『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』MX4D/4DX比較レビュー!おすすめはどっち?

4DX スター・ウォーズ/フォースの覚醒
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 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は、3Dに加えて体感型の上映形態である4D上映も大きなトピックスのひとつでした。

 特に、TOHOシネマズは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』公開に合わせてMX4Dシステムを持つ劇場を増やすなど、『フォースの覚醒』は4D上映導入劇場の拡大にも一役買ったと言えるでしょう。

2015年冬、アトラクション型4DシアターMX4D™ を日本最多の全国10館に導入、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」4D版を体験しよう。 || TOHOシネマズ

 この4D上映にはMX4Dと4DXの2種類のシステムがあり、それぞれシステムのメーカーが異なるため、各システムで楽しめる4D体験も別物となります。

 じゃあ、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の4D上映を1回だけ見るならMX4Dと4DXのどっちがおすすめなのよ?

 というわけで、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の公開終了日が間近に迫る中ですが、MX4Dと4DXの両方を体験したのでそれぞれの感想をレビューします。

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4D上映 Q&A

 まずは、MX4Dと4DXの両システムに共通する4D上映に対して私自身が感じていた不安点や、実際に体験してみての注意点について。

4Dは見ていて疲れない?

 4D上映を体験する前の想像では、ひっきりなしに座席が動いて映像に集中出来なかったり、3D以上に疲れてしまうのではと思っていましたが、動きを付ける意味がない会話メインのシーンなどでは落ち着いて見られ、アクティブなシーンとのメリハリがあったので、思ったよりも約2時間半の上映中は食傷気味にはならず、4Dで映画を楽しむことが出来ました。

 4D観賞中の快適さ(画面酔いなど)については、やはり各システムのメーカーもよく研究しているなぁと思いました。

4D上映では飲食出来るのか?

 初めての4D上映体験の時には、映画館の売店で買ったポップコーンやドリンクを座席の揺れで盛大にこぼしたりしないのかという点が不安でしたが、座席の可動は気を付ければ通常の上映と同様に飲食も出来るレベルです。

 ただドリンクやポップコーンがたっぷりな場合はもちろんこぼすので、本編上映前までにある程度まで減らすのが吉。

4D観賞中、荷物はどうすれば良いのか?

 4D上映の場合、手荷物は座席の足元に置けないため4D上映劇場前にあるロッカーに預けるか、ひざの上で抱えて鑑賞することになります。また、雨の日用の傘立てを用意している劇場もあります。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』MX4D感想

MX4D

 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のMX4Dは、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて鑑賞。以下、ネタバレを含みます。

Xウィングに乗っているかのような空中戦シーン!

MX4D

 座席はシーンの展開とともに上下左右に傾き、キャラクターや乗り物の動き、またカメラワークを表現!

 特に、ジャクーでのミレニアム・ファルコンとタイ・ファイターのチェイス、タコダナでのXウィングとタイ・ファイターの乱戦、そしてスターキラー基地での空中戦は迫力あり!Xウィングのコクピット視点のシーンは、『スター・ウォーズ』を4Dで見る醍醐味が味わえる!

 ハイパースペース突入時のエフェクトは、「スター・ツアーズ」のような雰囲気あり(そこまでは揺れませんが)ですし、乗り物に搭乗しているシーンで吹く風のエフェクトからはスピード感も演出。

4Dならではのアクションシーン演出!

 また、空中戦だけではなくブラスターやライトセーバーなどでの立ち回りシーンも、そのアクションを補強しており見応えあり。

 カイロ・レンがフォースを使うシーンでは振動が伝わる!まさにフォースを感じることが出来る!

 キャラクターがダメージを負ったりする時にも座席の背もたれから衝撃が来るので、キャラクターの五感を追体験し、スクリーンの中のキャラクターとの一体感が味わえます。

 座席の振動以外にも、ブラスターが飛び交う銃撃戦では劇場内にフラッシュが瞬き、カイロ・レンがジャクーに降り立った時やミレニアム・ファルコン船内に煙が立ち込めるシーンではスクリーン前にスモークが噴出!

 面白いところでは、ラスターが登場するシーンなどでは足元に「何か」が這う!東京ディズニーランドのアトラクション「ミクロアドベンチャー!」のような感じと言えば、このアトラクションを体験した人には伝わるはず。

 他にもBB-8の電撃も表現されていたり、レイがフィンをクォータースタッフで殴ると時にもエアーエフェクトがあるので、レイに殴られたような気分に…

おすすめの座席位置は

 TOHOシネマズ 六本木ヒルズのMX4Dでおすすめの座席位置は、視界を遮る物がない前方の座席。

 少し見上げがちにはなりますがスクリーンが視界いっぱいまで広がるので、4DX効果と相まって臨場感・映画の中への没入感が高かったです。

 ただ、フラッシュ効果はスクリーンの外側から焚かれるので、あまり前の座席だと効果が少し薄くなるという点はあります。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』4DX感想

4DX

 続いて、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の4DXは、ユナイテッド・シネマとしまえんにて鑑賞。

 4DX版は総じると、劇中の環境を表現する方向性の演出が多く、『スター・ウォーズ』ギャラクシーの中に実際にいるような感覚になるのが特徴です。

ユナイテッド・シネマ

カメラワークと連動したスムーズな座席可動!

4DX

 4DXで感心したのは、カメラワークとシンクロした座席の可動!カメラのパンや移動撮影に合わせて、大げさではないようにスムーズに動くので、スクリーンへの没入感が増したように感じた。

 また、座席の可動ではミレニアム・ファルコンやXウィングなどのビークルに搭乗しているシーンで、ビークル自体の動きだけではなく機体の振動をイメージさせるような細かい揺れが座席から伝わるので、あたかも自分も宇宙船に乗っているかのような感覚が味わえます。

『スター・ウォーズ』の惑星に降り立ったような、「風」の演出

 もう1点、4DXで感動したのは「風」の演出。

 ただ突発的な風を座席に送るのではなく、劇場内の大気全体を使ってジャクーやタコダナに降り立ってその惑星の空気を感じるかのような、穏やかで量が多い風が客席に吹きます。

 屋内のはずなのに屋外のような風を感じるという感覚的な不思議さと、目の前の大スクリーンによるこの『スター・ウォーズ』の惑星にいるかのような臨場感は、4DXならではの初めての体験でした。

 銃撃戦や空中戦でブラスターやレーザーが飛び交うシーンでは、鋭い風が頭をかすめて行くのもスリルが増しています。

あのシーンで雨が、雪が降る!

 風の他にも、劇中の中の気象を再現しているのも4DXのポイント。アナキンのライトセーバーを手にしたレイが見るビジョンの中で激しい雨の中、レン騎士団が勢揃いするシーンでは客席にも雨が降る!

 そしてスターキラー基地の屋外のシーンでは、なんと雪が降ってくる!スクリーンの中の雪と劇場内に降る雪が視界に交差し合って、まるでスクリーンから雪が吹き込んでいるかのよう。映画体験というより、劇場演出に近いですね。

4DX版では水しぶきも飛んで来る!

 さらに、MX4Dではなかった水しぶきの演出があるのも4DXのポイント。

 タコダナの戦いでレジスタンスのXウィング部隊が湖上を飛んでくるシーンや、アク=トゥーの海上をしぶきを立てて飛ぶミレニアム・ファルコンのシーンで水しぶきが飛ぶので、その場に居合わせたような錯覚が!

 また、エラヴァナ船内のドアをレイが閉めてラスターの触手が切断されたシーンでも水しぶきが飛んで来るので、ラスターの体液が顔にかかったような気持ち悪さが!この悪趣味な演出も、観客を驚かせようとするテーマパークのアトラクションのようなエンタメ感があります。

MX4Dとは異なる、4DXのフラッシュの使い方

 4DXでは、MX4Dとは異なる箇所でフラッシュを使っていたのも面白いところ。

 オープニングの『スター・ウォーズ』ロゴ登場時にフラッシュ効果で一瞬場内に閃光が!『スター・ウォーズ』特有の眼が覚めるような幕開けを、より印象的に飾ります。

 この他、フラッシュ効果はエラヴァナの格納庫から直接ハイパースペースに突入すべく、ミレニアム・ファルコンの後部スラスターが起動した時や、スターキラー基地が爆発する時に使われており、いずれも迫力が増す効果的な演出だったと感じます。

香りの演出はバリエーションが欲しい

 さらにさらに、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』4DX版では香りの演出も。

 戦闘シーンでは戦場の焦げ臭さを、またタコダナの森林のシーンでもその場所の匂いを表現。ただ、いずれも同じような香りなので頭が混乱します…もう少し、バリエーションをつけた方が良かったのでは。

私のおすすめは4DX版!

 では『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のMX4D版、4DX版、いずれか1回見るならどっちがおすすめなのか?という冒頭の質問には、私は4DX版を推します!

 やはり作品世界内の空気感の表現が秀逸で、カメラワークと連動した客席可動がスムーズで気持ちが良い。『フォースの覚醒』で使用されるエフェクトもMX4Dよりも多彩というのもお得感があります。

「映画鑑賞に求めるもの」を軸に 上映形態を選んでみては

 4D上映自体については、上述の通りエンタメ感満載で映画館ならではの体験が出来、座席予約が結構埋まっているのも納得のクオリティ。

 ただ五感に訴えるものなので、 人によっては快/不快を感じるポイントが3D映画以上に多様にあるだろうから、合う/合わないは分かれるのかも知れません。

 また、様々なエフェクトが次から次へと展開されるという特性上、映像の細部を深く鑑賞するような見方をしようとすると、映像への集中が多少散漫になってしまうのはどうしても否めないところ。

 4D上映は結構いい値段がするので、映画鑑賞に何を求めるかという点を念頭にセレクトすると良いと思います。アトラクション感覚を求めるのであればおすすめ!

 個人的には、初見では4D以外の上映形態で作品をまずは楽しむことにしますが、『スター・ウォーズ』映画であれば今後のシリーズ作品でも絶対4D上映に1度は行きます!

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summer2005

2005年より「スター・ウォーズ ウェブログ」を運営。「『スター・ウォーズ』究極のカルトクイズ Wikia Qwizards<ウィキア・クイザード>」世界大会優勝者。ディズニープラス公式アプリ「Disney DX」のオリジナル動画や記事など、様々な出演/執筆も行っています。2010年、『ファンボーイズ』日本公開を目指す会を主宰しました。

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コメント

  1. どろいでか より:

    先週MX4Dで初体験してきたので、この記事はタイムリーで楽しかったです!
    最終日の25日はどちらかで観賞されますか?
    イベント的な雰囲気になる場所があるなら行ってみてもいいかなあと思ってますがあまり情報がなくて。。

    • summer2005 summer2005 より:

      >どろいでかさん
      楽しんで頂けましたら幸いです!

      最終日は見に行く予定ですが、時間の兼ね合いもあるので
      まだ劇場は検討中です。極力、座席数が多いスクリーンが良いと思っています。

      私の『スター・ウォーズ』仲間の中には、TOHOシネマズ新宿に行く方もいました!

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