Disney+ (ディズニープラス)で配信される、日本のアニメスタジオによるオリジナル短編アニメ集「スター・ウォーズ:ビジョンズ」のうち、サイエンスSARUが制作の“ジェダイと王女の禁じられた愛”を描く「赤霧」、“ジェダイを目指すドロイド”を描く「T0-B1」の、これまで明かされてこなかったストーリーが、場面写真とともに公開されました!
「赤霧」
「赤霧」あらすじ
とある星の危機に導かれるように駆けつけたジェダイのツバキは、敵の襲撃にあい気を失ってしまう。そんな彼を助けたのは、かつて親交があった王女ミサの一行。
再会を果たした2人は、王国奪還のため宮殿へ向かうことに。旅路の果てに待ち構えていたのは、兄である国王を殺しシスとなったマサゴ。ツバキは強大な力を誇るマサゴとの戦いのなかで、自分自身の秘めたある想いを利用され、究極の選択を迫られることに―
「赤霧」チェ・ウニョン監督 コメント
チェ・ウニョン監督は、2013年に湯浅政明監督とともにサイエンスSARUを設立し、「映像研には手を出すな!」などのプロデューサーも務めるなど、アニメのキャリアを日本で積んできたクリエイター。
『スター・ウォーズ』を「初めて”宇宙”の存在を意識した作品であり、宇宙を舞台に繰り広げられる冒険の様子に子供ながらにわくわくし、宇宙への憧れと好奇心を引き出してくれた作品」だと話す彼女は、手掛けた「赤霧」について「お姫様や騎士であるジェダイが繰り広げる冒険活劇の要素を大事に『ロードムービー』にしよう、と決めていました。『スター・ウォーズ』の持つ童話的要素の魅力を踏まえつつ、日本の古い映画も参考にしています。運命に逆らおうとする主人公・ツバキがどのような選択をするのかを構想を進めるうちに”ラブストーリー”も要素も加わっていきました」と語り、物語の重要な要素としてラブストーリーを描いた事を明かします。
また、アニメーションの動きを大事に制作しているというサイエンスSARUならではのこだわりを「シンプルなキャラクターでアニメーションで動きが活きるものにできたらと考えていました。今回、「映像研には手を出すな!」でご一緒した浅野直之さんにキャラクターデザインをご担当いただき、シルエットで、すぐわかるような個性を持つキャラクターに仕上げていただきました。」と、話題作のクリエイターが加わったチームでこのプロジェクトに挑んだ事を語っています。
「赤霧」宮崎遊、Lynnコメント
主人公ツバキを演じた宮崎遊は「(『スター・ウォーズ』は)小さい時から大好きな作品です。小学校1年生の時に父が買ってきたVHSの『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』を観たときは衝撃でした。当時弟と新聞紙を丸めてライトセーバーデュエルの真似事をしていたのを今でもよく覚えています。」と、プリクエル・トリロジー世代である自身の思い出を明かします。
本作の出演について「『スター・ウォーズ』に出演することは、声優として叶えたい目標の一つでした。ですから今回このような形で携わらせていただいて本当に光栄な思いです。ただ、最初お話をいただいた時はスケジュールに『短編アニメ』と書かれていただけだったので、台本に目を通していたら、ト書きに『ライトセーバーが…』と書いてあって『ライトセーバーね、ふんふん…、……………、ライトセーバー!?!?』と青天の霹靂だったのをよく覚えています。」と、『スター・ウォーズ』出演の喜びを語っています。
さらに「『スター・ウォーズ』と黒澤作品は切っても切り離せない関係ですから、そこがこの作品の大きな見どころなのではないでしょうか。そしてツバキがこのストーリーを通して迎える結末は、『スター・ウォーズ』の普遍的なテーマの一つに通ずるものがあると、個人的には考えています。きっと皆様に喜んでいただける作品になっておりますので、是非配信当日を楽しみにしていただければと思います。僕も本当に楽しみです!」と「赤霧」についてコメント。
本作で姫のミサを演じたLynnもまた、出演決定後に本作が極秘プロジェクトである『スター・ウォーズ』の関連作であると知らされたそうで「正式にプロジェクトについて教えていただいたのはアフレコ現場でした(笑)。後からじわじわと嬉しさとプレッシャーを感じるという形になりましたが、オファーを頂けたことは大変光栄なことだと思っています。」と驚きと喜びを語っています。
「T0-B1」
「T0-B1」あらすじ
ジェダイを夢見る少年型ドロイドのT0-B1は、唯一の人間であるミタカ博士と暮していた。星に生命を宿らせるという博士の研究をそっちのけで夢ばかりみている彼に、ミタカは試練を与える。それはライトセーバーの核となるカイバークリスタルを見つけだすこと。
はりきって星中を探し回るT0-B1は、ミタカに禁止されていた地下室に足を踏み入れ、古い宇宙船を見つけてしまう。この悪気ない行動が、平和だった彼らの星に悪の手を招いてしまうことに―。
「T0-B1」アベル・ゴンゴラ監督コメント
「T0-B1」のアベル・ゴンゴラ監督は、アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門グランプリ・クリスタル賞など数々の海外の映画賞を総なめにした『夜明け告げるルーのうた』、上海国際映画祭で金爵賞アニメーション最優秀作品賞を受賞した『きみと、波にのれたら』などを生み世界から高く評価されている、サイエンスSARUを担うクリエイター。
本作では小さなドロイドがジェダイになりたいという夢を持ち、成長していく姿を描いていますが、ゴンゴラ監督は「僕らの持っていたアイデアは、“引退したジェダイの科学者が、研究室にいるドロイドのアシスタントがフォースの適合者だということを発見する”というものでした。その一方で、僕らは60年代の日本の名作アニメやマンガ家の作品をオマージュしたいとも考えていました。そこで僕は、もしも小さなドロイドのアシスタントが、少年のような見た目で、若きヒーローとなるようなドロイドだったら面白いんじゃないかと考えたんです。ヒューマノイド(人間の見た目をしたドロイド)の方がきっと観客も身近に感じることができるだろうし、ストーリーもより冒険的になるのではないかと思いました。」と、物語の着想を明かしています。
さらに『スター・ウォーズ』が昔から好きだったというゴンゴラ監督は「このキャラクターのストーリーをオリジナル三部作に近いところに位置付けたいと思っていました。この作品にはあのビンテージ的な美学につながるものがあると感じていたからです。この作品で起こる出来事を、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』と『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の間の出来事とすれば、科学者のミタカは帝国から身を隠しているジェダイということになります。フォースの適合者のドロイドのT0-B1は、ジェダイになることや、オーダー66に続くバトルを夢見ていることになるでしょう。僕らには敵役が必要でしたが、帝国軍の司令官なら邪悪でシンプルな悪役として最高じゃないかとも思ったんです。」と、考えられる時代設定についてコメント。
そしてゴンゴラ監督は、60年代の日本の漫画から大きな影響を受けたことも明かし「キャラクターのデザインは、1960年代の日本の漫画から大きな影響を受けています。60年代の日本アニメーションといえば『鉄腕アトム』がよく話にあがりますが、ものすごく光栄なことに、僕は今回のエピソードで大野松雄さんにサウンド・デザインの仕事をしていただきました。彼はエレクトロニック・サウンド・エフェクトのパイオニアで、1963年のオリジナル・テレビシリーズの『鉄腕アトム』の驚異的なサウンドを担当していた人物です。今日の世界中の子どもたちや大人たちが、彼のサウンドを聴くことになるのは、ものすごく素晴らしいことだし、皆さんに楽しんでもらいたいと思っています。」と語ります。
「鉄腕アトム」のサウンド・デザインを手掛けた大野松雄による『スター・ウォーズ』のサウンドは、一体どのようなものとなっているのか、期待が高まります…
声優界のレジェンド、野沢雅子&ハン・ソロ吹替版声優の磯部勉が出演!
T0-B1 (ティーオービーワン)を演じるのは、声優界のレジェンドとも言える野沢雅子!海外ファンからの反響も大きく、「とっても嬉しいです、役者として最高です」とコメント。
T0-B1については「子供らしさの中に”???”というところを持っているキャラクター。良い意味での裏切りもあり大好きでした。T0-B1と一体です」と明かしています。
さらに、『スター・ウォーズ』シリーズでハン・ソロの日本語吹替版を演じてきた磯部勉が、本作ではミタカ博士役で出演!磯部勉は『スター・ウォーズ』の魅力について「何と言っても冒険活劇のイメージですね。それが宇宙であれ、どこで物語が始まっても、最高の発想力の勝利の作品だと思います」と語ります。
そしてミタカ博士の声優を務めることについて、「本当に嬉しい限りです。ここまでやってきて良かったと心底思います。『スター・ウォーズ』 は永遠の、人間にとって憧れの世界だと思います。我々も自身の感性を研ぎ澄ませて、その世界へ突入していきましょう。フォースと共にあらんことを!!」と、ファンへメッセージを送っています!
「スター・ウォーズ:ビジョンズ」は、来週9月22日(水)16時よりDisney+ (ディズニープラス)で全9作品が一挙、日米同時独占配信されます。
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