Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」第3話「チャプター3:モス・エスパの町」のエピソードガイドです。
このエピソードガイドは、「チャプター3:モス・エスパの町」のストーリー、レビュー(感想・考察)、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュなどのトリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストをまとめています。
この記事はネタバレがございますので、「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」第3話「チャプター3:モス・エスパの町」の本編鑑賞後にご覧ください。
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」の他のチャプターのエピソードガイドは、以下をご参照ください。
Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」のストーリー、レビュー、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュなどのトリビアの解説といった、エピソードをより深く知るためのテキストをまとめたエピソードガイドです。
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」第3話「チャプター3:モス・エスパの町」ストーリー
ボマー・モンクのドロイド・ウォーカーが周辺を歩き回っているボバ・フェットの宮殿では、8D8がボバに気を遣ってジャバの名前を出すことに躊躇しつつ、ジャバ・ザ・ハットが支配していた領域について説明していた。
セール・バージの破壊後、ジャバ・ザ・ハットが死亡したことで権力の空白が生まれ、後釜に座ったビブ・フォーチュナの監視の下でモス・エスパは3つのファミリーに分け与えられることになったという。
トランドーシャン・ファミリーには市の中心部が、アクアリッシュには労働者地区、クラトゥイニアンには宇宙港と高台に拡がったエリアという割り当てだ。
ビブ・フォーチュナはジャバほどの力がなかったため、富と地位を守るべく3者との不安定な同盟に頼り、その中でモク・シェイーズ市長は私腹を肥やすことになった。
8D8は、ボバ・フェットがどのようなリーダーなのかを見られることを皆が待っていると言う。
フェネック・シャンドは暗殺者について、市長には力がなく、ハットたちが裏で糸を引いているのではと推測する。確認をしようとするフェネック・シャンドだったが、ボバ・フェットは今は待つことにする。
その時、ガモーリアン・ガードが家来の一人が謁見を求めていると告げる。アポイントはなかったが会うことにしたボバの前に訪れたのは、労働者地区で水を売っているローサ・ピールという者だった。
ローサ・ピールは、いきなりボバ・フェットのことを誰も尊敬していないと切り出し、ビブ・フォーチュナの死後、街は混乱状態だと言う。特に、ボバ・フェットの暗殺が図られたことで悪ガキどもはボバをバカにしているということだ。
水分農夫の代理として水を売っているブローカーであるローサ・ピールの嘆願とは、ストリートギャングの若造たちが商品を盗んでいくため、彼らを排除して欲しいというものだった。ストリートギャングたちは自身の体をドロイドの部品で改良しており、より危険な存在となっているのだという。
ローサ・ピールは、ボバがストリートギャングを排除してくれれば、貢ぎ物を倍収めると言った。
ボバ・フェットは、フェネック・シャンドとガモーリアン・ガードを連れ、夜のモス・エスパの労働者地区にたむろするグループに声を掛ける。
ギャングのメンバーであるドラッシュは、水を盗んだことを認めた。ボバ・フェットは盗みは犯罪だと咎めるが、ストリートギャングたちはぼったくりも犯罪だと返す。
ドラッシュは、相手がボバ・フェットだと知った上で宮殿に帰れと言い、一緒にいたストリートギャングで右目にサイバネティクスの眼を持つスカッドも、大名なのに1週間分の水を1か月分の価格で売るのを許しているのはなぜかと迫る。
ボバは、労働者地区に住んでいるのだから働いているはずではと聞くが、ドラッシュは仕事などないと怒る。
これを聞いたボバは、ヘルメットを脱いで素顔を見せてならば俺の下で働けと誘う。
そこにローサ・ピールが、泥棒をしたのに何のお咎めもなしかと割って入る。ボバが盗まれた被害額を聞くと、1300クレジットだという。水に対する法外な価格に驚いたボバは、500クレジットを渡すから手打ちにしろと言う。不満ならばモス・アイズリーへ行けということと、値下げするようローサ・ピールに言い残し、ボバ・フェットはスピーダー・バイクに乗るギャングたちを引き連れて行った。
宮殿のバクタ・ポッドで眠るボバ・フェットは、故郷のカミーノのティポカ・シティから、ジャンゴ・フェットのスレーブⅠが飛び立つ夢を見ていた。
そしてボバの夢は、タトゥイーンのタスケン・レイダーの居留地からバンサに乗り、モス・アイズリーのパイク・シンジゲートの元へ向かった時の光景に変わる。モス・アイズリーの街中では、ストームトルーパーのヘルメットが串刺しにされていた。
パイク・シンジゲートのリーダーは、アウターリムで商売するには必要なみかじめ料について切り出す。ボバ・フェットは今後は俺に払うように言うが、パイク・シンジゲートのリーダーはオーバ・ディアの幹部に相談したところ、1つの組織にしか払わないとのことだと説明する。
ボバ・フェットは、デューン・シーのタスケンの代理人として徴収すると言うが、パイク・シンジゲートのリーダーによれば、すでにキンタン・ストライダーズがみかじめ料を取りに来ており、ボバと同じ領域を主張しているという。
ボバは、この2つの勢力が同じ縄張りを主張してみかじめ料を取ろうとしている問題を解決するので、ニクト・サンド・ライダーズは来ないだろうと言う。
バンサに乗って帰って来たボバ・フェットだったが、タスケン・レイダーの居留地は不在の間に襲撃に遭っていた。テントには、以前にニクトたちの略奪に遭った家にペイントされたマークが残されていた。
タスケン・レイダーたちを弔った後、ボバはバンサとともに1人去っていった。
突然、バクタ・ポッドが開けられてボバ・フェットはブラック・クルルサンタンに投げ飛ばされた。
装備を身に付けていない状態で、怪力を持つブラック・クルルサンタンの襲撃を受け、抵抗するも劣勢のボバ・フェット。そこに、雇ったばかりのドラッシュたちが駆けつけてブラック・クルルサンタンを取り囲む。
複数人が相手でも暴れ回るブラック・クルルサンタンは、増援としてやって来たガモーリアン・ガードにタックルして、その勢いのまま階段を転がって謁見の間まで落ちる。
謁見の間で戦うブラック・クルルサンタンに対し、現れたフェネック・シャンドは落とし穴の罠を起動。床をつかんでぶら下がるブラック・クルルサンタンだったが、フェネック・シャンドの投げナイフを刺され、ランコアの穴に落下した。
やって来たボバ・フェットは、ケガをしたガモーリアン・ガードをバクタ・タンクに運ぶように指示。ブラック・クルルサンタンの咆哮は、謁見の間の下から鳴り響いていた。
日が変わって、ボバ・フェットとフェネック・シャンドは豪勢な食事が並ぶ食卓にいた。気を抜くわけにはいかないというボバ・フェットは、給仕をしているR5アストロメク・ドロイドにも見回りを手伝うように指示。
みんなが俺を見て次の手を待っており、メッセージを送らなければと言うボバ・フェットに、ブラック・クルルサンタンを地下牢に捕らえていることでメッセージは届いており、向こうが手の内を明かすまで待とうと言う。
待っていたら次の襲撃のチャンスを与えると考えるボバ・フェットだったが、そこに8D8が双子のハットが贈り物を持って到着したと告げに来た。
輿に乗った双子のハットは宮殿の入口までやって来て、ボバを殺すためブラック・クルルサンタンを送ったことを謝罪し、お詫びとして受け取って欲しいとランコアを連れて来た。
ボバはタトゥイーンから出ていくことを休戦の条件とすると、双子の妹は別の理由で出ていくと言う。この縄張りはモク・シェイーズ市長によって別の組織に約束されており、お互いにだまされたというのだ。ハットたちは、戦争は商売に良くないのでハッタに帰るという。
ボバ・フェットは、ジャバの遺産を放棄するならばブラック・クルルサンタンを返すと提案するが、ハットたちは我々は出ていくのでお前もそうするようにと勧め、ウーキーは貢ぎ物でグラディエーターに売れと言い残して去って行った。
ボバは、ブラック・クルルサンタンにクズどものために仕事をするなと元賞金稼ぎとしてアドバイスし、身柄を解放した。
フェネック・シャンドはハットが話したことを信じるかと尋ねるが、ボバは敵同士を争わせて利益を得るのだと信用していない。フェネックは、市長に面会を申し込むという。
贈り物のランコアは、かつてジャバが所有していたランコアのパティーサと同じく宮殿の地下牢に入れられた。ランコアの調教師は、ランコアは複雑な感情を持つ生き物で今は落ち込んでいるのだと説明する。
さらに、このランコアはチャンピオンから生まれた子どもで、調教師が手元に残して訓練しようと思った個体であり、最初に見た人間を親だと思い込むため、目隠しをしているという。
ボバ・フェットがなでると、ランコアは気に入ったようだ。調教師は、力のある戦士だから誰もが戦うだけの生き物だと思うが、飼い主とは強い絆があり、かわいがればなつくと言う。
ダソミアの魔女たちは、ランコアに乗って森や湿地を走ったと聞くと、ボバ・フェットもこの十倍の大きさの猛獣に乗ったこともあるので、乗り方を教えて欲しいと希望するのだった。
調教師は、ランコアの目隠しを外してボバ・フェットを見せる。
ボバ・フェットがランコアと触れ合っていると、市長のオフィスから最低でも今後20日間は面会不能だと返答があったと8D8が伝えに来た。
ボバは、食料貯蔵庫からロントをまるごとランコアに与えるよう調教師に指示し、フェネック・シャンドとドラッシュらスピーダー・バイクに乗ったストリートギャングたちとモス・エスパの市庁舎に向かった。
モク・シェイーズ市長の予定は当分の間予定が混み合っていると言う市長の執事長をフェネック・シャンドが脅すと、執事長は逡巡の末、予定を調整してみると言って奥の部屋へと入る。
しばらく経って部屋のカギが閉められ、フェネック・シャンドがこじ開けると中には誰もいなかった。
市長の執事長はランドスピーダーに乗って逃げていた。フェネック・シャンドは市庁舎の外に出て、ストリートギャングたちに追跡を命じる。
たちまちモス・エスパの町で、執事長のランドスピーダーとストリートギャングたちのスピーダー・バイクによるチェイスが繰り広げられる。
ボバ・フェットたちは、執事長を捕えることが出来るのか。そしてモク・シェイーズ市長の行方は?
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」は、Disney+ (ディズニープラス)にて独占配信中
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」第3話「チャプター3:モス・エスパの町」レビュー
ボバ・フェットの夢という形で、過去を解き明かしながらストーリーが語られていく「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」。
「チャプター3:モス・エスパの町」は過去の夢のパートは短いが、「マンダロリアン」でのボバ・フェットへとつながる重要で衝撃的な過去が明かされた。
サルラックからの生還後、捕虜として捕らえられながらも信頼を得てきたタスケン・レイダーの部族が、少し留守にした間に壊滅。前話で部族の一員として認められたボバだったが、その部族があっけなく失われてしまい、再び一人となってしまった。
パイク・シンジゲートのリーダーの話にあったように、キンタン・ストライダーズ(ニクト・サンド・ライダーズ)がボバが主張したタスケン・レイダーと同じ領域でみかじめ料を取りに来ていること、またテントに残されたペイントは「チャプター1:異星のはぐれ者」にてニクトたちが残していたマークであることから、ニクトらが縄張り争いでタスケン・レイダーを亡き者にしたのだろう(トシ・ステーションでボバがニクトたちを倒してスピーダー・バイクを盗んだ報復もあるのかも知れない)。
前話での盛り上げから一転、突然訪れた別れに冷や水をかけられたような思いの方々もいるかと思うが、これはマカロニ・ウエスタン映画で見たことがある無情感を感じた。
家族や仲間が次のシーンでは死体になっているという、唐突だが荒野では起こり得る、情け無用の世界。そして男は何も言わずに一人、馬に乗って行く…
タスケン・レイダーの部族でたった一人の生き残りとなってしまったボバ・フェットは、これで「マンダロリアン」に登場した姿へとつながったわけだが、キンタン・ストライダーズとの因縁はどのようにつけたのか?
そして、過去でも現在でもキーとなるのはパイク・シンジゲートだ。
過去ではパイク・シンジゲートはタトゥイーンでの安全の保障のためニクトたちとやり取りしており、現在ではモク・シェイーズ市長とパイク・シンジゲートが手を組み、ジャバの縄張りを狙っているようである。
「クローン・ウォーズ」から悪辣な犯罪組織として登場してきたパイク・シンジゲートは、「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」でも主人公の行く手を阻む存在となりそうだ。
また、現在のモス・エスパのパワーバランスなど、新しい大名であるボバ・フェットを取り巻く状況も徐々に明らかになってくる。
どうやらボバ・フェットは銀河一の賞金稼ぎという評判はどこへやら、やさし過ぎたのか、ストリートギャングどころか水のぼったくり商人からもあんまりな言われようだ。
挙句の果てに、ブラック・クルルサンタンに寝込みを襲われてしまう!宮殿の心臓部であるボスの寝室に侵入を許すとは、一体どういう警備体制だったのか…
そもそもブラック・クルルサンタンがどうやってあの要塞のような宮殿に侵入出来たのか、気になるところだ。
とはいえ、ボバ・フェットの情をかけられてガモーリアン・ガード、ストリートギャングたちと少しずつ手下を増やし、窮地を救ってくれるようになるのは小気味良いし、ブラック・クルルサンタンの大暴れが見られたのは、コミックから見ているファンにとっては興奮だろう。
ストリートギャングたちに加え、「チャプター3:モス・エスパの町」で新たにボバ・フェットのファミリーとなったランコアの今後の活躍にも期待だ。
クライマックスには、モス・エスパの市街地でのランドスピーダーとスピーダー・バイクのチェイスが展開。
モス・エスパの町の、ファンにとってはおなじみのドロイドやアイテムが次々と障害物として現れるのは楽しい。
しかし、モス・エスパの狭い路地を舞台にしたためか、チェイスのスピードが妙に遅く感じてしまう。車輪付きの車両でのチェイスと同じような感覚となってしまい、ハイスピードで移動出来る乗り物という設定が活かせていないのではと思った(あのスピードならば、ボバ・フェットがジェットパックで飛行して執事長を捕らえたらすぐに決着がついたとも思う…)。
市街地でのチェイスは、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でスピード感のあるシーンが展開されていたので、モス・エスパの暴走族らしい、より高速のスピーダー・バイク・チェイスを見たいところだ。
トレーラーから注目されていた、新キャラクターのドラッシュは本編でも魅力的。ドラッシュをはじめとした、ストリートギャングたちの個性も今後光っていくだろう。
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」第3話「チャプター3:モス・エスパの町」トリビアチェックポイント
ボマー・モンク
冒頭、ボバ・フェットの宮殿の前を歩き回っているのはボマー・モンクのドロイド・ウォーカーだ。
ボマー・モンクは、『エピソード6/ジェダイの帰還』にてC-3POとR2-D2がジャバの宮殿に入るシーンの背景で、入口付近にクモのようなドロイド・ウォーカーの姿で現れる。
ボマー・オーダーという宗教団体の修道僧(monk)であるボマー・モンクは、肉体的な感覚を一切遮断して、精神の力を高めることを信条としているため、脳を透明の容器に移植したドロイド・ウォーカーの体となっている。
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」では、『エピソード6/ジェダイの帰還』から39年後の最新技術による、しなやかに動くボマー・モンクが登場した。
ジャバの宮殿はもともとボマー・オーダーの修道院であったが、ボマー・モンクたちは悟りを開いているためジャバ・ザ・ハットが自身の宮殿にしても気にすることはなく、共存が出来ていた。
映画『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』では、惑星テスにもボマー・オーダーの修道院があった。ジャバの宮殿の印象的なフォルムは、ボマー・オーダーの修道院のものだったのだ。
日本語字幕/吹き替えでの「デス・スターの一部」
トリビアではないのだが、冒頭でモス・エスパは3つのファミリーに分け与えられたエリアについて説明する際に、日本語字幕版/吹き替え版では8D8のセリフが「クラトゥイニアンには宇宙港とデス・スターの一部」となっている。
「タトゥイーンのモス・エスパの話をしているのに、なぜ唐突にデス・スター?」と疑問に思われたと思うが、それもそのはず原語では「And the Klatooinians, the starport and upper sprawl」と発言しており、デス・スターとは一言も言っていない。
なぜこうした字幕/吹替となってしまったのかは不明だが、誤っているのでいずれ修正はして頂きたいところ(吹替版は大変だろうが…)。
スカリアー
夜のボバ・フェットの宮殿の前で、コウモリのような生き物に襲われた(その後、その生き物ごとワートが捕食)カンガルーのような生き物はスカリアーだ。
スカリアーは、1997年公開の『スター・ウォーズ 特別篇』でCGを用いてグレードアップしたモス・アイズリーのシーンにて追加された生物。これ以降、『エピソード1/ファントム・メナス』、『エピソード2/クローンの攻撃』で舞台となったモス・エスパのシーンに登場している。
また、「マンダロリアン」シーズン2「チャプター9:保安官」にも登場するタトゥイーンの小動物だ。
串刺しのトルーパー ヘルメット
ボバ・フェットが到着したモス・アイズリーの街中には、串刺しとなったストームトルーパーのヘルメットが無数に並んでいる。
「マンダロリアン」シーズン1「チャプター5:ガンファイター」では、マンダロリアンことディン・ジャリンがモス・アイズリーを訪れるシーンでストームトルーパーのヘルメットが串刺しとなっており、ボバ・フェットとディン・ジャリンが銀河内戦終結後に同じ町を歩いたということがわかる。
ペリ・モットー
「マンダロリアン」とのつながりは、串刺しのトルーパーのヘルメットだけではない。
同じシーンで、バンサに乗るボバ・フェットの奥の路上を歩いているのは、「マンダロリアン」の「チャプター5:ガンファイター」と「チャプター9:保安官」に登場したペリ・モットーとピット・ドロイドたちだ!
モス・アイズリー宇宙港のベイ35で働くペリ・モットーは、ディン・ジャリンの宇宙船レイザー・クレストを修理。ザ・チャイルドことグローグーをかわいがっていた。
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」の「チャプター3:モス・エスパの町」へのペリ・モットーとピット・ドロイドたちの登場は、「マンダロリアン」公式Twitterアカウントでもほのめかされている。
オーバ・ディア
パイク・シンジゲートのリーダーは、みかじめ料についてオーバ・ディアの幹部に相談したと言う。
オーバ・ディアは、パイク・シンジケートの本拠地のある惑星で「クローン・ウォーズ」シーズン6 第10話「失われた者」、シーズン7 第6話「危険な取引」、第7話「取引の果て」、第8話「再結束」に登場。
アソーカ・タノはマルテス姉妹とともにパイクの宮殿に捕らえられ、ここから脱出したほか、オーバ・ディアの月でパイク・シンジゲートに殺されたサイフォ=ディアスの謎を調べていたオビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーもここを訪れている。
キンタン・ストライダー
パイク・シンジケートのリーダーがすでにみかじめ料を取りに来ているというのは、キンタン・ストライダーズだという。
キンタン・ストライダーは、デジャリック・ホロチェスの駒としても有名な生き物。
『エピソード4/新たなる希望』にて、ミレニアム・ファルコンでチューバッカとR2-D2がデジャリック・ホロチェスをプレイしていた時に、マンテリアン・セイヴリップが倒していたのがキンタン・ストライダーだ(時系列としては『新たなる希望』の10年前である『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でのトバイアス・ベケットとチューバッカのデジャリックでも、同じくチューバッカのキンタン・ストライダーが倒されている)。
『フォースの覚醒』でフィンがデジャリック・ホロチェスを起動した時には、『新たなる希望』とは逆にキンタン・ストライダーがマンテリアン・セイヴリップを倒していた。
ニクトたちは、このキンタン・ストライダーから組織名をネーミングしたと思われる。
ヌーナ
ボバ・フェットとフェネック・シャンドが囲む食卓に並んでいる丸焼きは、ヌーナだ。
ヌーナはナブー原生だが、タトゥイーンなどあちこちで見られる生物で、『エピソード1/ファントム・メナス』にてポッドレースのシーンでジャバ・ザ・ハットに弾き落とされていた。
『エピソード2/クローンの攻撃』では、コルサントのナイトクラブに映るディスプレイの中でヌーナ=ボールというスポーツに利用されている。
また、「クローン・ウォーズ」では食用にされたヌーナの料理が多く登場し、シーズン2 第10話「逃亡者」ではカット・ロクウェインの家で、「チャプター3:モス・エスパの町」と同じくヌーナの丸焼きが振る舞われた。
さらに、「マンダロリアン」シーズン2「チャプター16:救出」では、ボ=カターン・クライズとコスカ・リーヴスがいた店のメニューにロースト・ヌーナとオーラベッシュで記載されているほか、ディズニーランドのテーマエリア「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」のレストラン「ロント・ロースターズ」では、ヌーナ・ターキー・ジャーキーを味わえる。
スポチュカ
同じくボバ・フェットとフェネック・シャンドが囲む食卓には、明るい水色の飲み物が入った容器がある。色合いからすると、青白く光る飲み物のスポチュカのように見える。
スポチュカは、「マンダロリアン」の「チャプター4:楽園」に登場した惑星ソーガンで村人たちが青い海老のような生物であるクリルから作っていた飲み物だ。
「チャプター9:保安官」では、モス・ペルゴのカンティーナでコブ・ヴァンス保安官がスポチュカを頼んでいたほか、「チャプター16:救出」のエンドクレジット後のボバ・フェットによるビブ・フォーチュナ襲撃のシーンでは、フェネック・シャンドがスポチュカらしき青白い飲み物を飲んでいる。
ダニー・トレホ
双子のハットたちからボバ・フェットに贈られたランコアとともに現れたランコアの調教師を演じているのは、『デスペラード』や『スパイキッズ』シリーズ、『マチェーテ』などのロバート・ロドリゲス作品で知られるダニー・トレホだ!
Machete finally made it into space, Star Wars! It was great working with Temuera Morrison and others on #TheBookOfBobaFett! pic.twitter.com/xtDCivdm68
— Danny Trejo (@officialDannyT) January 15, 2022
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」の製作総指揮であり、「チャプター1:異星のはぐれ者」と「チャプター3:モス・エスパの町」のエピソード監督であるロバート・ロドリゲス作品の常連であり(なんと従兄弟だ)、このつながりでの出演と思われる。
また、『スター・ウォーズ』ファンを描いたコメディ映画の『ファンボーイズ』では、チーフ役で出演している。主人公たちをトリップさせる様子は、今見るとまるで「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」のタスケン・レイダーの部族長のようだ!
『ファンボーイズ』から、『スター・ウォーズ』本編出演俳優がまたしても…(『ファンボーイズ』のエンディングシーンに出演しているノア・セガンは、後に『最後のジェダイ』に出演)
ダソミアの魔女
ダニー・トレホ演じるランコアの調教師は、ダソミアの魔女たちはランコアに乗って森や湿地を走ったと聞くと言う。
ダソミアの魔女は、アサージ・ベントレスやマザー・タルジンのようなナイトシスターと呼ばれる魔術を使えるダソミアの女性たちのこと。
ダソミアの魔女がランコアに乗っていたという話は、レジェンズとなった小説「スター・ウォーズ レイアへの求婚」より登場。
十倍の大きさの猛獣に乗ったこともある
ボバ・フェットは、ランコアの調教師にランコアの十倍の大きさの猛獣に乗ったこともあると自身の経験を話し、ランコアの乗り方を教わろうとする。
このセリフから、「スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル」のアニメパートである「ウーキー物語」にて、ボバ・フェットが初めて映像作品に登場した際に巨大なパンナ・ドラゴンに乗っていたことが連想される!
「スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル」は封印作品となっているが、そのアニメパートである「ウーキー物語」は、Disney+ (ディズニープラス)で配信されている。
ロント
ボバ・フェットが調教師にランコアのエサとして指示したロントは、タトゥイーンの草食動物でジャワが乗用していた。
1997年公開の『特別篇』より、『エピソード4/新たなる希望』のモス・アイズリーのシーンでジャワが乗るロントが追加されており、スウープ・バイクに驚いてジャワを振り落としている。
また、「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」のレストラン「ロント・ロースターズ」ではロント・ラップがあり、食用にもされている。
ダンク・ファリック
フェネック・シャンドは、モス・エスパ市長の執事長が入った部屋をこじ開けると誰もいなかった際に、「ダンク・ファリック」と吐き捨てる。
ダンク・ファリックは、「マンダロリアン」にて頻出しておりディン・ジャリンやボ=カターン・クライズが言うシーンがある。
その使用シーンから、ダンク・ファリックの意味は不満や怒りなどを表現するためのスラングであると思われる。
ストリートギャングのスピーダー・バイク
ドラッシュたちのモス・エスパのストリートギャングは、新品同様にピカピカでそれぞれに異なる色合いのスピーダー・バイクに乗っている。ミラーが大量に装着されており、映画『さらば青春の光』で描かれたような、1960年代イギリスのモッズが様々なカスタマイズを施したスクーターを彷彿とさせられる。
フェネック・シャンドを演じたミンナ・ウェンは、「ジョージ・ルーカスがいつも愛していた60年代のモッズや、『アメリカン・グラフィティ』への真のオマージュ」とインタビューに答えている。
原色でピカピカの車体は、確かに走り屋のイメージを感じる。走り屋であれば、自分のマシンをよく手入れし、少しでも目立つような装飾をしているだろう。
「チャプター3:モス・エスパの町」の視聴者からのリアクションとして、原色で新品同様のメカニックが、『スター・ウォーズ』の薄汚れて使用感と実在感のある従来のメカニックと合わない(らしく)ないという声がある。メンバーごとにカラーリングが異なることも、スーパー戦隊(海外では「パワーレンジャー」)かと揶揄されている。
ミンナ・ウェンの発言は、一キャストのものであり(テムエラ・モリソンは、同じThe Hollywood Reporterのインタビュー記事の中で、自分たちの範疇外のことである旨を答えている)、スタッフの意図はまだわからない。
それが受け手にどのように受け取られるかはさておいて、これまでのシリーズを見れば薄汚れたメカニックが『スター・ウォーズ』の代名詞であることをスタッフが熟知しているとわかるので、あえてこのようなデザインにしたことは何らかの意図があるはずだ。
水を買う金にも困っており、砂ぼこりが過酷な惑星のストリートギャングが持ち主という設定を考えると違和感はあるが…
ドラッシュを演じたのはソフィー・サッチャー
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」の予告編で颯爽とスピーダー・バイクに乗るカットが話題となっていた、モス・エスパのストリートギャングのドラッシュを演じたのはソフィー・サッチャー。
ソフィー・サッチャーは、「シカゴ P.D.」や「エクソシスト」といったドラマに出演後、『PROSPECT プロスペクト』で長編映画デビュー。本作では「マンダロリアン」のペドロ・パスカルと共演している!
昨年はShowtimeオリジナルシリーズ「イエロージャケッツ」に出演(日本ではU-NEXT独占配信)。
『スター・ウォーズ』への出演もあり、今後ますます注目されそうだ。
MSE-6 マウス・ドロイド
スピーダー・バイクとランドスピーダーのチェイスシーンで、荷物が倒れて路上に散乱する際に走り回っていた小さなドロイドは、マウス・ドロイドと呼ばれるMSE-6シリーズ修理ドロイドだ。
マウス・ドロイドは、『新たなる希望』にてデス・スターの通路にいたところをチューバッカに吠えられて逃げ出すというシーンでおなじみ。
モス・エスパのマウス・ドロイドは、砂ぼこりにまみれた環境のせいか帝国軍が使っていたものと比べて色合いがグレーがかっている。
ジャバ・ザ・ハットの絵
黄色いスピーダー・バイクに乗るストリートギャングは、市長の執事長のランドスピーダーに追突され、路上で運んでいた在りし日のジャバ・ザ・ハットが描かれた絵に突っ込んでしまう。
このジャバ・ザ・ハットの謁見の間の絵は、ラルフ・マクウォーリーが描いたプロダクションペインティングが使用されている!しかし、そのまま使用されたわけではなく、右側のルーク・スカイウォーカーが消えているほか、ジャバ・ザ・ハットの左側のC-3POも黄金ではなく暗い色に変更されているように見える。
もともとジャバ・ザ・ハットの支配地域ということで、ジャバが命を落とすきっかけとなった場面や人物は描かれず、栄光の時代を残したいという思惑のある絵ということなのかも知れない…
「スター・ウォーズ セレブレーション・ジャパン」限定の書籍「スター・ウォーズ ザ・アート・オブ・ラルフ・マクォーリー」によると、『ジェダイの帰還』では映画完成後にポートフォリオの枚数を揃えるため、追加で画を描き下ろして欲しいと頼まれたという。
元となったプロダクションペインティングがキャラクターや場面が完成した映画に近く、「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」の劇中に登場しても違和感がないのは、そのためだと思われる。
リクショー・ドロイド
モス・エスパの路上で執事長のランドスピーダーを避けようとするも、中途半端に前進したことで2人のビスが乗っていた荷台にスピーダーが接触してしまったのは、リクショー・ドロイドだ。
リクショー・ドロイドは、『エピソード2/クローンの攻撃』のモス・エスパのシーンに登場。アナキン・スカイウォーカーとパドメ・アミダラは、ワトーの店までリクショー・ドロイドが牽くリクショー(人力車)で移動した。
メイルーラン
ドラッシュのスピーダー・バイクによる空中からの一撃により、スピンした市長の執事長のランドスピーダーはモス・エスパの市場へと突っ込み、果物を満載した荷台に激突し、ランドスピーダーは転がってきた果物に埋もれてしまう。
この果物は、メイルーランだ。
メイルーランは、もともとレジェンズのスピンオフ小説「新生ローグ中隊」シリーズである「首都奪回への賭け」に登場した果物で、正史(カノン)では「スター・ウォーズ 反乱者たち」にたびたび登場。
また、ディズニーパークのテーマエリア「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」のレストランである「ロント・ロースターズ」では、メイルーラン・ジュースが販売されている。
ホロブース
モス・エスパにスターライナーでやって来たパイク・シンジゲートのメンバーたちを確認し、ボバ・フェットに報告する際にスカッドが使用したホログラム通信機はホロブースだ。
ホロブースは、「クローン・ウォーズ」シーズン5 第19話「逃亡者アソーカ」にて登場し、コルサントの下層にて逃亡中のアソーカ・タノがバリス・オフィーと連絡を取るために使用した。路地に設置されている、公衆電話のようなものである。
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