ルーカスフィルムのVFX部門であるインダストリアル·ライト&マジック(ILM)によるVR/ARを研究するスタジオのILMxLABが、「スター・ウォーズ セレブレーションヨーロッパ 2016」にて行われたトークパネルにて、『スター・ウォーズ』のVR映像作品2タイトルに関する発表を行いました!
それぞれ、ダース・ベイダーを主役としたVR映像作品の制作と『エピソード6/ジェダイの帰還』後を舞台にしたVR映像作品「Trials on Tatooine(タトゥイーンでの試練)」がいよいよ配信開始となるという、VRを用いた『スター・ウォーズ』スピンオフ作品に関する発表です。
ダース・ベイダーが主役のVR映像作品に 『ダークナイト』の脚本家が参加!
今回、その存在が初めて明らかになったダース・ベイダーが主役のVR映像作品は、『ダークナイト』三部作の脚本など、コミック原作映画に多く関わっているデヴィッド・S・ゴイヤーが脚本を執筆。
既存の『スター・ウォーズ』のストーリーをVR化するのではなく、ルーカスフィルム・ストーリーグループの元、まったく新しいストーリーがVRで描かれることになります。つまり、このダース・ベイダーが主役のVR映像作品はカノン(正史)!
ダース・ベイダーのVR作品の予告編は、こちらの「セレブレーションヨーロッパ 2016」のライブ動画の8:04:30あたりから見られます。
夕方とも、夜明けともつかない紫色の空の下、火の粉が散る中で真紅のライトセーバーを手に歩んでくるダース・ベイダー。VRとしての出来がどのようなものになるのか、これだけではわかりませんがとても印象に残る色彩表現です。
「ダース・ベイダーは、私達を『スター・ウォーズ』のVR世界に案内する完璧なアンバサダーだ」と語るデヴィッド・S・ゴイヤー。
あくまでもスクリーンを「見る」行為である映画でもなく、一人称になれるものの思い浮かぶビジュアルは読む人それぞれとなる小説でもない、「自分が物語の一部になる」という感覚。
見物人でもプレーヤーでもないということなので、このダース・ベイダーのVR作品はゲームのようにプレイするものではなく、誰かの視点を通して描かれる映像作品なのでしょう。
これはダース・ベイダー本人の視点なのか、そばで戦うストームトルーパーなどの味方か、それとも反乱軍のようなダース・ベイダーの敵になり、襲撃される側の視点を体験出来るのか…情報が限られるだけに、想像がふくらみます。
この作品のタイトルや発表方法、公開時期なども不明ですが、デヴィッド・S・ゴイヤーはすでにこの企画の開発に1年半を費やしているとのことで、まだ発表まで1年~2年はかかる模様です。
ジェダイになれる!「Trials on Tatooine」配信
さらに、PC向けVRヘッドマウントディスプレーHTC Vive用のVRコンテンツ「Trials on Tatooine(タトゥイーンでの試練)」が、PCゲームのダウンロード販売プラットフォームのSteamにて配信されることが発表されました。現在、配信中となっています。
この「Trials on Tatooine」は、『ジェダイの帰還』の後が舞台。
体験者は、ルーク・スカイウォーカーがジェダイ騎士団再建のために集めたジェダイ・パダワンのひとりとなり、タトゥイーンで修理中のミレニアム・ファルコンとR2-D2を守るため、インペリアル・シャトルでやって来たストームトルーパーたちと戦います!
Viveのモーションコントローラーを使うと、VR映像中のライトセーバーでストームトルーパーのブラスターをはね返す!映画さながらの、まさに自分がジェダイになるという体験が味わえます!
「Trials on Tatooine(タトゥイーンでの試練)」は、「スター・ウォーズ セレブレーションヨーロッパ 2016」のブースでも試遊コーナーを展開し、多くのファンが初となるVRでの『スター・ウォーズ』ギャラクシーを体験しました。
VRコンテンツが拡げる『スター・ウォーズ』の未来
2016年はVR元年と言われている中、2015年にILMxLABの設立を発表したルーカスフィルムも、『スター・ウォーズ』というVRにマッチしたプロパティの活用を急速に進めていることが、今回の発表からも伺えます。
この他にも、PlayStation VR用ゲーム「スター・ウォーズ バトルフロント Xウィング VR ミッション」が発表されており、VR映像、ゲーム、アミューズメント(例えばテーマパークとか)などで今後様々な『スター・ウォーズ』VR体験が出来ることでしょう。
ジェダイになったり、宇宙戦闘機に乗ったり…『スター・ウォーズ』ギャラクシーへバーチャルに行ける時代がもうすぐ!
ルーカスフィルムストーリーグループによって作られた物語なので、それぞれ『スター・ウォーズ』の正史(カノン)となる作品であるという点も、ファンには見逃せません。スピンオフ作品が、最新の媒体に発表の場を拡げていきます。
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