、オンダロンの反乱分子である分離主義勢力の討伐を命じられて向かうが、そこにいたのはソウ・ゲレラが率いるオンダロンの共和国の兵士たちと難民であった。

 ソウ・ゲレラはバッド・バッチに、時代と共に生き延びるか過去と心中するか、自分たちで決めろと告げていた。「バッド・バッチ」シーズン2 第15話「サミット」でソウ・ゲレラは、バッド・バッチも選択肢を決めたと解釈する。

 ソウ・ゲレラは「クローン・ウォーズ」シーズン5「オンダロン支援作戦」にて初登場。分離主義者についてしまったオンダロンの王政に対抗したオンダロンの反乱軍で、アナキン・スカイウォーカー、アソーカ・タノ、キャプテン・レックスの戦闘訓練を受けた。

 クローン戦争が終結した後は帝国との戦いに乗り出して反乱軍の過激派組織、パルチザンを率いたソウ・ゲレラは、「スター・ウォーズ 反乱者たち」にも登場し、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』では、フォレスト・ウィテカーが演じる形で実写化。

 そのほか「キャシアン・アンドー」、ゲーム「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」など、メディアを問わず幅広く登場するキャラクターだ。

 「バッド・バッチ」でソウ・ゲレラの声は、「クローン・ウォーズ」と同じアンドリュー・キシノが再び演じた。アンドリュー・キシノは、「反乱者たち」のヘラ・シンドゥーラ役のヴァネッサ・マーシャルの夫でもある。

 日本語吹替版はこれまでのシリーズと変わらず、立木文彦がソウ・ゲレラを演じている。

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」はDisney+ (ディズニープラス)で配信中。

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