Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ:アコライト」第1話「失って/見つけて」レビュー/トリビアチェックポイントです。
この記事では、「スター・ウォーズ:アコライト」第1話「失って/見つけて」のストーリーやレビュー(感想・考察・批評)、トリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストを綴っています。
この記事はネタバレがございますので、「スター・ウォーズ:アコライト」第1話「失って/見つけて」の本編鑑賞後にご覧ください。
「スター・ウォーズ:アコライト」の他のエピソードについては、以下のカテゴリーからご参照ください。
Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ:アコライト」のレビュー(感想・考察)、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュなどのトリビアの解説といった、エピソードをより深く知るためのテキストをまとめたエピソードガイドです。
「スター・ウォーズ:アコライト」第1話「失って/見つけて」レビュー
ジェダイの黄金期を舞台にした、ミステリー仕立ての『スター・ウォーズ』
謎とスリルの渦中に飛び込む第1話!
『スター・ウォーズ』実写作品としては初めて、ジェダイの黄金期であるハイ・リパブリックという最も過去の時代を描いた「スター・ウォーズ:アコライト」は、突如として殺人の容疑がかけられた主人公に、次々と訪れる危機を描きながら、彼女の過去にまつわる謎を散りばめていくという、同じく『スター・ウォーズ』初のサスペンス、ミステリー仕立てのドラマだ!
ハイ・リパブリックの時代を舞台としているが、「スター・ウォーズ:アコライト」を鑑賞するために書籍シリーズ「スター・ウォーズ ハイ・リパブリック」を読んでおく必要はない(もちろん、読んでいると楽しめる要素はある)。
すでに発表されている作品とストーリー上の連続性がないシリーズは、ディズニープラスオリジナルドラマとしては「マンダロリアン」シーズン1以来であり、この「スター・ウォーズ:アコライト」を楽しむために事前に鑑賞しておく作品はなく、すべてのファンがこの第1話から新たなキャラクター、ストーリーと出会うことになる。
「スター・ウォーズ:アコライト」第1話「失って/見つけて」ストーリー
『スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)』で描かれたシスの復讐の端緒から約100年前、帝国が起こる前の光が支配する時代。ジェダイ・オーダーと共和国が永きに渡って平和に治めていた銀河の片隅で、密かにフォースを体得した者のうち、孤独な暗殺者が復讐の機会を伺っていた。
ウエダにて、ジェダイ・マスターのインダーラに突如としてメイ・アニセヤ(アマンドラ・ステンバーグ)が戦いを挑んできた。インダーラ(キャリー=アン・モス)は、ジェダイは丸腰の相手を攻撃しないとするが、メイ・アニセヤは止めに入った者を返り討ちにしていく。
やむを得ずメイと対峙したインダーラは激しい戦いを繰り広げ、その場に居合わせた民を守って命を落としてしまう。
元ジェダイ・パダワンで、6年前にジェダイ・オーダーを離れて現在は通商連合の元でメクネック(修理人)となっているオーシャ・アニセヤ(アマンドラ・ステンバーグ)は、自身と似た人物によってインダーラが殺害されたことで、かつて所属していたジェダイ・オーダーの手によって、容疑者としてコルサントへと連行されてしまう。
コルサントのジェダイ・テンプルでは、ジェダイ・マスターのヴァーネストラ・ロウ(レベッカ・ヘンダーソン)がインダーラの友人であるマスター・ソル(イ・ジョンジェ)に、インダーラを殺害した容疑者として彼の元パダワンであるオーシャ・アニセヤを捕らえたことを知らせる。
ジェダイが元身内によって殺害されたことが知られれば、政敵の攻撃材料になってしまうことを懸念し、マスター・ソルはこの件の秘匿と支持に同意。
移送の途中、他の囚人が企てた脱走に巻き込まれ、オーシャ・アニセヤが乗っていた勾留監獄船は雪の惑星カーラックへと墜落。
脱出ポッドで逃げた勾留監獄船の囚人たちは捕らえられたが、その中にオーシャ・アニセヤの姿はない。まだオーシャ・アニセヤが生きていることを感じるマスター・ソルは、自身が育てた責任を取るためオーシャ・アニセヤを自身で連行することに。現在のパダワンであるジェキ・ロン(ダフネ・キーン)と、ヨード・ファンダー(チャーリー・バーネット)を連れてカーラックへと向かう。
カーラックに不時着したオーシャ・アニセヤは、双子の姉であるメイ・アニセヤの夢とも幻ともつかないビジョンを見る。
一方カーラックへと向かう途中、マスター・ソルは16年前にオーシャ・アニセヤの故郷のブレンドクに赴任しており、その頃に双子の姉のメイが起こした火災で家族は死んでしまい、一人生き残ったオーシャを弟子にしたことを明かす。
オーシャを知るヨード・ファンダーも双子の存在は知らず、ジェキ・ロンによるとジェダイの記録にも残されていない。ソルは確かにメイの死を見たのだという。
カーラック上空に現れたポラン-717ジェダイ輸送船を見たオーシャ・アニセヤは、勾留監獄船の残骸から離れて洞窟の中を逃げて行く。ソル、ジェキ・ロン、ヨード・ファンダーは後を追うが…
衝撃と謎に満ちた物語に引き込まれる第1話!
キン・フーの『大酔俠』を彷彿とさせる舞台での、フォース感知者同士のライトセーバーを極力使わない近接戦闘を表現したキレの良いアクション、カメラワークと編集による胸が高鳴るファイトシーンから、その衝撃の幕切れまでのオープニングで一気に掴んでくる「スター・ウォーズ:アコライト」は、ミステリー・スリラーと銘打たれているように、開幕早々に多くの謎のある物語の中へと視聴者を迷い込ませる。
主人公であるオーシャ・アニセヤと、インダーラを殺害したメイ・アニセヤ。2人は双子の姉妹ということだが、マスター・ソルは姉のメイ・アニセヤの死を見届けたという。メイは今も実在するのか?または、何らかの理由でオーシャと一心同体となっているのか?そしてインダーラを襲撃した動機は?
大きな争いがなく、平和が維持されている時代の銀河を舞台にしているにも関わらず、全体的なトーンは色調も含めて抑え気味で、ダークな雰囲気が漂う。
そして『スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)』からさらに100年前の時代ということで、ビジュアル構築は従来の映像作品とは異なるアプローチとなっているものの、既存作品と似たシチュエーションやセリフ、演出などを交えながら、スケール感のある画作りとなっており、映画作品のテイストに近いものとなっている。
オーシャとメイを巡る事件は、『羅生門』スタイルで描かれるか
また、ソルが高潔なジェダイであることはこの第1話だけを見てもわかるが、オーシャ・アニセヤとの間には他者からは伺い知れない秘密を持っていることがほのめかされている。
ソル自身がヤングリングスたちに教えているように、「スター・ウォーズ:アコライト」で描かれる真相を考える上では、目に見えるものだけに頼ってはならないのだろう。
可能性として、ショーランナーのレスリー・ヘッドランドが影響を受けた作品として黒澤明監督の『羅生門』の名前を出しているように、ストーリーにおいて重要な出来事と思われるブレンドクでの火災を知るオーシャ・アニセヤとメイ・アニセヤ、ソルが今後、この事件について話すことは、それぞれにとって都合の良いことが含まれているかも知れない。
『羅生門』のスタイルは、『最後のジェダイ(エピソード8)』でもベン・ソロがダークサイドに転向する決定的な事件をカイロ・レン、ルーク・スカイウォーカーがそれぞれ語り、最終的にはその真相を明かすという形で用いられていた。
ジェダイ・オーダーの面々は身体能力が高く、自白もジェダイ・マインドトリックやマインド・プローブで容易に出来てしまうため、謎へとたどり着くための障害は大抵たやすく乗り越えてしまう有能過ぎる探偵であることが「スター・ウォーズ:アコライト」第1話「失って/見つけて」でも描写されているが、人間の本心や心の闇を紐解くことは、たとえジェダイでも難しいはずだ。
レスリー・ヘッドランドは、『羅生門』のほかにも前述の『大酔俠』をインスピレーションの元として明かしているほか、『キル・ビル』と『アナと雪の女王』を融合させたような作品であるともしている。
「スター・ウォーズ:アコライト」第1話「失って/見つけて」を見る限り、割とストレートにインスピレーション源のエッセンスを散りばめていると感じられるので、『キル・ビル』からは暗殺者による復讐譚が、『アナと雪の女王』からは裂くことの出来ない姉妹の愛の要素が「アコライト」に組み込まれているのだろうと思われる。
たとえ謎が明らかになったとしても、魅力あるドラマに期待
「スター・ウォーズ:アコライト」はアメリカの連続ドラマらしい、スリリングな展開と謎で視聴者の興味を引っ張るタイプのドラマを『スター・ウォーズ』で展開するシリーズであると感じられる。このあたりは、「ロシアン・ドール: 謎のタイムループ」を手掛けたレスリー・ヘッドランドを起用したからこそであろう。タイトルである「アコライト(侍者)」の名を口にする謎の存在とメイのつながりを示唆して幕切れとなるエンディングも、いかにもだ。
他のフランチャイズシリーズの事例では例えば、「スター・トレック」シリーズでは「スター・トレック:ピカード」が従来の基本1話完結型の「スター・トレック」のフォーマットではなく、エピソードごとに連続したシリーズ全体でひとつのストーリーを、各回で視聴者の興味を惹くつなぎ方で描くという近年の海外ドラマの作劇手法で制作しており、「早く続きが見たい!」という思いをかきたてながらも「スター・トレック」らしさを感じさせるものになっていた。
日本では、SNSでの「考察」を盛んにさせて視聴者に話題を作ってもらうことを見越して、謎や仕掛けを設けたドラマも多くなっているが、「スター・ウォーズ:アコライト」も狙いとしては近いものを感じる。
ポイントは、全話を鑑賞して謎の全容がわかった後も、物語の魅力が失われることなくドラマが心に残るかどうか、そして『スター・ウォーズ』というシリーズの一作品として、それをやる必要があったかどうかだと思う。
また、劇場での公開期間が限定されている映画とは異なり、「スター・ウォーズ:アコライト」は配信ドラマシリーズであるためディズニープラスでは基本的にこの先も配信が続き、配信開始直後に毎週1話ずつ鑑賞した方だけではなく、当然ながら全話がすでに配信された状態で鑑賞する方々も多いはずだ。その際に、ストーリー上の重大なネタバレがある程度浸透してしまうことはこの時代、避けられないものかと思うが、それでも魅力あるドラマだと思えるかも気になるところだ。
『帝国の逆襲(エピソード5)』において、ダース・ベイダーがルーク・スカイウォーカーに自身が父であることを明かすシーンは有名であるし、親子関係にあることもたとえ映画を見ていない方々でもよく知られていることだが、このことを知っていたとしても作品としての魅力は損なわれるものではない。こうしたシリーズを期待したい。
『スター・ウォーズ』の映画作品といえば、「スター・ウォーズ:アコライト」は時代や舞台、背景となるストーリーが語られるオープニング、「オビ=ワン・ケノービ」と同様に宇宙空間を背景にしてあの青いクレジットを配したエンディングと、『スター・ウォーズ』映画を意識した演出は多く、これまでのディズニープラスオリジナル『スター・ウォーズ』作品の中でも、『スター・ウォーズ』映画のフォーマットに近くなっている。
おなじみのワイプによる場面転換もそのひとつだ。ただ、ワイプはシーンを区切って移行をスムーズにする役目を持つが、時間経過も表せるとはいえ前後が同一のロケーションでも使用されており、多用気味に感じられた。ワイプを使えば『スター・ウォーズ』らしくなる、という考えの元での演出のようにも思えてしまう。
メイ・アニセヤは何らかの形でまだ生きているのか?メイ・アニセヤが起こし、家族が全滅することになったブレンドクでの火災とは?
双子の姉妹のひとりが、家族にまつわる過去のビジョンを見て、二人でひとつであるというフォース・ダイアド(フォースの一対)を連想させるような描写はシークエル・トリロジーのレイも思い起こさせる。
こうした様々な要素が散りばめられていることで続きが気になり、シリーズの第1話としての役目はしっかりと果たしているエピソードだ。
「スター・ウォーズ:アコライト」第1話「失って/見つけて」トリビアチェックポイント
メイの衣装は日本の鎧やビザンティンの戦士から
メイ・アニセヤの衣装は、日本の鎧や東ローマ帝国のビザンティンの戦士からインスパイアを受けており、胸郭の上の箇所は本物のタケノコから作られている。
『大酔俠』と『グリーン・デスティニー』
メイ・アニセヤとインダーラが激闘を繰り広げるロミ・ウスキ麺店は、キン・フー監督の武侠映画『大酔俠』の前半で、チェン・ペイペイ演じる金燕子が戦う宿屋に構造がそっくりだ。
『大酔俠』はショーランナーのレスリー・ヘッドランドが好きな作品であり、オマージュが捧げられている。このシーンでは、二本の小刀を使う金燕子のようにメイ・アニセヤが二本の短剣で戦っており、シーン全体として『大酔俠』の影響を強く感じさせる。また、『大酔俠』には短剣を投げて攻撃するシーンも多く、これはメイ・アニセヤも多く用いている。
『大酔俠』は、Hulu で配信されている。
また、このシーンのアクションはアン・リー監督の『グリーン・デスティニー』へのオマージュも捧げられている(『グリーン・デスティニー』自体が、キン・フー監督へオマージュされている)。『グリーン・デスティニー』には、『大酔俠』の主演チェン・ペイペイも碧眼狐(ジェイド・フォックス)役で出演している。
インダーラはオビ=ワン+『キル・ビル』のオーレン・イシイ!
ショーランナーのレスリー・ヘッドランドは脚本にて、マスター・インダーラのリラックスしてコントロールされた態度は、オビ=ワン・ケノービと『キル・ビル Vol.1』でルーシー・リューが演じたオーレン・イシイを混ぜたものと説明しているという。
『マトリックス』のトリニティにオーレン・イシイのエッセンスを加えるとは…「やっちまいな!」とは言わない。
メイのモデルは『キル・ビル Vol.1』のゴーゴー夕張
また、そのインダーラと対峙するメイ・アニセヤについて、レスリー・ヘッドランドは同じく『キル・ビル Vol.1』で栗山千明が演じたゴーゴー夕張がモデルであると語っている。ゴーゴー夕張が殺し屋でありながら、女性らしさや女の子らしさがある点が大好きなのだという。
そのゴーゴー夕張も様々なエンタテイメント作品からインスパイアされたキャラクターで、制服を着て戦う女子校生のイメージは『BLOOD THE LAST VAMPIRE』から、武器の鉄球は『片腕カンフー対空とぶギロチン』から、演じている栗山千明は『バトル・ロワイアル』での演技からキャスティングされている(ちなみに、キャラクター名の由来はクエンティン・タランティーノ監督が参加した「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」と、自身が好きな「マッハGoGoGo」からといわれている)。
今後の「スター・ウォーズ:アコライト」のエピソードで、メイのキャラクター造形にゴーゴー夕張が影響を与えたと思われる描写に期待したい。また、ゴーゴー夕張のインスパイアの源流を辿ってみるのも面白いだろう。
ナー・シャダー
オーシャ・アニセヤの同僚のメクネック(修理人)であるフィリックは、昨夜にパイロット・クルーを伴ったナー・シャダーへの旅があったのになぜ来なかったのかとオーシャに尋ねる。
ナー・シャダーは、ハットの故郷の惑星でありハット評議会があるナル・ハッタの最大の衛星。スマグラーズ・ムーンとも呼ばれ、ハットの犯罪王や賞金稼ぎがはびこっている場所だ。
通商連合/ニモーディアン
オーシャ・アニセヤとフィリックがメクネックとして働いているのは、通商連合のファロンという輸送船(WD-2550 ウィダー級イールド・コンベヤ)だ。
通商連合は、『ファントム・メナス(エピソード1)』にて登場。ダース・シディアスによって操られ、当時のヴァイスロイであるヌート・ガンレイは共和国の自由貿易圏への課税への抗議を名目にナブーを封鎖。さらに、共和国の特使であるジェダイ(クワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービ)が介入したことを知ったダース・シディアスは、ナブー侵略を指示。
『クローンの攻撃(エピソード2)』では通商連合は独立星系連合に加わり、クローン戦争が開戦。
通商連合はニモーディアンが主に運営しており、艦長のブレックスをはじめとしてファロンにはニモーディアンの姿が見られる。
ジェダイ・ベクター
ヨード・ファンダーとそのパダワン、タシ・ロワは、ファロンまでジェダイ・ベクターに乗ってやって来る。
ジェダイ・ベクターは、ハイ・リパブリックの時代にジェダイ・オーダーが使用していた宇宙戦闘機。搭乗するジェダイのフォースとのつながりを拡張するように設計されており、武器システムはライトセーバーを鍵としてのみ起動出来るようになっている。
書籍シリーズ「スター・ウォーズ ハイ・リパブリック」の各作や、アニメ「スター・ウォーズ:ヤング・ジェダイ・アドベンチャー」に登場しており、実写作品では「スター・ウォーズ:アコライト」が初登場となる。
ザイゲリアン
ヨード・ファンダーのパダワン、タシ・ロワはザイゲリアンだ。
もともとウェスト・エンド・ゲームスから1987年に発売されていた「スター・ウォーズ ロールプレイングゲーム」にて設定されていたザイゲリアンは、正史(カノン)では「クローン・ウォーズ」シーズン4 第11話「消えた植民者」、第12話「共和国の奴隷たち」、第13話「カダーヴォからの脱出」にて登場。
惑星キロスの入植者が消えた事件を追ったアナキン・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービ、アソーカ・タノらはザイゲリアン奴隷帝国の仕業であることを突き止め、自身らも囚われながらも奴隷帝国と戦った。
コープセク
ヨード・ファンダーは、オーシャ・アニセヤにコルサントから離れたくてコープセクにいるのかと言う。
コープセクは、アウター・リムにある宙域のコーポレート・セクターのこと。企業が制約を受けずに支配している宙域である。
100年前のジェダイ・テンプル
コルサントのジェダイ・テンプルは、『ファントム・メナス(エピソード1)』の100年前の設定であるため、まだ建設中の部分もあってプリクエル・トリロジーの頃の外観とは少し異なっている。
ヴァーネストラ・ロウ
ジェダイ・テンプルで、ジェダイ・イニシエイトたちを教えていたソルの元にやって来たのは、ヴァーネストラ・ロウだ。
ヴァーネストラ・ロウは、書籍シリーズ「スター・ウォーズ ハイ・リパブリック」に登場。「The High Republic: A Test of Courage」といった『ファントム・メナス(エピソード1)』の200年前の時代を描いた作品にてジェダイの少女として活躍。
邦訳された「スター・ウォーズ ハイ・リパブリック:アウト・オブ・ザ・シャドウズ」でもフィーチャーされているキャラクターだ。「ハイ・リパブリック:ジェダイの光」ではジェダイの奇才とされている。ルミナーラ・アンドゥリやバリス・オフィーと同じミリアランで、「スター・ウォーズ:アコライト」の頃には116歳となる。
目に頼らない教え
「Your eyes can deceive you. We must not trust them(目は欺かれる。信用してはならない)」というソルの教えは、『新たなる希望(エピソード4)』にてミレニアム・ファルコンの船内でオビ=ワン・ケノービがルーク・スカイウォーカーにトレーニング・リモートによる訓練をしていた際に話した「Your eyes can deceive you. Don’t trust them」というセリフとほぼ同じだ。
この頃にマスター・ソルが説いていた教えが、世代を超えてオビ=ワン・ケノービにも伝わっていたのか…
ジェキ・ロンの種族
ソルのパダワンであるジェキ・ロンは、シーリンと人間のミックスである。シーリンは、『ジェダイの帰還』の『特別篇』から登場するジャバの宮殿のダンサーのリスタール・サントの種族だ。
カーラック
オーシャ・アニセヤが乗る監獄船が不時着したのは、雪の惑星カーラックだ。
カーラックは、「クローン・ウォーズ」シーズン4 第14話「友情の真価」にて初登場した惑星。マンダロリアンのデス・ウォッチの一派が野営地を置いており、ラックス・ポンテリとアソーカ・タノがここを訪れてボ=カターン・クライズと出会った。
初期構想では、この場所は『シスの復讐(エピソード3)』で言及されていたボズ・ピティとなっていたものの、より極寒の気候の場所が選ばれ、代わりにカーラックが採用された。
少女時代のオーシャとメイを演じた双子
少女の頃のオーシャ・アニセヤとメイ・アニセヤは、実際に双子の姉妹であるローレン・ブレイディ(オーシャ)とリア・ブレイディ(メイ)が演じている。
ローレン・ブレイディは「Midnight at the Paradise」などに、リア・ブレイディは『バイオレント・ナイト』などに出演していた俳優だ。
『逃亡者』
カーラックで、追ってきたソル、ジェキ・ロン、ヨード・ファンダーにオーシャ・アニセヤが洞窟の先の崖に追い詰められるシーンは、『逃亡者』(1993年)でトミー・リー・ジョーンズ演じるジェラード警部がハリソン・フォード演じるキンブルをダムに追い詰めるシーンに似ている。
キンブルは、イチかバチかでダムに飛び込み逃れるが、オーシャは崖から足を踏み外してソルのフォースによって助けられた。
オーシャの視点からは、身に覚えのない容疑で逮捕され、事故によって図らずも脱走するというストーリー展開も『逃亡者』のようだ。
「スター・ウォーズ:アコライト」はDisney+ (ディズニープラス)で配信中。
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